追いかけられる

2024年11月15日 19:15

タイトル：追いかけられる

「うくぐ…くぐ…はあっ！…ゆ、夢…」
また夜中に起きた。
最近、追いかけられる夢をよく見る。
得体の知れない女のようなものに追いかけられ、
やがて…

「くそう！なんでこんな夢見るようになっちまったんだ！」
それから毎晩だった。
途中覚醒するように必ず夜中に目が覚める。
そこで見ていたものは同じ夢。
悪夢だ。

「くそ…。心療内科とかに行った方が良いのか…」
行ってみたけど眠剤をもらって帰されるだけ。
状態は変わらなかった。

それから事が急展開する形で起こり、
とりあえず俺はあの夢を見なくなった。
でも俺が今居るのは警察だ。

（取調室）

「……あいつを追いかけて、ヤレば、あの悪夢をもう見なくなるかと思ったから…」

（容疑者から隠れてひそひそ話で）

警察1「まだアイツはあんな訳のわからん事を言っとるのか」
警察2「ええ。でも精神鑑定の結果は正常で…」
警察1「ヤツの部屋にあった遺体との関係は？」
警察2「はぁ、まだよく分かりませんが、おそらくアイツがストーカーして居たのでしょう」

精神科医「おそらく2つです。1つはこれまでの暴走の勢いでまた夢を見ようと。2つ目は自分でノルマを決めて、もう1人ヤレばその窮地を脱する事ができると信じ込んでいたのでしょう」

警察1「…よくわからんが、そう言う精神状態があるって事ですか？」

精神科医「個別で精神状態は変わります。状況が作用すれば尚更のこと。罪の意識を消すために、犠牲を募るのはこの手の犯罪者に多いんです」

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