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[中盤の改良]ドラクエ8 (PS2版) 制限4種(メタル、チーム、くちぶえ、リセット)


0.はじめに

 表題の攻略を、2年前から行っています。この1年では、3つの改良案が出てきました。区切りがよいので、忘れないうちにここに書いておきます。
いきなりこの記事に来た方は、読んでもわからないと思います。まずはこちらをどうぞ→https://note.com/uniright2/n/nb34178cd600c

ドラクエ8に関する、すべてのネタバレ情報を含みます。ご注意ください。
 自己紹介: 右弐(よみかた うに) https://twitter.com/uniright2 


さて、改良は次の3つです。

1.ククールはバイキルトを優先
 「皮肉な笑い」→「バイキルト」→「ディバインスペル」の順へ

2.「光のドレス」を錬金せず「命のブレスレット」を錬金
・従来:「せかいじゅのしずく」「ひかりのドレス」「はやてのリング」
・新案:「命の指輪」→「命のブレスレット(3個目)」

3.呪われし・・・戦は、打撃系で押す
 ヤンガスの「しんくうは」をやめ、「かぶとわり」

これらを盛り込み実際にRTAを行うには至っていませんが、部分的に試したところ「改良」と言えそうです。
次節から、1~3をそれぞれ説明します。やや細かい話は4にまわし、全体観は5に書きます。
なお従来戦略を筆者のver3戦略、この記事のものはver4戦略と呼びます。

1.ククールはバイキルトを優先

■ 変えたこと
① ディバインスペルを、大幅に遅らせる(ドルマゲス→ラプソーン1回目)
② その分、バイキルトを、2ボス早める(ゲモン←マルチェロ)

■スキルふりわけ「節目」の順序 (凡例: ⇒ 種1個使用)
[ククール] ①②は上記に対応
従来:杖9→カ7→カ13→カ27①⇒⇒⇒杖65②(Lv30)→剣4
新案:杖9→カ7→杖28→カ13⇒⇒杖65②(Lv29)⇒カ27①(Lv30)→剣4

[残り3人は、従来のまま]
主人公 :勇8⇒勇48(Lv16)→勇56→剣22→格11→勇82(Lv29)
ヤンガス:挌42(Lv12)→斧82(Lv30)
ゼシカ :杖3→格13→杖31⇒色18⇒鞭23(Lv23)→鞭68(Lv29)

■検討の過程
 ver3でプレイした動画を見返したとき、「ドルマゲス戦における、ディバインスペルの価値」が想定したよりも低いと認識したのが発端。原因は、「レベリングの変化」にある。
 簡単にいうと、ディバインスペルを導入した際の想定は、
「ドルマゲス変身前で、ククールLv24」だった。しかし、他の調整の影響で実際は「ドルマゲス変身前でククールLv23、変身後にLv24」となった。
 この影響が思いのほか大きく、ディバインスペルのような「不確定な攻め」でMPを消費するより、スクルトのような「確定する守り」のほうが良いと判断。(より詳しくは、4-1に記述)

 その分のスキルポイントは、シンプルに「バイキルトの前倒し」にあてるのが良いという結論に達する。
 「レオパルド」「ゲモン」という、ゼシカが忙しいボス戦でバイキルトが1枚増え、タイムにも安定にも寄与する。副産物として、ザラキーマも早めに入り、道中で稼ぎやすい。
 そしてディバインスペルも、その価値を最も発揮する「ラプソーン(1回目)」には間に合っている。
 以上の価値評価をまとめると下表。

ククールのスキル検討

 この検討では、わりと大差で新案(ver4)が勝っている。ただし、より僅差の検討になった場合に備え観点を整理しておくと、極端にいえば「次の4戦のみ」で判断して差し支えないといえそう:
 ドルマゲス(変身前)、ドルマゲス(変身後)、ゲモン、ラプソーン(1回目)
この攻略で「負けると大幅にロス」する難関は、この4つ。ボスとして強いのはもちろんのこと、貴重な消耗品をつぎ込んでいたり、戦うまでの道のりが遠かったり、またはその両方であったりする。
 上表で、クリーム色に塗ったのは「この4戦」かつ「評価に差がついた項目」。ここだけ見て判断してもよいと考えている。
(強引に数値になおせば、△1点、○3点、◎5点、くらいか)。

