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ドラフトにおけるヤドラン解説
はじめに
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ドラフトpickにおいて、ヤドランのピックに悩んでる方も多くいます。
ユナメイトでは、話し合い段階で評価が別れることもしばしばあるようです。
今回の記事では、
ヤドランってどんなポケモン?
ヤドランの長所
ヤドランの短所
多くある勘違い
相性の良いポケモンと構成
上記の内容に重きを置き解説していきます。
ヤドランってどんなポケモン?
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そもそもヤドランとは?という所から解説をはじめていきます。
各要素についての長所短所は後述するため、本見出しでは、軽い列挙で流します。
最強のユナイト技
ヤドランの代名詞と言っても過言では無い「妨害無効貫通長時間バイントユナイト」が最大の魅力です。
どんな相手でも止められる一方、自分も足が止まってる点に注意が必要で、タンクである自分と掴み先のどちらが先に落ちるかの4vs4の構図である事を意識する必要があります。
貧弱な序中盤
強力なユナイトを持つ一方、最序盤での活躍は非常に限られてます。
長所だった1~3のラストヒットも、流行りのインテレオンやリーフィア,ザシアン等の強力なレーナーには苦しい展開を強いられています。
また、波乗りはCC時間が短く、テレキネシスはダメージが無いため、最序盤での倒し切りの貢献に難儀するのも評価を下げている要因です。
終盤のスキルエンゲージ力の低さ
同ロールのカビゴン,カメックスと比べてエンゲージ力が低いのも特徴にあります。
ユナイト技をエンゲージとして使うこともできるため、一概エンゲージ力が弱いとは言えませんが、技自体のエンゲージ性能は控えめになっています。
ヤドランの長所
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この見出しでは、ヤドランの長所についてまとめます。
何故ヤドランが評価されているのか、その強みを活かした立ち回り等を解説します。
最大の長所:最強のやぁん?キネシス
ヤドランというポケモンは、この最大の長所が強すぎるため採用が絶えません。
ここでは、何故最強と言われているのか、どのように使うのが最も強い使い方かを解説します。
まず、やぁん?キネシスの強いポイントは、ユナイト技が妨害無効貫通である点です。
なんでも治しはもちろんの事、ユナイト技やエーフィ等の特性も全て貫通します。
この特徴により、捕まえるべきタイミングで必ず捕まえられる点が対面圧として強力とされています。
また、ユナイト技を抱え落とせるというのも評価されているポイントになります。
ヤドランユナイト中には、ユナイト技の入力が出来ません。
また、発生も速く見てから避けることが不可能な発生速度であるため、実質ユナイト枚数5vs4でファイトを終えることが出来るという利点があります。
やぁん?キネシスの強い使い方
※一撃ウーラオス(サイレント修正により削除),ミミッキュ、リザードン(7月中旬アプデで追加)も同系統のユナイトであるため、下記の運用方法で強さを発揮する事が出来ます。
先述した最強のやぁん?キネシスですが、強い使い方というものが存在します。
それは、敵が1枚落ちたら即2枚目を捕まえることです。
この使い方を最適解と理解しヤドランを使うのと使わないのとでは、勝敗に関与出来る可能性が大きく変わります。
まず、やぁん?キネシスは、敵のユナイト技を抱え落とし、ほぼ確実に1枚を落とす能力が評価されているユナイト技です。
つまり、ユナイトを吐いた集団戦は、その集団戦で当たり切れないと復活したポケモンのユナイト技で捲られます。
例えば、
5vs5状況でヤドランのユナイト技でキャリーを捕まえる
捕まえたポケモンを倒し5vs4になる
一見、即座に枚数有利が作れて有利に見えますが、ユナイト枚数4vs4の人数差1枚です。
先述したように、ヤドランは通常の通常の技があまり強くないことから見かけほど有利ではありません。
また、ユナイト技4枚も残っている相手は、味方の合流まで耐えるという動きのハードルも非常に低いです。
以上の事から、5vs5の即吐きユナイトはあまり強くないということがわかります。
では、何らかのアクションにより、先に枚数差を作れた場合で考えます。
こちらのワンピックや茂み待ちからの奇襲で5vs4の形になる
即もう1枚キャッチし、味方と合わせて撃破を取る
5vs3でレックウザを強めにベイト(50%程度)する
ベイトにより出てきた3枚のうち、ラストヒット強いポケモンに残りのユナイトを吐いて倒しレックウザを取りきる
という形のファイトに出来ます。
この即2枚目を落とす動きのポイントは、1枚目が帰ってくる前にファイトを終わらせるため、1枚目を落とした瞬間、倒せる相手なら誰でも掴んで落とすことにあります。
