Comparison of Sonazoid-Contrast‑Enhanced Ultrasound and Gd‑EOB‑DTPA‑Enhanced MRI for Predicting Microvascular Invasion in Hepatocellular Carcinoma
Huang Z, Zhu RH, Li SS, Luo HC, Li KY. Comparison of Sonazoid-Contrast‑Enhanced Ultrasound and Gd‑EOB‑DTPA‑Enhanced MRI for Predicting Microvascular Invasion in Hepatocellular Carcinoma. Ultrasound Med Biol. 2024 Sep;50(9):1339-1345. doi: 10.1016/j.ultrasmedbio.2024.05.008. Epub 2024 May 31. PMID: 38824054.
目的
本研究の目的は、肝細胞癌における微小血管浸潤(MVI)の検出におけるソナゾイド造影超音波(CEUS)とGd-EOB-DTPA強調MRIの予測精度を評価し、比較することである。
方法
この単施設前向き研究では、病理組織学的に単発の肝細胞癌病変が確認された64例の患者を対象とした。術後の病理学的データに基づいて、患者をMVIあり群(n=21)とMVIなし群(n=43)に分類した。MVIの予測におけるCEUSの診断効果をMRIのそれと比較した。
結果
多因子解析の結果、USの特徴(腫瘍径>4.35cm、腫瘍周囲enhancement、後血管相でのring enhancement、動脈相における肝細胞癌辺縁と肝実質のピークエネルギーの差<-1.0×106a.u)、MRIの特徴(rim enhancement、不規則な腫瘍マージン、ハローサイン)はすべてMVIの独立した予測因子であった(p<0.05)。MVIの予測におけるCEUSの特徴の感度は61.9%から86.4%、特異度は42.9%から71.4%であった。MRIの特徴については、感度は33.3%から76.3%、特異度は54.7%から90.5%であった。CEUSとMRIの曲線下面積には統計的に有意な差は認められなかった(p > 0.05)。注目すべきは、差のピークエネルギーが86.4%と最も高い感度を示したのに対し、MRIのハローサインが90.5%と最も高い特異性を示したことである。
結論
ソナゾイドCEUSとGd-EOB-DTPA造影MRIは肝細胞癌病変のMVIを予測する可能性を示した。特にCEUSは感度が高く、MRIは特異度が高かった。
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Ultrasound, medicine & biologyの9月号、中国からです。Sonazoidが使用できるようになり、中国からの論文が目立つようになっています。
肝細胞癌の微小血管浸潤は予後に影響するため、繰り返し肝臓や画像系の学会や論文のテーマになっています。微小脈管浸潤は門脈、肝静脈の二次分枝とそれより末梢レベルの浸潤で、直接所見が得られにくいので、形状や造影所見がヒントになる、ということです。微小脈管浸潤は病理診断で、そもそも病理診断がどういう基準になっているかでかなり変わって来てしまいます。サイズが大きい、形状が悪い、というところは共通すると思いますが、それ以上はなかなか難しいところです。この内容でWFUMBのJournalに掲載されたのは、ちょっと理解に苦しみます。
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