Were Wolf BBS ShortStory _Infektion
「痛っ!」
穀物庫に出た鼠を退治しようとしたら指を噛まれた。
向こうも生きるために必死なのは分かっているが、こっちも売り物にしなければならない麦が鼠に荒らされたのでは困る。その日は何だか雨になりそうな空模様で、畑仕事を早めに切り上げて鼠取りを仕掛けようとした所にちょうど隠れていたらしい。
そいつは俺の指を噛んだ後、素早く穀物庫の外へと逃げていく。
「どうした、ヤコブ?」
「いや、鼠に噛みつかれた」
それは怯えていたのかそれともびっくりしていたのか分からないが俺の事を思