ばば様の一人語り(絵を描くと言うこと14)

20数年絵を習っていると色々な画材に出会う。
パステル画もその一つである。
パステル画を描くにはパステルの細かい粒子が
綺麗に乗るような紙が良い。
描いたら定着液を吹きつけるし、
スケッチブックなら紙の間にグラシン紙と言う薄い紙が
挟まっている。絵を保護するためである。
色は白よりも色付きで描くことが多い。

パステル画は水彩画と違うことが多い。
何しろ色が落ちてしまうので次回描くまでのために
定着液を掛けておかねばならない。
一番違ったのは
パステルは一番明るいところから描くのだよ。
へ〜、今まで散々、ほら目を細めてごらん
一番暗いところはどこだい。そこから影をつけていくんだ
と習ってきたのに一番明るいところを探せ?
そこから色をつけろ?

例えば灰色の紙に頬や鼻の先の明るいところに色を載せてみる。
すると灰色は影となり明るいところが目立って凹凸ができているのだ。
何年も暗いところを探せを習ってきていたので
正反対をやるのは苦労した。
頭が硬い自分にはものすごい苦労であった。
だからあまり上達もなくパステルは箱の中に
ゴロゴロすることとなった。
一年や二年で手に負えるようなものではなかった。
他にも色鉛筆もやってみたが性に合わなかった。

こうやって絵を描くと言うことを書いているうちに
ようやく絵筆を取る気になったがあまりのブランクに
ありもしなかった腕はますます落ちて・・・
キャベツ一つ、リンゴ一個にシックハックしている。
落ち込んでもいる。
だが何年も休んでいて腕が落ちることはあっても上がることはない。
落ちるのは自明の理、当たり前のことだ。自惚れちゃいけない。
それでもやはり描くのは楽しい。
う〜っと言いながらも楽しい。この項は終わりである。

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