営業プロジェクトが、思うように進まない。。。【背景編】
企業の持つ「営業がうまくいかない」という課題感
スタートアップや中小企業における課題として、「営業がうまくいかない」と感じる経営者は多いのではないでしょうか。営業は開発やマーケティングなどの他の業種に比べると、なかなか事業計画が進みにくいという相談を多々いただきます。
そもそも営業がうまくいかないとはどのような状態を指すのでしょうか?これは事業計画が達成できない状態とイコールではないかと思います。ほぼ同義で、事業計画を達成するためのKPIなど数値計画が達成されていない状態です。
そしてこの状態は、会社として売り上げが上がらないことに直結するため、経営課題の中でも緊急度が高く、多くの経営者が頭を悩ませていらっしゃいます。
営業がうまくいっていない企業には様々な状況が挙げられます。
・複数人メンバーがいる中で、少数(場合によっては一人の)の売れるメンバーだけで売上を支えており属人化している
・成果を出せるメンバーと出せないメンバーの差が開いている
・社長だけで営業している
・営業メンバーは複数いるが、商談が少なく社内にいることが多い
一概にこのような状況が悪いとは言えません。しかしながら、事業計画が達成されていない場合や、他にも社長がやらなければならないことができないほど逼迫しているケースでは改善する必要があります。
営業がうまくいかないその理由
ではなぜ、営業がうまくいかないという課題があるのでしょうか?
その大きな要因として、営業の組織化を進めていくことのできるマネージャーが市場に少ないということが挙げられます。
その背景にあるのは、「売ることのできる良きプレーヤーが、良きマネージャーである」と考えられ続けてきたことです。売ることのできる人が、必ずしも組織のメンバー全員を売れるプレーヤーにすることができるわけではありません。しかしながら、売ることのできるプレーヤーがそのままマネージャーについてしまうことはよくあります。
この背景として、「売る人が重宝されやすい時代だった」ということがあげられます。経営者としても確実に売ってくれる存在がいればそれで十分でした。加えて、売れる人しかいない状況であればマネジメントも必要がないという風潮がありました。
しかしながら、これからは売ることのできる個人ではなく、「組織的に顧客の成功、課題解決に向けた価値提供を続けられる=結果として安定して売り上げを作る」ことが求められる時代に変わってきているのです。
その時代の変化に伴い、組織を作ることのできるマネジメント能力のある営業職が求められています。ただ、それができる人材は圧倒的に市場に少ない状況です。
この「売る」から「顧客に価値を提供する結果、売れる」時代への変化は、顧客側の進化によって起こっています。情報収拾が容易になったことから、ただ単に営業力があるだけでは売ることができなくなっています。そうなった時に、大切なことは顧客になりうる人との関係を中長期に築き続けることです。
顧客と関係性を築き上げ、課題や内情を知り、解決に向けて動き出せるタイミングを逃さないこと・課題解決に向けたアクションを促せるまでに信頼を勝ち取ることが、営業組織として必要になります。
今一度になりますが、売れることさえできれば良い時代から、関係性を構築し続ける時代へと変化しているのです。
実際にそのような営業を行うことができる営業職の方ももちろんいます。しかしながら、圧倒的に少ないのが現状です。また、それを組織的に進めることのできている人は更に少なく、稀有な存在です。
この「マネージャー不在」が背景となり、営業がうまくいかず経営者に負担がのし掛かっています。
採用だけではなく、その先にもある課題
時代の変化を理解し、組織化を進めていこうとしている経営者は増えています。しかし、なかなか組織づくりを行うということは難しいという相談をいただくことが多いです。その理由は明確で、採用が難しいからです。
大前提に前述の通り、組織化を担える営業マネージャーの絶対数が少ないことが採用が難しい主因です。
その上で、
①候補を探す
②見極める
③魅力的な候補に自社で提供できることを擦り合わせ選んでもらう。
という採用プロセスの難しさ、採用してからの組織づくりへの経営者の関わり方にも難しさがあります。
仮に「マネージャーとしての働きができる!経験もある。」と発言する人材に出会っても、採用する側が何を持って”できる”とするかを決められず、採用要件を明確にできません。
採用要件が作られないまま、候補者本人の「できます」という声を頼りに採用すると、かなりの確率で期待値とのズレが起こります。
経営者は入社したマネージャー候補に対して「組織づくり」という抽象度の高いミッション・役割を求めるのに対して、その人材の出せるアウトプットは「タスク管理」や「案件管理」などのいわゆる実行フェーズの業務をマネジメントと呼んでおり一向に組織がつくられない。といった期待値のズレが起こるケースの相談は枚挙にいとまがありません。
そういったズレを確認せず、いきなりマネージャークラスで採用してしまうことによって、組織が崩壊してしまうケースも多くあります。
採用自体も難しければ、入ってからの期待値調整や組織づくりにおいても課題が多く生まれてしまうという現状があるのです。
解決策として、UNITEが提供する価値とは
その課題を解決することができるのが、UNITEが提供するセールスディベロッパー事業だと言えます。
我々UNITEが進めていくことは、コンサルティングともアウトソーシングとも違います。組織の作り手を経験している「現役事業部長、マネージャークラス」がセールスディベロッパーとして内部に入ることによって、企業のマネージャーを育てていくと同時に事業を前に進めていきます。採用して解決していくという考え方ではなく、できる人の力を借りて、事業を前に進めながら育てていくという手段です。
企業経営者としては、実績あるマネジメントクラスの人員から
・組織立ち上げのノウハウ
・組織化の確率向上
・採用して失敗するリスクヘッジ
・上記を自社で実行するための時間
これらのメリットを得ることができます。
それにかかる最大のリスクは「投資額」となります。
顧客のフェーズによって実際の動きは異なってきますが、UNITEのプロジェクトの目的は「事業計画を達成し続ける組織を顧客と共に作る」こと。
事業計画を達成するための正しいKPIを設定し、達成に向けて現状を可視化し、現状と目標の乖離をいかに埋めるかの戦略と実行の先鞭をつける役割です。「売るため」の組織作りを担っていく立場に集中するために、実際に「売る」ことを主なミッションにはしておりません。
「営業がうまくいかない」という課題感を持っている企業のもとで「コンサルティングでもなければ、アウトソーシングでもない」という立場で営業の組織を作っております。
後編へ続く
後編では具体的な解決策提示編として、
「セールスというアートをサイエンスし、日本の営業をアップデートする」というミッションミッションを掲げ、営業プレイヤー、コンサルタント、そして現在SFA/CRMを提供するマツリカでマネージャーとして活躍しながら、UNITEのセールスディベロッパーとしても活動されている中谷真史さんから「成果を出し続ける組織を作る」プロジェクトの実例をお話しいただきたいと思います。
解決編①はこちら!