■新たに生じた問題点
 「ゲモン戦前に、ククールをLv29にする」という条件が、従来よりもExp3000弱きつい(従来:主人公がLv30)。ただ誤差の範囲。狙っていなくてもククールLv29に達することも多い。
 ザラキーマもあるぶん道中の対処もしやく、これによるロスは無視してよいと考えている。

2.「光のドレス」よりも「命のブレスレット」

■ 差し替え部分と、その錬金距離(上やくそうを1として)
・従来:「せかいじゅのしずく」「ひかりのドレス」「はやてのリング」
 距離7=2+3+2

・新案:「命の指輪」→「命のブレスレット(3個目)」
 距離6=3+3

■錬金順序(ドルマゲス撃破~賢者の石)
・従来:
 疾風のバンダナ→ダンシングメイル→世界樹の雫→命のブレスレット
 →光のドレス→闇の衣→はやてのリング(→賢者の石)
 距離18=2+3+2+3 +3+3+2

・新案:
 ダンシングメイル→命の指輪→命のブレスレット
 →命のブレスレット
→疾風のバンダナ→闇の衣(→賢者の石)
 距離17=3+3+3 +3+2+3

■検討の過程
 もともと、次の2つに微妙な感覚をもっていた。
① すこしだけ距離が不足気味。おそらく錬金距離0.3くらい。そのため、価値の低い回収を入れていた(ライドンの塔の前にパワーベルト、賢者の石の錬金前にパルミド東の守りの種)
②「光のドレス」の活躍が限定的。レティス戦でも、反射率はそう高くない。これに錬金距離3を使うのは、もったいなく感じられていた。

 そこで改めて、①を解消できないか、従来の錬金を見渡すと、結果的にカットした3つが目についた:

・世界樹の雫:
レティス戦に備えて。ただしver3への戦術変更の結果、レティス戦が安定してきたので、使わないで済むことが多くなった。また、ドルマゲス戦に備え3個作っており、それらが残っていることもある。

・はやてのリング:
錬金の素材として、すばやさのたねを1個消費するデメリットが大きく思えてきた。終盤のボス戦で、ククールの先行は重要だが、確定はしていない。また、ここで作っている「はやてのリング」はパーティーにとって2個目で、必要度は低い。

・光のドレス…上記のとおり、もともと頭にあった

 この3つをカットすると、ちょうど素材として「いのりの指輪」と「金のブレスレット」が余る。それらを「命の指輪」と「命のブレスレット」に回せばきれいにまとまる。
 そして、「スパンコールドレス」が不要なので、ベルガラックのギャリング邸の回収を丸々カットできる。この回収の距離が不足しても、錬金に必要な距離は1削減できているため大丈夫。こちらもきれいにハマる。

■錬金の区切り目と、必要となった調整
次の4つのダンジョンの間、錬金釜にアクセスできない:
 ライドンの塔、リーザス像の塔、薬草園の洞窟、海賊の洞窟
距離2の錬金が減り、距離3の錬金が増えたため、どの順番でつくっても従来とは錬金完成のタイミングがずれる。距離を無駄にしないように調整が必要となった。
 結果としてうまくいき、手を入れたのは次の2点:
・錬金順序のくみかえ。「疾風のバンダナ」を、かなり後ろに回した
・オークニスの回収を、「薬草園の洞窟」の攻略後に回す。これは微調整

■生じるメリット
 単純に「命のブレスレット」は強いので、まず間違いなく安定に寄与。実際、レティス戦、ゲモン戦は、ゼシカが装備することで安定する。
 さらにゲモン戦は倒されにくくなるため「双竜打ち」で攻撃に参加もしやすくなり、改善の1に挙げた「ククールのバイキルト」との親和性も高い。タイムにも貢献するとみている。

