シュプレヒコール!-僕らはなぜ観客席から歌を歌い、飛び跳ね、勝利を祈るのか-
なぜ僕たちは愛するチームへ、チャントを歌い、時に飛び跳ね、タオルを回し、旗を振るのか。
サッカーのサポーターをしばらくやっている人間であれば、一度はぶつかる疑問だ。
選手は言う。「サポーターの声援が力になりました」と。
定型句でも、建前でも、嘘偽りでもない、本心からの言葉だろう。
でも、私たちは彼らを物理的に後押してるわけじゃない。
応援したからといって、シュートが数センチずれて枠内に入るわけでもない。
アウェーに行けば、こちらの声なんて届かないのが当たり前だ。
「本当に、僕たちは、選手のためになってるのか?」
「『サポート』できてるのか?」
ふと冷静になった時、結果が出ない時、そんな考えが頭をよぎる。
でも、クラブ史上初めて5000人を入れた試合でルーキーの清水が言った。
今年から加わった熱い男、矢島がこう言った。
そこで思い立つ。
選手が気持ちよくプレーできる環境を作る。
それが、僕たちサポーターにできる最大のサポートだ。
最高の雰囲気を作って、選手を気持ちよくプレーさせる。
そして選手を走らせ、背中を押し、ボールを1m、数センチ、数ミリ、変える。
数ミリなくたっていい。
たった1ミリで、サッカーの結果は変わる。
それを僕ら、日本のサッカーファンなら誰でも知っているはずだ。
さぁ
声を出そう。
手を叩こう。
それでもエネルギーが余るなら飛び跳ねよう。
それが、俺たちの愛の形だ。