輝け!2021年ウニ鈴木ベストソング大賞
明けましておめでとうございます。今年は夏にピークを迎えたコロナ陽性者数も秋冬に第何派が来る!との予想に反して落ち着き、イベントも制限ありながらも以前の景色に戻りつつあります。そのため自分の行動範囲も復活し、去年より曲を聴く時間が少なくなってしまいました。去年に書いた記事を見ると今とまったく逆なのがおかしかった。
そんな状態だったので、アイドル楽曲大賞の投票コメントも例年より熱も分量も少なく、なんとか埋めた感がありました。そんな中でも東京女子流「ガールズトーク」は以前のカッコいい女子流が戻ってきた!と久しぶりに興奮し、フィロソフィーのダンス「テレフォニズム」も最近流行りのK-POP経由シティポップ感があって最高でした。インディーズでは桐生ちありやinnesがどの曲も良かった。ただ、nuance(ヌュアンス)の新譜が発売されなかったのもテンションが上がらなかった理由のひとつかも。和田彩花のアルバムはジャケットのデザインも含めて作品の完成度が高くて印象に残った。
あと、エントリーされてなくて投票できなかったのは佐々木喫茶「恋のロケットランチャー feat.頓知気さきな」で、インディーズではこれが一位だったかも。加納エミリ「Steppin'」「忘れないわ」も未エントリーだったのは、アイドルいう肩書が彼女にとって窮屈になって外したいと言っていたからかな。
洋楽ではEmma-Jean Thackray(エマ・ジーン・サックレイ)「Yellow」が一番だった。ソウルジャズやスピリチュアルジャスの要素も入れながら今のベッドルーム感もあり最高でした。なぜこのような音なのか?などはインタビュー記事を読んで色々と納得。Samara Joy(サマラ・ジョイ)のデビュー作も度肝抜かれた。積んでいるエンジンが違うなと思わせる余裕ある歌声、豪華なサイドメン、プロデュースはマット・ピアソンでメジャーが彼女をしっかりと売り出そうとしているのが伝わる。先述のエマの手作り感のある作品とはまた違う魅力があった。
そしてTBSラジオ「アフター6ジャンクション」で高橋芳朗さんが紹介する洋楽コーナーで出会って好きになった曲は数知れず。タイ特集でかかったmindfreakkk 「 Have You Ever」は日本のシティポップに大きく影響受けたサウンドで(彼女は杏里の大ファンらしい)、メロディと歌声も素晴らしい。二人組のBoyish(ボイッシュ)「Superstar」はドリーミーなサウンドとポップさのバランスが最高。この曲が含まれているEP「We’re all gonna die, but here’s my contribution」は超おススメ。PawPaw Rod(パウパウ・ロッド)「Lemonhaze」は太っといベースに適度にユルめのボーカルが気持ち良い。この人は検索しても日本語の記事があんまりないのが残念。
記事と言えばエンジニアのインタビューを読んで面白いと思ったのがJose James(ホセ・ジェイムス)「Merry Christmas From José James」で、古い教会を改装したスタジオで録音していて「え!これって今の録音なの?」と驚くサウンドだった。特にドラムは後ろのほうでバシャバシャ鳴っていて、まさにあの頃のジャズの音。行きつけのクラフトビール店のマスターに教えたら気に入ってくれて、クリスマス前は結構流してくれた。
他では新譜ではないけど、ヌュアンスのサウンドプロデューサーでもありシンガーソングライターの佐藤嘉風さんがインスタでおススメしていたBarbara Lea(バーバラ・リー)。歌声はもちろんだけど、サイドメンのトランペットが歌心があって最高!ジョニー・ウインドハーストという人で、もちろんこの盤で初めて知った。ちなみにこの作品は1956年に録音。
逆に楽しみにしていたのにちょっと好みじゃなかったかな……となったのはハイエイタス・カイヨーテかなぁ。音に厚みが出過ぎちゃって、前作までのヌケ感みたいなものが薄れちゃったような。対照的にThe Marias(ザ・マリアズ)「CINEMA」はビートが強めのアレンジになっている曲もあるけれど、このバンドが持っていた良さは薄れてないと感じた。あとMV見たらボーカルの人が凄い垢抜けていた(笑)
他にも前作EP「2099」よりジャズ的な即興部分が増えたと感じたBIGYUKI「Neon Chapter」や、この文章を書いているときにリリースされていることに気付いたuami「マーキース」(uamiさんのリリース速度に追いつけない!)、ブルーノートのYouTube配信で知ったベース弾き語りの歌声が素晴らしかった石川紅奈など、今年はアイドル以外のジャンルのほうが好きな作品が多かったです。曲や映像のリンク張ると長くなっちゃうので、アーティストとタイトルを以下にまとめました。
と、ここまで書いて「あ、単純にアイドルを聴く時間が減っていただけだったのか」と気づきました……2022年もよろしくお願いします。