 戦闘以外でも、進行にメリットがあり、「稼ぎタイミングの可動範囲」が広がる。従来、レティス戦では、ゼシカLv27に達していないと最大HPが不足していたが、「命のブレスレット」でHP30上がるので、Lv26でも問題がない(もちろん「ひかりのドレス」の強力な守備力がなくても問題ない)。
 その分、道中で倒す敵を選別しやすくなり、(経験値稼ぎ視点での)エンカウント運に左右されにくくなる。そして経験値獲得が、うしろに持ち越された場合、つまり「闇の神鳥の巣」に持ち越されても、改善の1に挙げたザラキーマがあるので対処しやすく、こちらも噛み合っている。

 レオパルド以降は実プレイでの検討はしてないが、何らかのメリットはあるとみてよいだろう。

■新たに生じた問題
5つある:
①「世界樹の雫」が、1個減るが大丈夫か:
 前述のとおり、戦術の進歩により大丈夫だと思う

②「疾風のバンダナ」錬金が遅くなることによるタイムロス:
 これは大丈夫だった。というか従来があまりよくなかった様子。海賊の洞窟からはあったほうがよく、それには間に合っている。4-3 に追加説明。

③ 金策は大丈夫か:
 大変そうに見えるが大丈夫。「光のドレス」が8800Gで売れ、この売却分が明らかに不足する。さらに、連動した回収「金の指輪」や、「パワーベルト」カットも地味に痛い。ただ、不足するのは従来「光のドレス」を売却していた「三角谷」の時点なのですでに選択の幅は広く、そもそも何とでもやりようはある。4-4で追加説明

④ 「命のきのみ」1個分がない
 ゼシカのHPが3か4減少。詳細に検討していない。なんとかなるだろう。

⑤ 「かしこさのたね」1個分がない
 主人公に使っていた分。ライデインのダメージが平均で1ほど減少。とりあえず無視してよいと思う。

3.呪われし・・・戦は、打撃系で押す

■ 前提:キャラの役割分担。これは変化していない
・ククール:常時マホカンタ、スクルトとベホマ。たまに「①攻撃」。星
・ヤンガス:本体に「②攻撃」、たまに「③回復」。ラリホーマで寝る係
・主人公 :ためライデインでシャドー駆除、合間に「④回復」。目覚まし

このうち、①~④としたところが変化している。いうなれば、役割はほぼ同じだが、その「手段」が変化している。

■変化した手段
従来:
 ① バギマ
 ② しんくうは
 ③ 「ケイロンの弓」
 ④「アモールの水」とか、強い単体回復
新案:
 ① 打撃
 ② かぶとわり
 ③ (ヤンガスは回復行動をしなくなりました!)
 ④「ケイロンの弓」、たまに「アモールの水」とか、強い単体回復

■ 検討の過程
 まず決めるのはヤンガスの攻撃手段で、上記の②。単純に新案のほうがダメージ効率が良い。これまで気づかなかったのは、「さんぞくのオノ」を、この戦闘の前に売却していた時期が長かったため。ver3の時点では残すことになっていたので、とくに他に影響なく採用できた。
 「さんぞくのオノ」が残っているなら、単純に新案の方が1分ほど早い。守備力が落ち切れば、ククールの打撃で75程度のダメージが出る。「疾風のレイピア」が活かせるうえに、このボスは「火炎斬り」が有効でないためククールの剣スキルを上げない方針でも不利はなく、かみ合わせがよい。

 なお、ディバインスペルが仮にあったとしても、新案をベースに戦ったほうがよいと考える。もしあったら、「守備力が落ち切らないときに限りククールは打撃でなくディバインスペルをうつ」あたりが判断ラインか。かぶとわりが効きやすくなり、ライデインのダメージが上がり、反射のダメージが上がる。MPの心配もない。成功率1/2としても、有効な手と言える。

■ 付随して、戦い方の変化
2つある(というより、2段階)
・「ケイロンの弓」を,ヤンガスでなく主人公へ:
 「かぶとわり」は撃ち続けることに意味があるので、ヤンガスには他のことをさせたくない。だが、主人公も、ため→ライデインをするため忙しい。そもそも主人公は先行できないので、緊急回復はできず、結果としてあまり「ケイロンの弓」は使われなくなる。

