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経営者が同じ保険にいくつも入っているのはなぜ?個人と法人それぞれの利点を紹介

 しょうゆを買ったら未使用のものが家にあったユナイトnote編集部です。

 同じものが家にいくつもあると「あ、やってしまった…」と思うことありますよね。けれど保険の場合は、狙って「同じものを複数持つ」ことでメリットが生まれることもあります。

 今回は、保険証券を分ける、つまり保険契約を複数に分割して契約することの効果について解説します。


保険証券を分けるとは?

 保険証券を分けるとは、一つの保険契約を複数の契約に分割して契約することを指します。この方法を使うと、契約ごとに保障内容や受取人を独立して設定できるようになります。

 たとえば、保険金1,500万円の終身保険を1つ契約するのではなく、500万円×3の契約に分けて契約する、といった方法です。一見すると手間がかかりそうですが、実はこれが有効に働くケースがあります。
個人での効果と法人での効果をそれぞれ見ていきましょう。


個人で保険証券を分ける効果

1. 相続トラブルを防ぐ

  • 保険金の受取人ごとに契約を分けておくと、相続時に保険金分配を明確にできます。

  • 通常、保険金は代表者が全額を受け取り、そこから分配しますが、これが原因で不信感やトラブルが生じることも。

  • あらかじめ契約を分けておくことで、無用な争いを防げます。

2. 目的ごとの管理が簡単に

  • 教育資金、生活費、介護費用など、用途別に保険を分けることで、それぞれの資金管理がスムーズになります。「どの保険を何に使うか」がはっきりして安心です。


法人で保険証券を分ける効果

1. 柔軟な対応が可能に

  • 法人では、解約や失効、契約者変更、払済保険など、保険の仕組みを活用する場面が多くあります。

  • 契約を分けておくと、必要に応じて変更ができ、経営状況に合わせた柔軟な対応が可能です。

2. 受取方法の選択肢が広がる

  • 保険金は一時金で受け取るか、年金形式で受け取るかを選べる場合があります。

  • 契約を分けることで、それぞれの契約で異なる受取方法を選ぶことができるため、経営戦略や資金計画に合わせた使い分けができます。

3. 資金用途の明確化

  • 「役員退職金用」「借入金返済用」「修繕費用用」など、用途別に契約を分けておくと、資金の使途が明確になり、経営管理がしやすくなります。


デメリット

 保険証券を分けるには、いくつか注意点もあります。

1. 保険料が高く、解約返戻率が低くなる場合がある

  • 保険金額が大きいほど適用される「高額割引」が分割によって受けられない場合があります。

  • 総額で見ると保険料が割高になることも

  • 保険料が増えた場合、解約返戻率は下がります

2. 契約や管理の手間が増える

  • 契約数が増えるため、契約手続きや管理に手間がかかります。

  • 管理が煩雑になると、どの保険がどの目的であるかがわからなくなることもあるので注意が必要です。


まとめ

 保険証券を分けることは、個人では相続トラブルの防止や目的別の資金管理に、法人では経営状況に合わせた柔軟な対応に役立ちます。一方で、保険料が高くなる場合や管理の手間が増えるといったデメリットもあるため、自分の目的や状況に応じて慎重に判断することが重要です。

 「保険を分ける」という少しの工夫で、大きな安心を手に入れましょう!

 お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。

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