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アパート前の出来事

タイトル:(仮)アパート前の出来事

▼登場人物
●梶川雄太(かじかわ ゆうた):男性。20歳。大学生。
●近藤亜梨沙(こんどう ありさ):女性。20歳。雄太の彼女。
●金井由美香(かない ゆみか):女性。20歳。広司の彼女。浮気性。
●平川広司(ひらかわ こうじ):男性。20歳。雄太の友達。
●警察:男性。40代。一般的なイメージでOKです。

▼場所設定
●大学や街中:いずれも一般的なイメージでOKです。
●由美香のアパート:一般的な都内のアパートでOKです。

NAは梶川雄太でよろしくお願いいたします。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3345字)

イントロ〜

皆さんこんばんは。
皆さんは今誰かと付き合ってますか?
今回は恋愛関係にまつわる意味怖エピソード。

メインシナリオ〜

ト書き〈デート〉

俺の名前は梶川雄太。
今年20歳になる大学生。

俺には今付き合ってる彼女がいて、名前は亜梨沙。
亜梨沙とは大学で知り合い、
俺達は早くも結婚を夢見始めていた。

今日も2人で街中デート。
そのデート中…

由美香「あ、雄太君!亜梨沙♪」

広司「よぉ♪」

由美香と広司とばったり会った。
2人とも大学で知り合った友達で、
亜梨沙の事も俺を通じてよく知っている。

亜梨沙「やっほ♪ 2人もデート?あ、ねぇねぇ、何ならさぁ、皆で一緒にどっか行って遊ばない?」

由美香「あ、良いねぇ♪そうしよそうしよ」

広司「チッ、しょうがねぇなぁ♪」

雄太「ははw」

俺達はこんな感じでいつも仲が良い。

(相談)

そして皆でランチを食べ、
どっかのレジャースポットへ行こうとなった。

そしてやってきたのは少し郊外にある公園だ。
ここは結構大きな公園で、
家族連れやウォーキングをしてる人達も結構いる。

俺達はそこで思い思いに楽しみ、
俺は広司と、そして亜梨沙は由美香と話が弾み、
自然に2組に分かれて最近の事なんかを喋り合ったりしていた。

由美香「え?そうなの?」

亜梨沙「うん」

由美香と亜梨沙は何か、
今の悩みについて話していたようだ。
雰囲気からして恋愛の悩みかもしれない。

そして広司と亜梨沙が公園内のトイレに行った時。
由美香は2人きりになったのもあって
さっき亜梨沙に言われた事を俺に伝えた。

由美香「ねぇ雄太君。亜梨沙がね、なんか、最近あんまり相手してくれないからつまんないなんて言ってたわよ。ちゃんと相手してあげなきゃダメよ?」

雄太「え?亜梨沙がそんな事を?」

意外だった。

俺はこれでも結構できるだけ亜梨沙と一緒に過ごし、
デートに行ったり、ランチやディナーに行ったりと、
ちゃんと2人の時間を確保してきたつもりだ。
なのにそんなこと言われるなんて。

ト書き〈翌日〉

そして翌日。
俺はまた由美香と電話で喋っていた。

由美香「亜梨沙、また泣いてたわよ?なんか凄く悩んでるみたい」

雄太「え?…なんで?」

由美香から電話をかけてきてくれて
その時いろいろ喋ったが、
やっぱり内容は亜梨沙の事で、
俺との関係に亜梨沙が何となく悩んでる…

そんな事を言ってきたのだ。

雄太「それホントに亜梨沙が言ってたのかよ?」

由美香「ほんとよ、何なら本人に直接聞いてみればいいよ。普段あんまりそういうこと話したりしてないんでしょ?」

確かに俺達は普段、余りそういう事を話さない。
シリアスになる展開が2人ともまだ苦手で、
お互いの関係にヒビが入るようなそんな話題は
意識して持ち込まないようにしていたからだ。

雄太「わかった。じゃあその辺りの事ちょっと話してみるよ…」

ト書き〈数日後〉

それから数日後。
俺は思いきって由美香に言われた事を
そのまま亜梨沙にぶつけてみた。

すると亜梨沙は…

亜梨沙「え?あたしそんなこと言ってないよ?」

雄太「え?」

何をどう聞いても亜梨沙は

「私はそんなこと1度も言ってない」
の一点張りで、由美香が言ってた事と大きく違った。

雄太「どういう事だよコレ…」

由美香がそんな風に言ってきた
と言う事を亜梨沙に伝えたところ、
「え?ウソォ?」
と亜梨沙も驚き、
「なんでそんな事を言うんだろう?」
と逆に亜梨沙の方が不思議がっていた。