このように、基本的にヤドラン入りに対して先に枚数を1枚落としたら負けがほぼ確定するのがヤドラン入りの強さになります。
敵全体に撒ける特防ダウン
忘れている人も多くいますが、ヤドランには、特性による特防ダウンの付与があります。
水鉄砲,熱湯,波乗り,やぁん?キネシスの4つの技でダメージを与えた時、1段につき4%で最大20%まで累積する持続時間5秒の特防ダウンを付与できます。
これらの特防ダウンは基本的に重複するため、構成を特攻に寄せると、フロントのタンクなどを溶かすスピードが目に見えて向上します。
構成については後述します。
ヤドランの短所
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ユナイト技のパワーが非常に高いヤドランですが、その反面弱点も多岐に渡っており
行動妨害を持たない1~3レベル
妨害効果の薄い4~8レベル
エンゲージの無いスキルセット
視界取りに不向きな性能
の4つが代表的なものになります。
妨害無効を持たない1~3レベル
ヤドランの最初の短所は、妨害効果を持たない1~3レベルです。
同レベル帯同ロールで比較すると、カメックスやカビゴンのような妨害効果のある技を使った相方のサポートが出来ません。
ラストヒットはある程度高めのラインがあるものの、流行りのインテレオンやリーフィア,削りが遅いためザシアン等も対面すると非常に苦しい部類になります。
ブリンクスキル(移動系スキル)を持たないため、無理をするとデスに繋がることもあり、ディフェンス型でありながらも、レーン戦の耐久指数は実質下がっている点も厳しいポイントになります。
妨害効果の薄い4~8レベル
ヤドランの2つ目の短所は、妨害効果の薄い4~8レベルです。
4レベルで覚える波乗りは、波乗り+になるまで起点にするのは難しい程度の妨害効果しかありません。
6レベルで覚えるテレキネシスも、ダメージの無い妨害技ですが、発生が遅い上ダメージがありません。
そもそも捕まえることが難しいことに加え、捕まえたとしても相手のヘルスが残ってるケースが多く、最序盤の火力では撃破に持っていくことは非常に難しくなっています。
同レベル帯のタンクでは、オーロット,カメックス,カビゴン等がメインの妨害スキルを取得し試合を支えられますが、ヤドランではそれが難しくなっています。
エンゲージの無いスキルセット
先程、やぁん?キネシスを強く使うには、先に枚数有利を作ることがポイントだと述べました。
しかし、ヤドランは、枚数有利を作る為の攻めの起点であるエンゲージを行えるスキルを持ち合わせていません。
波乗りの移動距離は乏しく、複数枚巻き込んで攻めの起点にするには不向きなスキルです。
そのため、自身のユナイト技の起点を味方に作ってもらう必要があるという短所があります。
視界取りに不向きな性能
ヤドランは、ユナイト技が採用理由である都合上、自衛ユナイトが吐けません。
そのため、待ちのリスクのある茂みのケアをヤドランが行うのは、ヤドランが奇襲を受けるリスクがあるため判断が難しくなっています。
本来ならタンク1枚で取れる視界を、味方のサポートとセットでしか取りに行けないなど、ハンドリングの悪さが目立ちます。
ヤドランに多くある勘違い
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ヤドランによくある勘違いとして、OP枠(オーバーパワー)に強いというものがあります。
しかし、実際はカウンターになり切れておらず、その勘違いで敗北しているチームが多くいます。
下記では、なぜそのような勘違いが多いのか、そしてどうして間違えているのかについて解説します。
OP枠に強いとされているユナイト技
最も多いものは、OP技に強いとされているユナイト技です。
このOP枠に該当するのは、「ザシアン」「ウーラオス」「ゾロアーク」を指すケースが多くあります。
では、何故それが間違えなのか、上記のポケモンの特徴とこれまでの内容を振り返りながら説明します。
『ゾロアーク』
両技とも1ガンクが強力
辻斬りの継続戦闘能力が高い
辻斬りのオブジェクト性能が高い
13レベル騙し討ちがユナイト最強クラス
レベル5から強い
『ザシアン』
基礎ステータスが圧倒的
最強クラスのレーン性能
オブジェクト性能が高い
序盤/中盤/終盤で隙の無い強さ
『ウーラオス』
一撃/連撃どちらの型も最強クラス
連撃はオブジェクト削りが速い
一撃はオブジェクトのラストヒットが最強
連撃はスノーボール適性が高い
一撃はレックウザ戦の最強ユナイト
レベル5から強い
『ヤドラン』
最強のユナイト技
ある程度のレーンのラストヒット能力
1~8が弱い
このようになっています。
もうお分かりの方も多くいると思いますが、1~,5~ゲームを作るポケモンの対策に、9~強い学習装置枠をカウンターとして出しても、序盤がさらに苦しいだけになります。
ヤドランユナイトどうにか上がったけど、OP達にゲーム作られたせいで、ユナイトで捕まえて倒したところでどうしようもないタワー状況の経験はありませんか?
