覚えてる
タイトル:覚えてる
「はーい」
インターホンが鳴り、
部屋の中からインターホン越しに
誰が来たのか見ていた。
「……」
サラリーマンふうの人。
別に悪そうな人には見えなかったので
とりあえず私は玄関に出て話を聞いた。
男「いや〜ありがとうございます♪」
この人は勧誘商法を生業としていたようで、
話を聞いたのっけから嫌気が差し始め、
帰ってもらうタイミングを計っていた。
でも私はこう言うのが生来苦手。
「はぁ…なるほど…そうなんですか」
なんて言いながら、どんどん時間だけが過ぎてゆく。
はっきり「帰ってください」となかなか言えないのだ。
でもこれが良くなかった。
男は商売の話を適当に切り上げ、
なんと部屋にまで上がって私を襲ってきた。
「や、やめて!やめ…!」
そこでとうとう男は私をヤッてしまった。
私は傷つけられて部屋で泣きじゃくる。
男は颯爽と部屋を出て行った。
それから数日後。
私を強姦した男はすぐに捕まった。
男を捕まえるだけの証拠が
私の部屋から見つかったそうだ。
でも私は、なんでそうなったのかよく分からない。
警察1「このインターホンは録画式のものではないと?」
専門「ええ。これは通常のインターホンですので、そういう機能は一切つけられておりません」
警察2「録画機能なしのドアフォンですか」
専門「ええ」
警察2「…じゃあなんでこのカメラに彼らの様子が」
インターホンがまるで防犯カメラのようになっており、
その為あの日来た男の顔形もすっかり分かり、
逮捕に至った。
私はあれからあまりのショックで
自らその部屋でこの世を去って居た。
衝動的にしたことだが
それが現実になってしまったんだ。
もしかしたらそれが理由であのインターホンに…
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