・ヤンガスが倒される可能性をつくることは許容:
 上記の結果、回復がやや手薄になる。ククールのベホマでは、2人は手が回らずどちらかを優先するとして、ヤンガスが倒されるケースを許容。
 このボスは行動にラリホーマやシャドー呼びがあるため、「倒される可能性」があっても「実際に倒されること」は少ない。
 万一そうなっても、ザオラルでよく、また、世界樹の葉を使っても海賊の洞窟の直前で、補充できる錬金の区切れ目が来る。総じて危険にはならず、タイムロスも大きくないため、期待値的に勝るとみている。

■ 新たに生じた問題
 とくに見当たらない。

4.細かい話

4-1.ドルマゲス戦の、レベリングと戦力

[なぜ、レベルが下がったのか]
 これは、序盤の調整の結果。大昔の戦略(ver2戦略、RTAとして2年前に通しプレイをしたとき)では、次を条件に課していた:
  ・トラップボックスで、ゼシカLv15マジックバリア
  ・主人公に「スキルのたね」を使わず、Lv17でライデイン習得

 これらをやめても問題ないことがわかり、序盤の稼ぎを減らし加速させる方向で調整。結果として、
  ・トラップボックスで、ククールLv15
  ・主人公に「スキルのたね」を使って、Lv16でライデイン習得
となった。
 このうち、後者のレベリングで、トロデーン城の攻略に向かっている。
ここでのLv17と、Lv16の差が、4000強の経験値に相当。これがそのまま、ドルマゲスまで残っている。

 ちなみに、この調整はタイムにして20分程度に相当するので、元に戻す選択はなさそう。
 また、その後の道中を普通に進めていて、エンカウント運がよく経験値が稼げ「変身前にククールLv24」に達するような展開はありえるが、それは10回中多くて2回の体感。さらに、そうした展開になりそうなときは倒すエンカウントの選別を厳しくしたり、「しのびばしり」を使ったりするほうがRTA的には正解と思われる。このため、ククールLv24で「変身前」を迎える可能性は、とても低いとみている。

 以上が現時点の結論。ただし、もしかしたら「大昔」のように、変身前にククールLv24まで上げるほうが正解なのかもしれない。そうした場合「ドルマゲス戦でのディバインスペル」が、見直される可能性はある。
 なお余談だが、Lv24まで上げたほうが格段に安定しストレスがなく、プレイしていて楽しい。快適プレイとしてはこちらをお勧めしたい。これはディバインスペルを覚えるかどうかとは、関係のない話である。

[レベルが下がっているのは?]
 上記ククールに触れたが、実はヤンガスもレベルが下がる。
本来、ドルマゲス変身前を「撃破した時点」でLv25に上がっていたが、これがなくなった。つまり、レベルの下がる事象は次の2つ
・変身前:ククールLv23(←Lv24)
・変身後:ヤンガスLv24(←Lv25)

[レベルが下がった影響は?]
 「ステータス低下」と、「ベホマ未収得」の両面。それは当然なのだが、波及する影響がいろいろある。

 ステータス低下は、ゼシカにも波及する。というのも、ククールLv23のHPが、変身前の開幕「ガレキの2連発」に耐えない確率が無視できず、その確率を下げるため「大昔」ならゼシカに使っていた「命の木の実」1個を、ククールに回しており、その分、ゼシカも脆くなる。

 ベホマ未収得は、その影響がアイテム欄の圧迫に波及する。「月のめぐみ」などの回復アイテムをククールに持たせる必要が生じるから。このため、ククールの守備力を上げるための装備交換用に「守りのルビー」を持たせるという策も、取りづらくなる。そうすると守備力の確保がギリギリとなるため「インテリハット」をゼシカに回すという次の策は、さらに取りづらい。このように、連鎖で「とりうる手の幅」が狭まっている。

 以上、戦力の低下をまとめると、下表。「大昔(ver2, 2022年RTA時)」と比較し、「従来(ver3)」も「新案(ver4)」も、戦力が低下している。黄色は、戦い方に影響を与えたところ。