キャラの特徴を把握していないと、pick段階から負けてしまうこともありますので、キャラの特徴はしっかりと把握しましょう。
相性の良いポケモンと構成
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ここまで読んで、「あれ?ヤドランって弱いの?」となる方も多くいると思います。(便宜上そう感じるように書きました。)
しかし、構成を選ぶものの、相性の良い構成では非常に強力です。
下記では、相性の良い構成はどんな構成か、その構成に当てはまるのはどんなポケモンかについて解説します。
ヤドランと相性の良い構成
ヤドランと相性良い構成は、ヤドランの短所が気にならず、長所を求めている構成になります。
つまり必要な要素として、
どうしても止めたい相手がいる
視界を取りに行かなくて良い
エンゲージが要らない
特防ダウンを活かす
の4つが必須要素としてあげられ、これらの要素を満たしている構成は、
『DPSメイジのプロテクト構成』
になります。
DPSメイジとは、「サーナイト」「シャンデラ」「マフォクシー」の様な、高いDPSをAOE(範囲)で出せるポケモン達を指します。
プロテクトとは、『守る』という意味で、メインキャリーをピールして火力を一任する構成を指します。
どうしても止めたい相手がいるについて
まず、この構成は、「メインキャリーが落ちたら終わり」です。
そのため、メインキャリーを何としても守る必要があります。
しかし、カメックスの波乗り,カビゴンのヘビーボンバー等で守ろうとしても、なんでも治しのゾロアークやユナイト技を持ったストライクなど、正直止めることはほぼ不可能です。
しかし、ヤドランユナイトにはそれが可能です。
この役割が可能であるのは、「ミミッキュ」「一撃ウーラオス」「ヤドラン」の3キャラのみであり、その中でも最も長い拘束力を誇るのがヤドランになります。
※複数採用も非常に強力です。
視界を取りに行かなくて良い
また、DPSメイジを採用したグループ構成は、手前の茂み以外は、ベイトで視界を取ります。
そして、レックウザを触って様子を見に来る相手を殴る形でファイトが進行します。
この形でファイトを進行する場合、視界を無理にとって歩く必要がありません。
先述した視界を取ることが苦手なヤドランも、裏から回ってくるアサシンのケアに努めるだけで十分な貢献になります。
エンゲージが要らない
メイジ軸のグループ構成は、エンゲージを必要とせず、オブジェクトを絡めた戦闘を行います。
レックウザを削り、相手の場所を確認する(ベイト)
顔を出してきた相手を削る
フロントに踏み込んで圧をかけることで裏からのアサシンを誘う
入ってくる裏のアサシンをヤドランで捕まえて反転
枚数有利になり次第レックウザへの圧を上げ、合流前にファイトを強要
このようなファイトの形になるため、タンクによるエンゲージを必要としていません。
また、「サーナイト」や「マフォクシー」は、メイジでありながらもエンゲージ技となるユナイトを持っているため、タンク枠がエンゲージする必要がありません。
特防ダウンを活かす
ヤドランの長所にある特防ダウンも、構成相性の良いポイントになります。
理由として、DPSメイジのプロテクト構成は、硬い構成へのカウンターとして出すためです。
相手の上キャリーがヌメルゴン,タンクがカビゴン等、2タンクが相手の時は構成の候補に入れて良いでしょう。
まとめ
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いかがだったでしょうか?
ヤドランは、初期キャラというのもあり多くの弱点もある一方、ドラフトpickにおいて、特定の構成へのカウンターの重要なピースとして活躍の機会があるということが伝わったでしょうか?
また、ヤドランユナイトの強い吐き方の見出しでは、ヤドランユナイトに限らず、ワンピックに優れるユナイト技を持つポケモンでも流用できる考え方かと思います。
最後に、有料記事の部分を載せますが、コンテンツ自体に追加はありませんので、応援してくれる方は、ご支援お願い致します。
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