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人が言うと書いて、信じる
「信じる」
1)起 信じるって、良い言葉?
フィクションや歌詞にもよく使われるように、「信じる」という言葉にはキレイな言葉としての魅力があるようです。
しかし、信じたとおりにならなかったときの、「裏切られた」「信じてたのに」という言葉を聞くと、私はモヤモヤすることがあります。それは、信じることをあっさり辞める態度や、裏切られた私は可哀想で悪くないというアピールに対して、です。
今回は、そんな「信じる」について考えてみました。
2)承 ①信じるとは、確認を怠ること
人が言うと書いて信じる、という言葉から分かるように、「信じる」には確認する、確かめるという要素が欠けています。もし、確かめをしていたのに思う結果にならなかったなら、「どこか間違えた」と自ら非を認めるものです。「裏切られた」なんて、責任逃れはしません。
だから、「信じる」を多用する人には、どこか無責任な印象を持ちます。
3)転 ②信じるとは、確認を省略すること
一方で、何もかもを疑ってかかっていては、日常生活が立ち行かないでしょう。道行く人がナイフを持っていないだろうと信じたり、地動説を自分で確かめたわけではないけれど、正しいだろうと信じたり、変なことは書いてないだろうと信じて、同意ボタンを押したり。
これは、確認を怠っているというよりも、確認を省くことで膨大な時間をかけずに済んでいる、と言えそうです。ただし、自分の専門分野に対して確認をしないというのは、怠っているケースが多いでしょう。
4)結 影響の大小で使い分ける
誰かが言っている都合の良いことを、人は確認しないで信じてしまいます。盲目的に信じることはダメですが、疑い過ぎでも身動きが取れなくなる。
そのため、間違っていても影響が小さいことに対しては、信用して確認をしなくても良い。影響が大きいことに対しては、信じてはいけない。必ず確認する、という基準ができました。
なんだか当たり前ですね(笑)。でも、できていない人のニュースはたくさん見かけるので、言うは易し、行うは難しなのだと思います。
信じる者と書いて儲かる、から着想を得て。