ドルマゲス戦:2022年RTAからの、戦力変動

[戦い方の変化と、ディバインスペルの評価] 
 まず変身前。ククールは開幕の「ガレキ×2」に、単純に耐えられない可能性がある。したがって「先行でスクルト」が理に適う。
 この時点で、もうディバインスペルの強みが生かし切れない。というのも開幕こそ、その後に続く「超辛チーズ」や「はりきり真空波」などの強力なダメージを上乗せできる格好の機会であるから。戦況が落ち着いてきてから、博打的に使っても良いが、それは「MPがもったいない」という感覚が生じる。ただ、ガレキをかわしたような場合は2ターン目に撃てるチャンスがくるので、覚えていれば使う可能性はある。

 次に変身後。こちらはヤンガス、ゼシカの耐久力低下が痛く、ギリギリで倒される確率は明らかに増えた。したがって、やはりスクルトが有効な手段になる。また、ルカニが効いていれば、「疾風のレイピア」装備の打撃は70を超えるので、攻めの手段としてはこれが有効。MPも減らない。したがって、ディバインスペルが優れるのは、「スクルトが2枚以上入って、ルカニが0回」などになってきそうである。

 まとめると、変身前、変身後、ともにディバインスペルの活躍の機会は、かなり限定的といえる。

[ドルマゲス以外の評価]
 ここまで見たように、ククールの手が空いた時に「ディバインスペルよりも、有効な手」があるのかどうかが、評価のポイントとなる。少々寄り道になるが、以降の主要ボスも同様に見ておこう:

・レオパルド:
「防御」が十分に有効な手。また「バイキルト」を覚えるなら、手が空くことも減る。したがって、ディバインスペルは活躍しづらい

・ラプソーン(1回目):
「防御」するとククールだけは痛恨で生き残れるが、他のキャラは倒されるのであまり意味がない。この点がレオパルドと大きく異なる。
 また、「バイキルト」も、守備力が下がっていない状況では使いづらい。攻撃する前に波動がきて無駄になる可能性があるから。さらに回復は主人公のベホマズンが主力で、手も空きやすい。
 総じて、ディバインスペルを撃つチャンスは多く、活躍させやすい。

以上より、スキル案の結論に行きついている。 

4-2.スキルふりの別案(つまり没案)

  「ディバインスペルの分の、スキルポイントの行き先」については、別案も考えた。「火炎斬り」を習得する方向で2案:

・火炎案:火炎斬りをとり、デイバインスペルは最後までとらない
 ククール:杖9→剣9(Lv17)→カ7→杖28→カ13⇒⇒杖65(Lv30)→剣15(Lv31)
 
 これだと、ドン・モグーラに火炎斬りが間に合い、以降もコンスタントに活躍する。
 さらに、スキルの種が1個あまる。そこで、ゼシカに使い、組み換えを企画した。

・火炎色気案:上記に加え、ゼシカをムチ→色気へ 
 ククール:上記と同様
 ゼシカ:
 杖3→格13→杖31⇒色18⇒鞭23⇒色38(Lv25)→色68(Lv29)→余剰7(Lv30)

 こちらは、後半道中の「メダパニ」、キャプテンクロウに「ぱふぱふ」、終盤「ラリホーマ」が入る

以上、一覧にして評価を示す。左上の「青の囲み」は、上記1で掲載した部分。

スキルの検討:没案ふくむ

表を見れば、新案(ver4)の決着に迷いはない。
 「ラリホーマ」に期待したが、試すと評価は低かった。暗黒魔城都市では、ゼシカが「ほしふるうでわ」装備でも先制されてしまう。さらに、必ず効くわけでもない。「ムチ攻撃力+25」に勝るとは思えなかった。
 なお、新案(ver4)では、ククールに「バイキルト」があり、ゼシカに「命のブレスレット」があるため、ゼシカを攻撃に参加させやすい。ゲモン、レオパルドがそれに該当するため、ムチ攻撃力+の「評価」は他の案と比較し高くつけている(赤字部分)。

