大学生って大人じゃないんだよ。
「休みなのに今日はやけに人が多いな」
大学に勉強しに来て思った。
期末試験も終わり、あれだけ勉強していた学生も少なくなったが、
なんだかやけに人が多い。
理由はオープンキャンパスとすぐに分かった。
高校生が家族や友達と大学に来て、図書館や食堂、教室を見て回っている。
特に、私の大学は図書館がかなり大きい。
席数も多く、設備も最新だからか、多くの人が足を運んでいる。
高校生を目にするたび、私が大学4回生で、あと半年もすれば卒業という事実から目を背けたくなる。
嫌だ、10代に戻りたい。
夏を制すものが受験を制す、という言葉があるくらい、受験生にとって夏は重要な季節。
8月に入り、夏も折り返し地点に到達している。
こんな時だからこそ、オープンキャンパスに行き、大学に思いを馳せて勉強に向き合う、という狙いだろう。
勿論、ただ純粋に大学という空間を知りたい気持ちもあるだろうけど。
私が高校生の時、大学生はとても大人に見えた。
様々な規律から解放され、遊びにバイトに勉強に、それら全てを謳歌している姿を見て、なんて羨ましいと思ったことか。
でも、実際はそんなことないと今は思う。
大学生は大人になりたい子どもか、大人になったと思い込んでいる子どもだと私は思っている。
私は多分前者。
多くの大学生は社会的な規範とか、親や友達からの期待とかに縛られて生きているんだよ。
大学は人生のモラトリアム、なんて世間の声があると、勉強に身を注ぐことを嘲笑する雰囲気があったり、
やれバイトした方がいいだの、就活して就職しろだの、多くのことに縛られながら生きていく。
私も例に漏れず、周りの期待や規範に縛られていると思う。
今は大学院進学すると家族には話しているけれど、その先は就職する前提をみんな持っている。
博士まで進むのもアリだな、と思っている私をそっちのけに。
でも、私も私で周りに何かしら期待をして、規範を押し付けているかもしれない。
いや、多分そうに違いない。
きっと社会で生きていくってこういうことなのかもしれない。
大人になりたい子どもより。