【プレイヤーズコンベンション2023愛知】ブースターブリッツ(イクサラン:失われし洞窟)
・優勝した時に記事を書かずしていつ書くんだ
というわけで、プレイヤーズコンベンション2023愛知のサイドイベントで優勝してきたので記事を書こうと思う。
・ブースターブリッツは運8割実力8割のフォーマットだ
どうしようもないプールを引かなければ(運8割の領域)、強いプレイヤーが必ず勝利する(実力8割の領域)の意味。
ここで言う実力とは、プレイの巧さというより環境理解度と実戦経験値を指す。
筆者は、コモン・アンコモンをすべて暗記し、環境に存在するワンキルパターンや強力なカード・組み合わせを研究したのち、前日の金曜日に有給休暇を取ってまで1ボックス使って練習していた。自分以上にこの環境の"実力"を持っている人間は、当日時点でおそらくこの世にいなかっただろう。
最高の実力を発揮できるタイミングで、その場所が与えられた幸運に感謝したい。
・本番
定員256人でスイス4回->上位8人でシングルエリミということで、256人だと全勝者が最大16人出るけどどうするんだろうなあと思っていると参加人数は17人とのこと。少なすぎないか?
ちなみに参加費3500円で参加証が福引券1枚、邪悪な蒸気のプロモ1枚、ドミナリアのジャンプスタート×2。4ラウンドでブースターパック4つは確定入手。シングリエリミでもラウンドごとに1パックもらえて、さらに優勝すれば指輪物語スペシャルエディションコレブ1箱である。出得すぎるイベントなのに……
プレイヤーズコンベンション愛知2023 (bigmagic.net)
開始前に補足のルール説明。両面カードは隠匿用の代用カードが配られているので適宜使用できる。2本先取。引き分けのゲームがあった場合、先後手は引き継ぐ。シングルエリミではマッチが引き分けになった場合、スイス上位者の勝ちとする。
特に2本先取は驚いた。つまり負け・負けの時点で敗北するため、残り勝ち・勝ちで引き分けに持ち込むことすらできない。構築時点で完全な「捨てデッキ」を組むことにリスクがあるルールだった。
・スイス ラウンド1 ○○
「ギシャス+カンスペ」「4/4×3体」「無限PT」「空中生成エルドラージ(空中生成エルドラージではない)」ですべてのデッキに勝ち目があるバカつよプール。
実際は3デッキ、4デッキを使って勝ち勝ちで勝ち。
・スイス ラウンド2 ○○
「猫(オキネク・アハウの特使)」「パワー5飛行」「パワー5+除去」「パワー5+除去」のプール。1デッキと2デッキを使って勝ち勝ちで勝ち。
この環境で最強の1枚である猫でどう勝つか? 理想は「太陽撃ちの民兵」によるミラーすら貫通するワンキルであるが、ない場合はバウンスと組ませたい。猫の対処はカウンターやハンデスを除けば「ピン除去」+「全体除去(「地盤の危険」or「悪意ある覆い隠し」)」で2枚使う以外ないが、逆を言えば2枚使うことで返せるのである。事実、前日に行った練習で、筆者は一度猫を返していた。その経験が猫とバウンスを組ませたのだった。
(まあ実際は猫出した時点で勝ったが……)
・スイス ラウンド3 ××
あまりにもクソプールを引いた動揺により、2枚デッキを作成してしまうプレイミス。なかったとしても勝てた気が欠片もしないが……
今見てもどうしようもないが、「海賊+聖遺+偶像」「除去+除去+3/4」「2/1+1/3+1/4」「捨て」なら噛みあいで取れたかもしれない。
ブースターブリッツは運8割実力8割のフォーマット!(大声)(優勝者の言葉だぞ信じろ)
・スイス ラウンド4 ○○
順位を見ると3位。難しいことはよく分からないがたぶん勝っておいたほうがいいラウンド。
「ウチベンバク+カンスペ」「4/2破壊不能2段」「ハンデス+ノーム育成」「5/5トランプル」で良さげなプール。