4-3.薬草園の洞窟周辺と、すばやさのデザイン

[3人先制、という考え方]
 この区間は、「キラーマシン(すばやさ90)」への先行が重要になる。
こいつは強いため、死者が出る可能性はもちろん、仮に倒せても戦闘後の回復が面倒。そのため、「動かれずに倒す」ことの価値が大きい。
 倒し方は「ライデイン」「爆弾岩のカケラ」「イオラ」の3発を入れれば、だいたいOK(残ることはあるけど)。「しんくうは」はダメージが低い(35とか)。

以上の条件で、可動性のある装備品の配分を考えてみる。
まず、所持しているのは次の3品:
「星ふる腕輪(+50)」「はやてのリング(+15)」「はやてのリング(+15)」

そして、「疾風のバンダナ(+15)」錬金後は、次の3品:
「星ふる腕輪(+50)」「はやてのリング(+15)」「疾風のバンダナ(+15)」
錬金後は、「疾風のバンダナ(+15)」は主人公のみ装備でき可動性がない。

 新案(ver4)では、このタイミングではまだ「疾風のバンダナ」に錬金していない。そのため、次に掲載した「上の表」の配置にできる。ヤンガスを完全に見捨て、残り3人の「最低値を、最大化」する考え方であり、最低値はゼシカの114にまで最大化。そして、この戦い方なら、「爆弾岩のカケラ」の消費も、1個で済む。

薬草園の洞窟付近:すばやさと、対キラーマシン戦術
  

 これに対し、従来(ver3)は、掲載した「下の表」。最低値は2人で99。より低い素早さだが「どちらかの先行でよくなる」ため考え方としてアリだとは思うものの、「爆弾岩のカケラ」の消費量がたいてい2個になる。
 仮にヤンガスを見捨て、ほしふるうでわ→主人公、はやてのリング→ゼシカ、としても、ククールが3人の中で最も遅く111で、これは新案に劣る。すなわち、錬金による「疾風のバンダナ」化によって、装備キャラが固定されるのが好ましくないといえそうである。

[極端な1人の価値]
 もっとも、新案(ver4)には副作用もある。「アイスビックル(91)」という、マホカンタを高確率で撃ってくる敵が出た場合、新案(ver4)では主人公の素早さが119でしかなく、先行率は81%程度にとどまる。そのためライデインを撃つと、後行してしまい跳ね返されることが増えてくる。
 従来(ver3)ではこれに備え、洞窟の深部で 主人公⇔ヤンガス の装飾品交換を行っており、結果として主人公の素早さは134だった。これは、「疾風のバンダナ」がないとできない。
 ただ、これが正しかったかと言えば、そうではなかったように思う。というのは、主人公にはデイン耐性があり、マホカンタは使われても1グループにつき1回までなので、反射が致命傷にはならない。複数グループなら、爆弾岩のカケラを使う手もあるし、逃げてもいい。つまり、アイスビックルはそもそも警戒すべき敵ではなかった。
 この洞窟で警戒すべきは、前述の「キラーマシン」、そしてザラキを使う「ブリザード(78)」の2種。先に述べたキラーマシンの殲滅と、ブリザードが出た時、素早さ126で「マホカンタ」を唱える権利をククールがもつ新案(ver4)が正解に思える。つまり、ザオラルを持つククールが「極端な1人」であるほうが正しい形とみている。

[4人で先制]
 以上の話が成立するのは、薬草園の洞窟まで。この洞窟は「樹氷の竜」を除いて、3人の全体攻撃で仕留めることが可能なため。
 次の「海賊の洞窟」では、3人の全体攻撃で倒せるのは「サンダーサタン」くらいで、ほかは4人が必要になる。そのため、4人全員の「最低値を、最大化」する考え方がよく、それは従来(ver3)と同様の「下の表」の配分となる。つまり、海賊の洞窟では「疾風のバンダナ」があったほうがよい。

4-4. 金策「ひかりのドレス」の 8800Gは?

