がん治療で話題。自由診療と保険診療との違い。
こんにちは、UCnote担当です。以前、がんについて記事を書きました。その際に保険診療と自由診療のことが出てきました。今回は、その違いをまとめてみようと思います。なお厳密には違う点もあるかもしれません。その場合はご指摘いただけると幸いです。
■概要
いくつかの診療の名称が入り乱れます。
用語のまとめです。
■各診療のはなし
▼保険診療
厚生労働省に認められた診療です。公的医療保険(多くは3割が自己負担)の制度が利用されます。 対して認められていないものは、総じて保険外診療に当たります。
▼保険外診療
全額自己負担の診療です。 禁止の考え方について厚生労働省は、
-高額な保険外診療を進めることが一般化し、患者に過度な負担が生じること
-安全性や有効性が確認されていない医療が保険診療と併用され効果のほどが分からなくなるのを防ぐ などをHPで提示しています。
▼自費診療と自由診療
保険外診療と同義と見て良さそうです。保険は適用されずに全額自己負担になります。 保険診療と保険外診療を組み合わせた混合診療もこちらに含まれます。
▼混合診療
保険診療と保険外診療を組み合わせたものです。保険診療部分も保険適用されずに全額自己負担になります。 ただし一部が保険適用される保険外併用療養もあります。
▼保険外併用療養
保険外併用療養では、保険診療部分は保険適用され、それ以外の部分は全額自己負担になります。 混合診療の中で例外的に認められているものと考えて良いと思います。
全額自己負担になるものの種類は、
-評価療養
-患者申出療養
-選定療養
の3つがあります。
評価療養
医療機関が起点となり、将来の保険適用を目指して行われている療養です。
-先進医療(下部に一覧と実施医療機関のHPがあります)
-治験(タイミングよく行われていれば)
-未承認薬(日本国内では承認されていない)
-適応外薬(ある病気で承認されているものの、他病気では未承認のもの)
など患者申出医療
患者の申出が起点となり、主治医と相談ののち、評価療養にあるような治療を行うことです。選定療養
保険導入を前提としていないもの
-差額ベッド代
-大病院の初診や再診
など
■がん治療
がんの治療では、三大治療(手術・放射線・薬物)が一般的です。しかし国内未承認の抗がん剤や新しい治療法(光免疫療法(がん種によっては保険適用)などなど)が出てきています。それを利用するために自由診療を選択するという考え方も出てきました。自由診療に対応したがん保険も出てきたため、保険業界内でも話題になってきています。
■まとめ
日本の診療は保険診療と保険外診療(自費・自由診療とも)とその2つを組み合わせたものの3種類です。
保険適用は保険診療。それ以外は自由診療になり保険診療部分も全額自己負担。
保険外併用療養は、例外的に保険診療部分と自由診療部分を分けて負担する。
■担当の一言
検査関連は自費診療に当たることがあります。ただしその対象の病気が発見されると保険診療になるのだとか。発見されたくないような、発見されたいような。いやいや、やはり病気ではない方がよいです!
それでは、良い週末をお過ごしください。
■問い合わせ先
保険の質問やご相談は以下のフォームがございますのでご覧いただけると嬉しいです。
https://unite-consulting.co.jp/contact/
また感想や質問などコメントいただけると嬉しいですっ!
■参考
▼厚生労働省
保険診療と保険外診療の併用について
保険診療と保険外診療の併用について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)先進医療を実施している医療機関の一覧
進医療を実施している医療機関の一覧|厚生労働省 (mhlw.go.jp)