肝細胞癌に対する局所療法後の3D-CEUS/MRI-CEUS融合画像と2D-CEUSの比較:治療効果評価に関する多施設共同前向き研究
3D-CEUS/MRI–CEUS fusion imaging vs 2D-CEUS after locoregional therapies for hepatocellular carcinoma: a multicenter prospective study of therapeutic response evaluation
Wang F, Zhang Q, Yan K, Jing X, Chen Y, Kong W, Zhao Q, Zhu Z, Dong Y, Wang W. 3D-CEUS/MRI-CEUS fusion imaging vs 2D-CEUS after locoregional therapies for hepatocellular carcinoma: a multicenter prospective study of therapeutic response evaluation. Eur Radiol. 2024 Jul 11. doi: 10.1007/s00330-024-10915-0. Epub ahead of print. PMID: 38992106.
目的
多施設共同前向き研究において、局所療法に対する肝細胞癌(HCC)の反応性評価における3D造影超音波 (CEUS)/MRI-CEUSフュージョン画像診断の診断精度を2D-CEUSと比較すること。
材料と方法
2021年4月から2023年3月の間に、局所療法が予定されているHCC患者を連続して登録した。患者は無作為に3D-CEUS/MRI-CEUS融合画像群(3D/融合群)と2D-CEUS群(2D群)に分けられた。CEUSは局所治療の1週間前と4~6週間後に実施された。治療4-6週後の造影MRI(CE-MRI)を参照標準とした。CEUS画像は生存腫瘍の有無について評価された。感度、特異度、精度、曲線下面積(AUC)を含む診断性能基準が各モダリティについて決定された。
結果
2D群70例(平均年齢60.2±10.4歳)、3D/fusion群70例(平均年齢59.8±10.6歳)の計140例が対象となった。3D/fusion群の感度は100.0%(95%CI:75.9、100.0)で、2D群(55.6%、95%CI:22.7、84.7;p=0.019)より高かった。3D/fusion群の特異度は96.3%(95%CI:86.2、99.4)で、2D群(98.4%、95%CI:90.0、99.9;p=0.915)と同等であった。3D/fusion群のAUCは0.98(95%CI:0.95、1.00)で、2D群(0.77、95%CI:0.56、0.98;p=0.020)より高かった。
結論
3D-CEUS/MRI-CEUSフュージョン画像は、肝細胞癌の局所療法に対する治療効果を評価する上で優れた診断精度を示す。
臨床的意義
3D-CEUS/MRI-CEUSフュージョン画像は、局所治療を受けた肝細胞癌の治療後の残存腫瘍の評価に適用でき、正確な診断と臨床管理の点で潜在的な利益をもたらす。
キーポイント
局所療法後の肝細胞がんの再発を評価することは重要である。
3D-CEUS/MRI-CEUS融合画像は、局所療法後の残存腫瘍の評価において2D-CEUSよりも高い感度を達成した。
3D-CEUS/MRI-CEUSフュージョン画像は、局所療法後の残存肝細胞癌病変に早期に介入するのに役立つ。
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中国からの多施設共同研究です。造影剤はSonoVue、装置はAplio 500を使用しています。肝細胞癌のラジオ波、マイクロ波焼灼療法後の効果判定において、2Dの通常の造影超音波と、3D造影と造影MRIとのフュージョンを用いたものを比較すると後者では精度が100%近くでメチャクチャ高い、という結果です。
しかし2Dでは汎用機、3DはAplio 500とフュージョンはLOGIQ9で、装置の性能は違うわ後者は2つの方法を使っているわで、突っ込みどころの多い研究です。造影超音波のタイミングの記載無し、いつのMRIとフュージョンしたかもわからず、だいぶヒドい。多施設、前向き、というところでの評価かと思いますが、雑でよろしくないです。
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