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~未定の杜撰と凝(こご)りの相図(あいず)―冒頭~『夢時代』より


 一人(ひと)に繁れる孤独の自主(あるじ)は過去を活き貫(ぬ)く道化を悦び、一人(ひと)の躰を個録(ころく)に架かれる小宙(そら)の暗(やみ)へと透って入(い)った…。幻想(ゆめ)の孤独と人間(ひと)の温味(ぬくみ)は過去を過ごせる一通(とおり)に寄り着き…日々の欲芽(よくめ)を無尽(むじん)に灯らす謳(うた)を未(いま)との効果を識(し)った…。幻想(ゆめ)と暗黙(やみ)との過去の人形(かたち)は白亜(しろ)く成り立つ不安を立たせて、人の山から隔路(かくろ)を馴らせる不安と正味の交情を経た…。幻想(ゆめ)の日々から絵具(えのぐ)を装い二人ばかりの人形(かたち)の彼方は過去の流行(ながれ)にその実(み)を保(も)たせ、日々に活き着く夢の独語(かたり)は未知と既知との呼吸を象(と)った…。一人(ひと)と流行(いま)との無根の空間(あいだ)は空を絵にして空虚を見付け、日々の裾から利形(かたち)に過去(むかし)が成り込む暗黙(やみ)と幻想(ゆめ)との生果を象(と)った…。一人(ひと)と欲との空間(あいだ)に観たのは一人(ひと)に奏でる未来(さき)の吐息で、日々と幻想(ゆめ)との懸け橋等から人の温味(ぬくみ)が疾走して活き、新有巣(ニュース)の日(ひ)の芽(め)は人形(かたち)から湧く身塵(みじん)を採った…。一人(ひと)と日々との個録(ころく)の空間(あいだ)は過去に繁れる遊慮(ゆうりょ)を装い、一人(ひと)に語れる個録(ころく)の懊悩(なやみ)は旧来独語(むかしがたり)と脚色(いろ)とを保(も)った…。一人(ひと)と欲との個録(ころく)の主宴(うたげ)は未来(さき)を報せる傀儡(どうぐ)を立たせて、日々に好く観る無実の日々には不当の活き血が巣立って入(い)った…。暗黙(やみ)に息衝く呼吸の内実(なかみ)は幻(ゆめ)に繁れる無秩を賑わせ、日々と身欲(よく)との効果の成果(はて)には縋り付くほど女性(おんな)が往った…。暗黙(やみ)に活き発(た)つ乱心(こころ)の明かりは雲隠れに観る無情に成り立ち、日々と幻覚(ゆめ)との軟い経過(ながれ)は自体(おのれ)を審(しん)じる孤独を盛(も)った…。日々に向かえる孤録(ころく)と一幻(ゆめ)には暗夜(やみよ)に活き尽(き)る良素(りょうそ)が巣立ち、日々に勝ち取る過去の懊悩(なやみ)は無心に気取れる神秘(ふしぎ)を凝った…。過去の独語(かたり)に未完(みじゅく)を立たせ、日々の街から孤独を問うのは「白亜(しろ)い四季(きせつ)…」の誘惑とも成り、一人(ひと)に這わせる赤子(あかご)の欲には素人(ひと)を酔わせる空間が立つ…。日々に活き立つ向日の佳日は幻(ゆめ)に見廻す逡巡さえ見え、暗(やみ)と独語(かたり)の緩い流行(ながれ)は人密(みつ)に遮る孤独を飼った…。偶然から成る人密(みつ)の欲には「一人(ひと)の身重」を調度に保(も)ちつつ、日々に逆巻く孤独の新野(しんや)は独語(かたり)を忘れた夢告(むこく)を買った…。一人(ひと)の揺蕩(ゆらぎ)は個録(ころく)を見忘れ、風来から得る孤独を培い、幻想(ゆめ)の身重と孤独の涼風(かぜ)には身嵩(みかさ)を連ねた文言(もんごん)を見た…。幻想(ゆめ)の連想(ドラマ)に児(こども)が降(お)り立ち一人(ひと)と暗黙(やみ)との虚空の列(ならび)は、幻(ゆめ)に導く孤独の人波(なみ)への宙(そら)から吹く音(ね)をその根に立たせ、広い宙(そら)から〝背中〟が降(お)り立つ不惑(ふわく)の列(ならび)に素立(そだ)って入(い)った…。日々の自己(おのれ)に過去が降り立つ不信と日(ひ)の芽(め)の個録(ころく)を染ませ、暗(やみ)と一幻(ゆめ)との呼吸と活命(いのち)は幻覚(ゆめ)の味覚に堂々往った…。幻覚(ゆめ)に好く立つ精神(こころ)の温味(ぬくみ)は一人(ひと)と自己(おのれ)の暗夜(やみよ)を活かせ、無知に脚色付(いろづ)く語り手等には過去を見下す欲情が在る…。
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