 上に述べた通り、数字上はけっこうきびしい。ただし、実際のRTAプレイとなれば楽観できそう。
 …矛盾っぽくて意味不明だが、順に説明していこう。

[金額の計算]
 ざっと考えたところ、5700G調達できれば十分で、最低なら2200G でなんとかなる。

 まず「従来なら売れた」ものの、減少分を計算:
①減少 10300 G =ひかりのドレス 8800 + パワーベルト 1500
 (金の指輪 1000 は、錬金素材の世界樹の葉1000 と相殺しておく)

 次に、「新たに売れるようになった」ものの、増加分を加算:
②増加 4600 G = 守りのルビー 1550 × 2個  + みかわしの服 1500
 守りのルビーは、光のドレスに錬金されていた1個は当然として、従来は装備して使っていたもう1個のほうも不要となり売れる。なにしろ「命のブスレット」が1個増えたのだから。あと、みかわしの服は、残せたから使っていただけなので、別になくてもよい。

 さらに、三角谷で、回収できるものを加算:
③三角谷 3500 G = まふうじの杖 3000 + ごくじょうのカビ 500 
 これらを回収してから、店に戻ってもタイムロスはさほどない。世界樹の葉の購入資金にするなら、戻る必要もない。
 なお、これらを売って、ゴルドで「てっかめん」を買っているが、これも「みかわしの服」同様、余裕があるからやっているだけでカット可能。

以上より、
 ①ー② = 5700G が、不足しそうなので工面したいG
 ①ー②ー③ = 2200G が、最悪の場合でも必要なG
といえる。

[RTAやるなら楽観、と言っている理由]
 5700 Gは無視できないが、RTAとして実プレイする分には、とくに回収などを増やさずにいけると考える。というのは、以下3つの事情があるため:
・従来(ver3)でプレイした「10分割」プレイでは、ドロップアイテムを捨てていた。それで足りた
・従来(ver3)でプレイした「10分割」プレイでは、消費していない「世界樹の葉」も消費したとみなして、捨てて買いなおしていた。それで足りた
・上記した、「薬草園のすばやさ調整」の効果により、「爆弾岩のカケラ」の消費量が、少し減る(3個=1350Gくらいか)

 全滅していた場合はこの限りではないが、そういうイレギュラーな場合、「神鳥の魂」で回収可能となったアイテムを適当に回収すればよく、そもそも問題ない。というか別枠の話である。

[錬金まわりの、変動のまとめ]
 たくさんのアイテムが登場するので、表にまとめた。

錬金の変更まわり:調達時と、錬金後

[表を見ながら感想など:脱線]
 「金のブレスレット」の転用は、気づいたときに軽い鳥肌が立った。「いのりのゆびわ」の転用を軸に考えていたのに、まさかそっちまでぴったりはまるとは思わなかった。
 
 さらに、この攻略には全く関係ない余談になるが、ベルガラックのギャリング邸に配置されたアイテムが良い。もしこのタイミングで、ここに来る性格のプレイヤーなら、きっとあちこち探索し、たくさん歩くだろうから、利用するであろう「B級錬金の素材」が配置されている。スパンコールドレスはもちろん、金の指輪はいろいろなリングの素材で不足しがちである。そしてラスボス直前で初めて来たプレイヤー(私も初回プレイではその一人)は、ギャリング邸のイメージ通りのラグジュアリーなB級アイテムがあるなと感じるだけで、違和感はなく、見落として損した感も生じづらい。
 これに対し、「悪魔のしっぽ」や「スライムのかんむり」といった、「A級錬金の素材」は、メインの進行ルートちかくにあるように思え、配慮を感じる。
 対比すると、ゲームデザインの妙、背後にあったであろう思慮がうかがえ、感慨深かった。

5.RTAとして、プレイした場合

タイムは概算で7分ほど短縮と見込む。内訳は次の通り。
■短縮:
 -1 分 ライドンの塔前の、パワーベルト回収せず
 -1分 呪われし・・・戦の短縮
 -2分 ギャリング邸の回収せず
 -1分 世界樹のしずく1個分(世界樹の葉の購入と、錬金釜1回)
 -1分 パルミド東の、守りの種回収せず
 -1分 ゲモン戦の短縮
 -1分 レオパルド戦の短縮
■増加:
 +1分 海賊の洞窟のメダル回収追加1個(おそらく、B3Fのほう)
 トータルで - 7 分