雄太「こりゃ由美香込みで、もう1度ちゃんと確認する必要あるな」

まぁこんな展開になれば、
2人のどちらかが嘘をついているとなるのだが、
亜梨沙の様子を見ているとどうもそんな風には思えない。

「嘘をついてるのは由美香の方だ」
多分そうだろうと俺は思った。

ト書き〈事件〉

でも丁度そんな時。
由美香と広司が思いっきり大喧嘩をしたらしい。

そして事件が起きてしまった。

夜の7時頃。
由美香はアパートのドアの前で殺されていた。
由美香はドアの前の廊下に横たわっており、
そのドアには部屋の鍵が差し込まれたまま。

どうやら広司は怒りの末に、
由美香をそこで何度も殴り付けたらしい。
由美香の体には殴られた跡が沢山あった。

広司は喧嘩の直後、アパートから少し離れた所で
警察に取り押さえられた。
由美香の死因は刃物による刺し傷。

警察「お前がやったんだろ!素直に白状しろ!」

広司「俺じゃない!確かに殴ったけど、それは悪かったけど、俺は殺してない!刃物なんか持ってねぇし、殴った後すぐにそこを立ち去ったんだよ!」

警察「もういい連行しろ!」

広司「ちょ、ちょっと待ってくれよぉ!」

俺と亜梨沙は広司が警察に連行されるのを見送っていた。

雄太「まさか、あの広司が…」

喧嘩の理由は浮気。

由美香が誰かと浮気していた…
そう思い込んだ広司は由美香に手を挙げ、
殴るだけ殴りつけて由美香はその場に倒れた。

刃物は見つからなかったが、
おそらく広司がどこかに隠したんだろう。
警察はそう見ていた。

亜梨沙「由美香…怖かったろうね。あと1歩早かったら、部屋から出てどっかへ逃げて、少なくとも広司君から暴力を受ける事もなかったろうに…」

状況から見て由美香が大体いつも部屋へ戻る時間帯。
その時間を狙って広司はアパートで待ち伏せし、
彼女を襲ったと言うのか。

付き合ってた2人なのに…
2人をよく知ってる俺達ながらやりきれなかった。

亜梨沙も悲しみのどん底の顔をしており、
その日は早く帰った。

そして俺も自宅へ向かいながら携帯を見た。
すると由美香からメールがきてるのに気づいた。
そこには…

由美香「一旦部屋に戻ってから雄太んち行ってもいい?」

と書かれてあった。
走ってここまで来たから気づかなかった。

そして後日。
凶器に使ったと思われる刃物は未だ見つかっていない。

解説〜

はい、いかがでしたか?
それでは簡単に解説します。

広司は浮気を疑って由美香を殴り付け、
その後、殺害したとされていました。

でも由美香の直接の死因は刃物による刺し傷。
この刃物を広司はどこかに隠し、
証拠隠滅を図ったのだろうと警察は見ています。

でもそれは本当だったのでしょうか?
それを覆す証拠が亜梨沙のセリフにありました。

「あと1歩早かったら、部屋から出てどっかへ逃げて、少なくとも広司君から暴力を受ける事もなかったろうに」

亜梨沙はこのように言います。
でもこのセリフ、やはりおかしいですよね。

時間帯からして夜の7時。
それはいつも由美香が帰ってくる時間帯。
となれば部屋に入る為に
由美香が鍵を開けようとしたと思うのが普通でしょう。

この経過には雄太も納得していました。

でも雄太はその直後、
由美香からメールが入っていたのに気づきます。

そこには、
「一旦部屋に戻ってから雄太んち行ってもいい?」
と書かれてあり、この文面から見ればその時、
由美香はもう部屋の中に一旦帰っており、
そこからまた鍵を開けて
外へ出ようとしていた場面が想像されます。

つまり由美香は、
部屋を出たところで広司に襲われたのです。

そして広司が言っていた事は本当でした。
それは凶器に使ったとされる刃物が
出て来なかった事で分かるでしょうか。

喧嘩の現場で取り押さえられたのなら、
凶器を隠す余裕なんてなかった筈です。

そもそも、その現場を見て通報したのは誰でしょう?

そう、ここまでくればもう解るでしょうが、
真犯人は亜梨沙です。

まずドアに鍵が刺さった状態なら、
部屋を出る時か部屋に入る時か分りませんよね。

それを言い当てたという事は、
その時の状況を知っていたから。
亜梨沙はその状況を知る筈ないのに知っていた…
つまり亜梨沙がそこに居たと言う事。

由美香は本当に少し雄太に浮気心を持っていました。
雄太と亜梨沙との関係を
少し乱そうとしたのもその為。

その事に亜梨沙は勘付き、
広司との喧嘩を利用して由美香を殺害した訳です。

実はこんな事がもう何度も続いていたので、
堪忍袋の緒が切れて、
思いきってそんな行動に出たのでしょう。

広司がその場を去ったすぐ後に刃物で由美香を刺し、
トドメを刺す形で殺害しました。
そしてすぐに通報した事から広司も捕まります。

刃物は亜梨沙が処分していたので
見つかる筈ありません。
また後で工作でもして、現場に置いてこよう
なんて思っていたのでしょうか。

でも暴力をふるったとなれば広司は傷害罪。
また亜梨沙にしても実際ここまでやってしまうとは
彼女にもサイコパスの気質があったのでしょうね。

動画はこちら(^^♪
【意味怖】【ホラー】【怖い】【喫茶店で上映されてる映画の感覚☕】【YouTubeドラマ小説】ゾクッと読める【7分ドラマ】アパート前の出来事🏢☕ #サスペンス #意味怖 #事件

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