1デッキのウチベンバクで勝ちの後、4デッキ使用の2ゲーム目で全部サクって7/7になった「ヴィトの審問官」をトリブロでキャッチして起動で5/5にして勝ち。2戦目は相手が一生審問官立たせていたら引き分けだったので助かった。
って思ったら徘徊者の起動Socタイミングじゃねーか! ごめんなさい対戦相手の人。まあ7/7だったので殴ってくる以上結局こっち1体残りで勝ちだったが……
このラウンドを取ったことにより3位通過。シングルエリミへと駒を進める。
・準々決勝 ○○
余談だが、この環境は非常に速攻持ち/速攻付与が少ない。数少ない土地を生物化するカードも、基本土地がタップイン土地なることがある影響でワンキルできないプールになるといった具合に、全体的に"抑えた"ブースターブリッツになるようにデザインされた節が随所に見える(グルグル目)。
個人的にはラヴニカの献身に代表されるワンキル・無限当たり前の派手なブリッツのほうが好みではあるが、今回のような緻密で戦略性に富むブリッツも楽しかった。素晴らしいブリッツ環境をデザインしてくれたウィザーズに感謝を。(でも翻訳チームはクビにしろ)
「4/4+3/3×2」「8/9トランプル」「5/3+除去」「生物3体」のデッキを構築したところ、無事に上ふたつのデッキが選ばれる。5/4破壊不能のツルハシを4/4+3/3×2で粉砕、8/9トランプルでぶち抜く、で勝ち勝ち。準決勝送りとなる。
・準決勝 △○○
開いてそうそう勝ちを確信するプール。一部のバグカード(猫など)を除けばクソデカ生物の枚数が正義である。
「デカ生物×2+除去」「実質デカ生物×2+実質除去」「パワー5飛行」「虚空からパワー6」で挑む。
記憶があいまいだが1デッキが打消しと除去と生物で互いに0枚になって引き分け、4デッキですり抜けた偵察くんをパワー6にして勝ち、2デッキで5/5を2体作って勝ち、だったと思う。
余談だが、対戦相手は会場で暇をしていたところを誘った知り合いだった。始まる前に10分ぐらい環境の特徴と気を付けるべきカード・コンボを教えただけだったが、ここまで上がってきていたことにお互い驚いていた。
ブースターブリッツは実力が8割だからな(ここでいう実力とは環境理解度と実戦の経験値を指す)。
・決勝 ×○○
対戦前にスプリット、どう?という話をする(優勝者とそれ以外の差がデカすぎるので)。
ジャッジ「シングリエリミ決勝なので可能ですけどトッパーがありますよ」
ワイ「じゃあ勝った方がトッパーで残りスプリットしますか(トッパーなんてあったか?)」
対戦相手「いいですよ(トッパーなんてあったか?)」
観戦者「(トッパーなんてあったか?)」
ちなみにトッパーなんてなかったわけだが……
プールをみると、少なくとも運の領域は抜けている。ならば勝つのは自分だと自信を持ってデッキ構築。「ハンデス+パワー7アンブロ」「パワー6飛行orトランプル」「3/4速攻+接死」「残りもの」。
1ゲーム目は4デッキで、リソース潰しあったのちに相手に1枚だけ残って負け、だったと思う。
2ゲーム目は3デッキで、まず3点ねじ込み。相手が5/5作って3/3海賊で接死をタップ+麻痺。ノームで5/5止めて海賊を攪乱者で処理。あとは5/5以外リソースがない相手を接死で殴れば勝ちなので相手投了。
3ゲーム目は1デッキで、相手がヤドクカエル+装備品スタート。ハンデスすると一方格闘が見えたので遠眼鏡でヤドクカエル指定し、7/7出して勝ち。遠眼鏡が最高の仕事をしてくれた。
・優勝
優勝! 本当に嬉しい。
結果を出せたという意味でも、練習に1ボックスぶち込んだ分が無駄にならなかったという意味でも。
ちなみにスプリットした6パックからは指輪が2枚出ました。ブースターブリッツの神様ありがとう!
ところで晴れる屋さん、神決定戦にブースターブリッツを導入するつもりはありませんか?
最も神の座に相応しい人間が、ここにいる。