残悔拳してあげます
タイトル:残悔拳してあげます
ここ北斗小学校は世紀末をなんとか乗り越え、
皆また穏やかで、平穏な学校生活を迎えていた。
そんなある日、先生から衝撃的なニュースを聞かされた。
レイア先生「皆さんに、悲しい出来事をお伝えしなければなりません。千葉(せんば)君が昨日…」
クラス全員「ええ!?」
本当に衝撃だった。
クラスの人気者、あの千葉君が昨日、
何者かによって殺されたと言う。
でも警察はその死に方が異常だとし、
学校の生徒全員によくよく注意を呼びかけるよう
学校側に伝えていた。
その日から、次々…
レイア先生「爺度(じいど)君が…」
レイア先生「差藻戸(サモト)君が…」
レイア先生「網馬(あみば)君が…」
レイア先生「藻悲観(もひかん)君が…」
先生はクラスメイトの訃報を皆に伝える。
「そ、そんな…!なんで、どうして…!?」
私はクラスの皆と一緒に
恐怖のどん底に落ち込んだ。
そんな時、家でコミック雑誌を読んでいたら
その紙面の片隅に…
ケンタロウ接骨治療院「腰痛の方、背中が痛い方、最近足が不自由な方、眠れない方はぜひお越しください」
とどこかの治療院が紹介されており、
その治療内容のところに、
「残悔拳してあげます」
「デリバリーも可能!」
と書かれてあった。
「…は?『残悔拳してあげます』ってこれ…」
普通の治療院の紹介内容にしてはあまりにも変。
その時、クラスの鳥羽君から電話がかかってきた。
鳥羽君「わかった!わかったんだよ人殺しの正体が!」
「え?」
鳥羽君「いいかい?今レイア先生が皆を集めて『愛の塾』ってのを開こうとしてくれてる。そこは塾だけじゃなくシェルターにもなってるんだ!だからお前も…あっ!!」
「ちょ、ちょっと、鳥羽君?鳥羽君!?」
そこで電話が切れた。
何かただならぬことが
私たちのすぐ身近で起こってるとわかり、
私は気が気じゃなく、すぐレイア先生に電話しようとした。
すると階下のほうで何か物音がして、行ってみると、
「げ、玄関のドアが…」破られていた。
それを見た直後、私の背後に強烈なオーラが漂い…
「あ、あなたは…」
謎の男「お前は高嶺の花かつ準レギュラーだ。だからとりあえず鳥羽と共に助けておいてやる。だが、世紀末が終わったからとて俺の事は忘れるな。良いな?」
そう言って帰って行った。
お父さんもお母さんも出かけていて丁度よかった。
ここに今こうやってきたのは、
「その気になれば、自分が世紀末をまた起こせる」
とした脅しのため…?
その辺りで「ハッ!」と目が覚めた。
「…なんだ、夢か…」
私は心の底からホッとした。
テーブルで漫画読みながらうつぶせって寝ていた私。
その私の横に「ニヤァ〜ン」と言って愛猫が。
「…ケンタロウ。フフ、大丈夫よ♪あ、そだ。ごはん食べる?」
いつもの日常に返った私。
どおりで内容がおかしかったわけ。夢の内容だもの。
(学校)
でも次の日、学校で…
先生「実は、真鱈(まだら)君が昨日…」
学校に持ってきていたあのコミック雑誌を見てみると
「残悔拳してあげます」
友達「凛(りん)、どうしたの?」
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