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2023年3月期 決算概況、2024年3月期 業績予想

2023年5月10日に発表した2023年3月期の決算概況、2024年3月期の業績予想について、要点を絞ってご説明いたします。詳細は決算説明会資料をご覧ください。

決算概況

連結売上高は前期比109.9%の1,301億円、連結体制と収益認識基準変更の影響を除外した実質的な対3年前比では93.4%となりました。

売上総利益率は51.6%で前期から1.7pt、3年前からも0.8pt改善しています。期を通じてセール販売を抑制した結果、為替変動などの原価上昇圧力を吸収しています。

販管費は608億円で前期比105.9%、売上回復に伴う変動費の増で前年を超過していますが、3年前比では85.4%と抑制。売上比は46.7%、前期から1.8ptの改善、3年前からは1.5pの増加。売上回復に伴う各種活動経費の増加に加え、コロナ禍を耐え抜いた従業員への還元策として特別賞与 約6.5億円が計上されています。

この結果、営業利益が63億円となり前期比378.0%、経常利益が69億円で前期比244.1%、親会社に帰属する当期純利益が43億円となり前期比592.6%となりました。売上額はほぼ修正計画水準、売上総利益の改善が販管費の増加を吸収し、各利益は修正計画を超過しました。

売上総利益率の改善を継続

利益が対計画、対前年を上回った大きな要因が売上総利益率の改善です。為替変動による原価上昇の影響を受けたものの、第4四半期3カ月間の売上総利益率は修正計画からも、前年実績からも超過しています。冬物セールの抑制と春物商品の好調なスタートが寄与しています。

配当予想の修正(増配)および自己株式の取得を発表

期初の見通しを上回る利益水準となったため、期末配当金も当初予想の20円から15円増配の35円、年間配当金が47円、配当性向は30.8%となる予定です。併せて2023年5月11日から2023年7月31日を取得期間として、上限130万株(自己株式を除く発行済株式総数の4.6%)、上限20億円の自己株式の取得を発表しました。

剰余金の配当(増配)に関するお知らせ
自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ

2024年3月期 業績予想

2024年3月期の業績予想は、売上高1,383億円(前期比106.3%)、売上総利益率52.1%(前期差0.5pt改善)、販管費651億円(前期比107.0%)、営業利益70億円(前期比110.0%)、経常利益74億円(前期比107.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益48億円(前期比111.2%)です。

新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴う需要回復、インバウンド売上の戻りなどを織り込み、単体の小売、ネット通販とも既存店ベースで売上高が前年を超過する見通しです。引き続きセール販売の抑制、原価のコントロールを進め、連結売上総利益率は上期、下期とも前年から改善する見通しとなっています。

販管費の増加は売上拡大に伴う変動費の増加に加え、人件費の増加が影響しています。コロナ禍の採用抑制で店舗人員が不足しており、2023年4月に新卒社員を80名程度採用したのに加え、中途採用の社員も増やす見通しとなっています。同時に人的資本投資の一環として従業員に対する教育費を増加させます。成長意欲のある従業員が自ら学ぶ機会を創出できるように支援し、従業員エンゲージメントを高めていきます。この取り組みが、中長期的に優秀な従業員の育成、確保につながり、当社の成長の下支えとなると考えています。

出退店は出店9店舗、退店7店舗を予定しており、期末店舗数は前期末から2店舗増加の300店舗となる見込みです。不採算店舗の見直しが終わり、今後の成長に向けて出店を再開します。新たな顧客層の獲得を目的に、2023年3月に実店舗出店を開始したCITENの出店を強化する方針です。

株主還元については、中間配当金が17円、期末配当金38円の年間55円、配当性向32.4%の予想で、前年から8円の増配となる見込みです。

決算説明会で投資家様よりいただいた質問をまとめた質疑応答集も開示しました。こちらも合わせてご覧ください。

2023 年 3 月期 決算説明会 質疑応答集

同日付で2033年3月期を最終年度とする長期ビジョン、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しました。こちらは別記事でご説明いたします。

長期ビジョン 2032、中期経営計画 2023-2025

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