上記で表しにくい点については以下
 ・稼ぎのタイミングが手広くなった→タイムのブレ減少、ストレス減
 ・おそらく死者が出にくくなっている→安定○、ストレス減
 ・管理すべきアイテムが減少 → ミス減、ストレス減

6.おわりに

すばやさと、行動順序に関する研究

 2024年3月に入り、「ろびん大好きっ子」さんによって、行動順決定規則の、ひとつの「推測」が発表されました。

詳細のツイッター→https://twitter.com/robindaisukikko/status/1779867632696770872

また、私も関連した作業を行いました(note)
https://note.com/uniright2/n/n919eb7a6714b

この「推測された規則」は、以下の特徴をもっています:
①「素早さが2倍以上差がついても、逆転がおきうる」という、
 PS2版ドラクエ8の不可解な現象を、説明できる
②上記①の事象を、「乱数の端の扱い」に、上手く押し付けている
③ そのため、モデルが単純である
④ 素早さが高くなれば特殊な①の発生が減り、他の作品と挙動が似るため、安心感がある

総じてモデルが扱いやすく、実プレイを通じて得た感覚との違和感もありません。そのため、以降はこの「推測された規則」を用い、計算しつつ、戦術を考えています。

 その結果「何が変わったか」というと、この記事に書いた範囲では「はやてのリング」錬金をやめた点に影響しています。
 「すばやさのたね」を、より貴重と考えるようになりました。この戦略では、ククールが要所で後行すると壊滅する可能性があり、そうした場面では95%程度の先行率は確保しているのですが、種を1個使うと95.5%に上がったりします。
 大したことないように見えますが、これを「先行できない率」に逆転させると、5.0%→4.5%と下がり、つまり壊滅の可能性を1割も減らせます。
 「すばやさ」は、その影響を「数値で把握しづらい」パラメータの筆頭ですが、自分にとって確信度の高い数値を見られたことで、思い切った判断をとりやすくなったように思えます。

さいごに

 戦略的に微妙と思っていた部分がいくつか解消され、一段階「よい」ものにできたと思います。
 今回は、「通しプレイ」どころか、「変更した途中から、最後まで」もプレイしておらず、未プレイの終盤がどうなるのかは未知です。しかし、現時点の考察を「区切って記述できる」節目には来れたので、この記事をまとめました。
 この攻略はRTAとして通すと今のところ15時間くらいかかります。そのため、「RTAではない別の手段で」発信しています。というか、気づいたらそういうスタイルになっていました。毎回、その切り口は異なりますが、今回に関しては「プレイ」の部分が必要とされない(役に立ちづらい)種類だと考えています。

 とはいえ、今回扱った「ドルマゲス撃破~ゲモン撃破」の3時間程度の区間は、実際にプレイしたい意欲が上がりました。個人的には、いつかまたRTAのいち部分として、この区間をこの戦略でプレイしてみたいと思えます。
 そうした目線でこのゲーム全体をみたとき、「またプレイしたいと思いづらい」のは、ここから先の、最後の2時間程度です。ここに検討を進める予定はありませんが、3個目の「命のブレスレット」が期待を抱かせてくれる形で終えられたのは、想定外のラッキーでした。

 それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございます。また不定期に、お会いしましょう。
 2024.4.29 右弐

関連情報

参考にした主な情報

1.出版されている書籍
・ドラゴンクエスト8 公式ガイドブック 上/下巻
 掲載されているすべての情報を参考にしています

2.攻略情報
・後悔無用のRPG攻略 錬金に必要な歩数 - ドラゴンクエスト8(PS2)  https://perfectionism.web.fc2.com/dragon_quest_8/item_26.html
 錬金に必要な距離を参考にしました
・すばやさと行動順序に関する研究
 「推測された規則」に関する情報(Xの投稿)
 https://twitter.com/robindaisukikko/status/1779867632696770872
 ろびん大好きっ子 さん :https://twitter.com/robindaisukikko )

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