行方知れずの子猫
タイトル:行方知れずの子猫
・意味怖
ある日、私が飼っていた猫が逃げた。
と思ってたら、窓の外に猫が居た。
「ミーちゃんそこに居たの」
少し安心して、窓からミーちゃんを
入れてあげようとした時、
ご飯が無いから嫌だ…と、また逃げてった。
「もうしょうがない子ね〜」
でも、毎日こんな生活を続けていると
ミーちゃんがかわいそう。
ミーちゃんは身寄りの無い子猫。
それを私が拾ってこの家で飼い、
どうにか幸せにしてあげようと思って居たのに、
理想と現実は程遠いものだった。
「稼がなきゃ、稼がなきゃ」
少し前まで外で働いていた私だが、
私も心を少し病んでしまって、
今は自宅で出来る仕事に就いて居る。
「ミーちゃん、そろそろ帰ってきても良いのよ」
と言っても、
ミーちゃんはやっぱり私のことを信用しない?
「どうしてそうなるの?ミーちゃん、私ミーちゃんのこと何よりも誰よりも想ってるのよ?」
ミーちゃんは、そんなに餌が好きなんだろうか?
私よりも、餌?ご飯よりも私…じゃなくて餌…?
私は散歩に行った。
雨降りの夕方。
人が誰も居らず、橋の向こうで犬が川に溺れてた。
と思ったら、猫も溺れてる…?
いやそんな事あるはずない、
何とか良心に沿って、
平和な思いにあり付こうとしたけれど
ミーちゃんはそんな私を
もう許さないのかもしれない。
「…ねぇミーちゃん。お願いよ。もう許してよ。ねぇ」
動物と言えども、心は人間と同じ?
曖昧なもので、正しさには何のアテも無く、
なんで自分がここに生まれて居るのか?
それを取り決める土台も日替わり…あいまいで…
「ねぇミーちゃん!」
思いきり叫んだが、先は闇。
ポエムのような心が素通りして行く。
ミーちゃんも素通りして行く?
「ニャアァアァ」
私が寝ているベッドの上にミーちゃんが居た。
これは分身じゃない。正真正銘のミーちゃんだ。
「…………アンタ、鳴けるようになったの…?」
動画はこちら(^^♪
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