Vol.32 毛利迅「何事も経験に変え、突き進む大学生YouTuber」
「大学生活をもっと充実させたい!」「やりたいことを見つけたい!」という想いを持ちながらも、なかなか行動に移せない北海道内の大学生に向けた連載企画「Knows」。
編集チームが独断と偏見で選んだ面白大学生の人生をお届けします。今回は第32回目。ゲストは北海道教育大学岩見沢校2年生であり、YouTuberの毛利迅さんです。
↓がプロジェクトMJさんのYouTubeです。
小さい頃からエンタメが好きだったMJさん。12年間のサッカー人生を経て、戻ってきたのは、やっぱりエンタメでした。そんな彼が大切にしている考えは「挑戦する、そして楽しむ」ではないかと感じました。
彼らしさの原点は一体なんなのか、彼が動ける原点は何なのか。
インタビューは以下からスタートします。
プロフィール
毛利迅 (もうり じん)
北海道教育大学岩見沢校2年生。小学1年生から高校3年生までサッカーに尽力し、常にキャプテンを担っていた。大学2年生の時に、経営学×エンタメのYouTubeチーム「プロジェクトMJ」の発起。現在は札幌の大通で公共空間の使い方を考える取り組みをYouTubeで紹介することに力を入れている。*MJというのは毛利迅のイニシャル。
楽しいことが大好きな少年時代
ーどんな子供時代でしたか?
「今と変わっていないと思います。人を笑わせることが大好きで、よくふざけていました。末っ子だったこともあり、年の上下関係なく突っ込んでいました(笑)。」
ーなるほど。原点は、エンタメなんですね!
「はい、小学6年生の時に学習発表会で『場を沸かせて〜』という担任の先生からの無茶振りがあったんです。そこでYouTubeで見たネタをやったら、ドッカーンとウケたんですよ。ふざけてきたのが認められた瞬間だったと思います。
これを機に芸人や芸能界っていいなあと思い、なんとなく目指すようになりましたね。」
ーそれは大きなターニングポイントですね。サッカーをされていたと聞いたのですが、この頃から始めていたんですか?
「そうです。小学1年生からサッカーを始めました。しかし、サッカーの時はふざけたことはなく、真面目で(笑)。みんなをまとめるタイプでした。小6までは世界を代表するサッカークラブであるACミランを目指していました。
中学入学後、現実を見て、それ以来、職にしようと思わなくなりましたね(笑)。」
ーでは、中学入学後は何をされていたのですか?
「中学でもサッカーは続けていました。ですが学校のサッカー部には入らず、地元のクラブチームに所属していました。ここでもキャプテンを務めることができました。」
ーそうなんですね!やっぱりサッカーが欠かせなかったんですね!
「はい。でも、実はサッカーは2番手だったかもしれないです(笑)。」
ーおっ!というとやっぱりお笑いですか?
「そうです。人を笑わせたり、楽しませることが好きでした。会話の中で、自分らしく笑わせることが得意でした。もっと多くの人を笑わせたくて、とにかく有名になりたかったですね!」
サッカーと勉強に勤しんだ高校生活
ー高校生の時も、やっぱり誰かを笑わせることに力を入れていましたか?
「それが、そうでもなかったんです。高校入学当時から、今後の人生を考えないといけないなと思っていました。なので大学進学に向けての勉強、そして部活動としてのサッカーに力を入れました。」
ー意外と真面目な一面もお持ちなんですね!
「はい、根は真面目なんです(笑)。ずっと勉強していたので、休みの日に遊んだ記憶はないです。サッカーでも忙しく、3年生の時にはキャプテンを務めました。」
ー文武両道ですね。忙しく、大変な時はありましたか?
「たくさんありましたね。珍しい左利きのセンターバックだったということもあり、1年生の時から試合に出ていました。でもこれがプレッシャーで......。
自分が過大評価されていると感じていました。先輩の視線を気にして、自分を追い込んでひたすら練習に打ち込んでいました。かなりしんどかったですね。」
ーなるほど。真面目で努力家な性格が逆に負担になってしまったんですね。
「はい。ですが、この経験から、努力することは手段に過ぎず、単純に楽しんで取り組むことの重要性を学びました。これ以降、サッカーを楽しんで取り組むようになり、再スタートできたと思います。」
ー具体的にどうやってサッカーを楽しんだんですか?
「高校2年生の時に、ただひたすら努力することが全てじゃないと知りました。考えながらPDCAを回すことが大切なんだと。例えばただ闇雲にドリブルの練習をするのではなく、分からないことは先輩に聞いたり、一緒に練習したりすればいい。
この時、沢山の本で勉強をし、経営学に出会ったんです。経営学って面白いなって思い、3年生でキャプテンを務めた時は、経営学の要素をバリバリ取り入れました。」
ーすごい......!やっぱりMJさんの根は本当に真面目ですね。高校生でここまで考えていたのは尊敬します。
「実際は、伝えたいことが受け取ってもらえないことも沢山ありました。でも、持ち前のノリと勢いで、身体の可動域を広げ型を学べるセミナーなどにもチームのみんなで一緒に行ったりして勉強していました。」
ー人を巻き込む力を人一倍持っていますね!チームを作っていく中で何か感じたことはありますか?
