結末が分かっていても…
タイトル:結末が分かっていても…
「ああ、あなたどこに居るの…」
彼女の夫は誘拐された。
している内に彼女の自宅に電話がかかる。
犯人「身代金を用意しろ」
警察には絶対言うなとの前提で、
彼女は犯人の思い通りに動くしかなかった。
しかしこの犯人も少し間抜けで、
何事についても用意周到ではなく、
金の受け渡し場所を二転三転する内、
その間抜けぶりが功を奏して、
夫を奪われた彼女の側に
犯人に付け入る隙を与えてしまう。
彼女は隙を見計らい、警察に通報したのだ。
警察「極秘捜査で展開しますので、犯人から連絡があれば必ず我々にご一報下さい」
「わかりました」
これを土台に捜査が展開された。
犯人は間抜けな上鈍感で、
このように警察が加わった事にも
しばらく気づかなかった。
そうしていた時、
彼女のもとに昔の恋人が現れた。
その彼と彼女は昔、
結婚の約束をしていたほどの仲で、
その絆は数年経っても覚えられているもの。
彼女のほうは結婚を機に
その感情がいささか薄れていたが、
彼のほうはまだ独身で、日々、
その彼女に思いを募らすこともあった。
そしてその彼は今、
彼女の身に起こっていることを知った。
彼「そんなことが…」
「もうどうしたら良いのか…」
金の事なら俺も協力する、
とまでその昔の彼に言わしめ、
2人の間は少し接近した。
(進展から解決?)
そんな事がなされている内に、事件は進展した。
警察は犯人の行方を追っていたが
その辺りは犯人も長けていたのか、
逃げ回ることには才能を発揮した。
「まだ見つからないんですか!」彼女は焦る。
彼「俺も心当たりを探してみるよ!警察には内緒の形で俺にも情報をくれ」
と昔の彼だった男は彼女にさらに詰め寄り、
ただ純粋な気持ちで彼女に尽くそうとした。
しかし彼女にとってみれば
少しでも手助けがあった方が良い。
それで犯人から連絡があったら、
必ず警察とその彼の両者に情報を提供しようと
心に決めた。
犯人はまだ警察の存在に気づいておらず、
逆探知されることも察知しないまま
彼女に電話をかけた。
金の受け渡し場所を改めてまた指定してきた。
これまでこの連絡が二転三転したのは、
犯人側の事情で
他にしなきゃならないことがあったから。
そしてその受け渡し場所に向かっていた時、
また犯人から携帯に連絡が。
そしてまた改めて時間と場所を変えてきたのだ。
警察は彼女を尾行していたが、
彼女が急に行き先を変えたので見失った。
それでも彼女のほうでは、
「警察、ちゃんと付いて来てくれてるよね…」
と後ろを振り向かず、
そのまま指定場所へと向かって行く。
彼女はこの手の犯罪に遭ったのは初めてで、
犯罪の素人。
だからどう立ち振る舞って良いかよく分からない。
その時、昔の彼から連絡があった。
そこで彼女は彼だけに本当の事情を話した。
これらの一連は、瞬間の出来事である。
しかし、もう目的地に到着しようとした時
彼女の携帯に犯人から連絡が入り、
「お前、警察に言いやがったな!」
と初めて犯人は「警察」という言葉を口にし激昂。
人気のひいた小さな公園内で銃声が鳴った。
彼女は精一杯走り、急いで駆け寄った。
到着すると、2人の男が殴り合っている。
「!?」と思ってよく見ると、
殴り合っていたのは見知らぬ男と昔の彼氏。
おそらく彼のほうがこの公園に来て、
そこで犯人とおぼしきこの男に近寄り、
その空気から事情を知ったのか。
相手が犯人だと決めつけ、彼がその男を殴った。
上手く拳銃を叩き落とし犯人は丸腰だ。
そこに勘を働かせてやって来た警察が
犯人を取り押さえ、彼は無事だった。
「ありがとう!大丈夫!?」
彼「いやぁ、でも大変だった…」
見ると彼は手に怪我をしていた。
そして肝心の人質だった
彼女の夫は公衆トイレの中で…
「うそ…いやぁあぁ!!」
(新展開)
それから数日後。
警察1「あなたは彼に『夫が生きて居る以上、私は誰とも結婚しない』そう言ったんですね?」
「え、ええ…。でもそれは彼があんまりその事ばかり聞いてくるもんだからつい!…あの時は気が動転してて…」
警察2「で、公園内からはあのとき銃声が二発鳴ったと?」
「…よ、よく覚えてないですけど、多分…」
警察1「その銃声を聞いてから、あなたが公園に駆けつけるまでの時間ですが」
「もう近くまで来てたので、そんなに掛かってないとは思うんですけど…それでも4、5分はかかってたかも…」
(その後)
彼「なんですか?」
警察1「少しお話を」
動画はこちら(^^♪
【ミステリ】【喫茶店で上映されてる映画の感覚☕】【ドラマ小説】【ショートホラー系~心理ストーリー】結末が分かっていても…if you know the ending...#心理サスペンス #ヒトコワ