「起業したいという想いに繋がっています。小学生の頃からキャプテンを勤めていたこともあって、誰かがまとめている組織に入ったことがないからだと思います。自分で組織を作ることに、生きがいを感じているのかもしれません。」
サッカーを辞めた大学生活
ー高校生活の中で勉強も真面目に取り組まれていましたが、大学はどのようにして決めたのですか?
「僕、センター試験でやらかしていまして……。東京に行きたかったのですが、北海道教育大学岩見沢校を受けることになりました。ですが、集団面接でもやらかして落ちてしまい……。
なので、センター利用で合格が貰えた東京の私大に通う予定でした。『いざ上京するぞ!』と新千歳空港に向かっていた時に、岩教(北海道教育大学岩見沢校の略称)の追加合格の連絡がきたんです。
それですぐUターンして、東京の私大には行かないことになり、いきなり岩教生になってしまったんです。」
ーそうなんですね!MJらしさが受験にも滲み出てますね!岩教生になってからはサッカーを続けていないみたいですが、なぜ12年間続けてきたサッカーをやめる選択をしたのですか?
「中学生になった頃から選手を目指さないのであれば高校で一区切りつけようと思っていました。なので元々大学ではサッカーをやるつもりはなかったんです。もっと別のことをやってみたいという気持ちもありました!」
ーなるほど、将来を考えた上での決断だったんですね!
「はい。結局自分がやりたいことはエンタメでした。なのでこの頃はひたすらバラエティを見て勉強してましたね(笑)。」
ーMJの原点に戻った感じですね!
「そうですね(笑)。そこで、エンタメ×経営学のチーム『プロジェクトMJ』を発足することになりました。」
ーさすが、勢いがありますね!では、なぜチームを発足しようと思ったのですか?
「東京で、芸能事務所のオーディションを受けたのがきっかけだと思います。当時の僕は、まずは東京に出なくちゃと思っていました。ですが、オーディションを詳しく調べずに受けてしまったので、歌を歌わされました(笑)。」
ー芸人向けのオーディションではなかったんですね(笑)。
「はい(笑)。ですが、このオーディションのおかげで事務所に入ることがやりたいことではないと気付けました。事務所が求めるものと自分が求めるものは違うんだと強く感じ、自分のやりたい役割はもらうのではなく、作るものだと。なので、自ら作ってやろうと思い、エンタメと経営学を混ぜたチームを発足しましたね。」
ーすごい行動力ですね。そこでの学びを生かして、ちゃんと自分のチームを作っちゃうのも根は真面目なMJさんらしいですね。
「恥ずかしいですね。真面目なのはバレたくないと思っているので、東京でのことは、チームメンバーにも言ってないんです(笑)。」
ー現在は、プロジェクトMJとしてどんな活動をしているのですか?
「大通のプロジェクトを紹介しています。このプロジェクトを一言で表すと、『公共空間の使い方を考えよう!』という取り組みです。
公園の新しい在り方を民間企業や札幌市だけでなく、高校生や大学生も混じった人たちみんなで、模索しています。ここで出たアイデアを実証実験という名で、体現しています。僕はそれぞれのブースを紹介する動画を作成しており、YouTubeで公開する予定です。」
ーでは、プロジェクトMJが今の活動に至った経緯を教えてください
「大学の先生に、札幌の大通で面白いことをしている人を紹介してもらったことが始まりです。その方が大通のプロジェクトの実行委員長だったんです。」
ー偶然の出会いが素敵な出会いになったんですね。
「はい、訳もわからず、プロジェクトの会議に参加しましたが、気に入ってもらえて......(笑)。大通りで何でも自由にやっていいことになりました。」
MJさんが関わっている大通公園のプロジェクトの動画がこちら!
今後の展望とメッセージ
ーそれでは、今後のプロジェクトMJとしての展望を教えてください。
「はい、社会課題×エンタメのコンテンツを作っていきたいですね。大通のプロジェクトから学んだように、民間企業や行政との連携を進めていきたいです。様々な業界と網目のような繋がりができたらいいなと思っています。」
ー素敵ですね!MJさん自身の展望はありますか?
「そうですね、今はYouTubeで活動していますが、テレビやイベントにも出演していきたいです。そして、起業することも視野に入れています。学生起業をし、「一般法人団体作ってみた!」などの動画を作ってみたいなあとも思います(笑)。」
ーそれは面白そうですね!ぜひ見てみたいです!
ーでは最後に、想いはあるけど動きだせない大学生に対してのメッセージをください。
「僕も今、くすぶっています。自分から何かを始めるのに勇気がでない気持ちがすごくわかります。だけど、やってみたら楽勝なことが99%だと知ってます。なので『とりあえずやってみる』ということが必ず自分を変えてくれます。『何事も頑張ろう!』というよりは、『楽しもう!』と思って取り組んでみてほしいです。ぜひ今を楽しんでください」
以上でインタビューは終了です。
勢いで動いていくところもさすがですが、その裏ではきちんと考えて、行動に移していることにMJさんの凄さの秘密が隠されていると感じました。
彼の持ち前の明るさでどんどん周りを巻き込んでいく姿、本当にかっこいいです!
彼自身が何事も一生懸命で楽しんでいるからこそ、周りに良い影響を与えているのだと思いました!
私も、自分が楽しむ姿で、周りを変えられる人になれるよう、楽しむポイントをたくさん見つけていきたいです。
毛利さんの人生を書いたこの文章から何かのきっかけを得てもらえたら嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
取材:金子新太郎(Twitter)
文:大野舞子(Instagram)
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