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#16 ②バリ島文化話 産後の胎盤は赤ちゃんの兄妹!?(ari-ari)驚きの扱い方
こんにちは。
1歳と6歳を連れ、家族4人でバリ島暮らし中の しかっこです。
気になったバリ・ヒンドゥーの文化についてたまに綴っています。
私は小さな子供がいるので、バリ島の子育て事情がとても気になります。
日本の常識と違うこと様々あるのですが、最近聞いて驚いたのは・・・
「胎盤」の扱い方!
「胎盤」とはプラセンタ。そう、お母さんから赤ちゃんに栄養を届ける大切なあれです。インドネシア語で「胎盤」はari-ari(アリアリ)
胎盤は、母体の子宮に貼り付いて成長する胎児の一部。胎盤から伸びたへその緒(臍帯)は胎児のおへそと繋がっています。胎盤の中には、血管の束が集まっています。この血液を通して酸素や栄養分、水分が胎児に送られています。胎児から排出された二酸化炭素や老廃物もまた、この胎盤へと送られて母体で処理されます。
胎盤は栄養補給と老廃物の受け渡し場所。胎児の肺であり、胃腸や腎臓であり、ホルモンや免疫機能も備えています。胎盤は、おなかの赤ちゃんにとって、生きていくためになくてはならない命綱なのです。
胎盤は、赤ちゃんを産んだ後は役割を終えるので、子宮からはがれ落ち、母体の外にでてきます。出産後、もう一度何か出しますよね。それが胎盤です。(その程度の記憶しかなかった笑 出産直後は安堵感で、ね)
この胎盤、日本では病院でそのまま破棄されるのが一般的だと思います。たまに胎盤からとれる「臍帯血」というものを誰かに提供したり、自分の将来の病気のために民間業者に依頼して保管することなど聞いたことがあります。しかし、私の周囲で実際に行った人はおらず、詳しいことは知りませんでした。なので、胎盤を活用するというのは、私にとってはとても珍しいこと。
バリ・ヒンドゥーの人々は、この胎盤を、自宅に持って帰り、庭に埋めるんだそうです!
なんと!ココナッツの実にいれて、庭に埋めるんだって。
そして、生後12日のウパチャラ(儀式)の日まで、毎日一晩火をともし、お供え物もするんだって。
とても衝撃的な話でした。
手順としては・・・
出産後に胎盤を夫が自宅に持って帰り、きれいに洗ってココナッツの実にいれます。(きれいに洗わないと、血が付いたままだと、肌の色が黒くなるといわれているらしい!?)
それを、自宅の庭に埋めます。性別で埋めるべき方角が決まっているそう。
埋めた場所に石をして、魔よけのパンダンリーフを植えて。お供え物をします。(胎盤の匂いは地下の魔物たちの好物で寄ってくるんだって)
生後12日のウパチャラの日まで、ともし火が消えないよう、雨が降ったら慌てて飛んで行ってカバーをかけたり、風が強かったら風よけをしたり。とにかく大切に見守るそう。
なんでも、胎盤は生まれた赤ん坊と約10か月間成長を共にした”きょうだい”。分身みたいなものだそう。その”きょうだい”の魂が赤ちゃんに定着するように、大切にするんだって。
赤ちゃんが泣き止まなかったり、病気をしたときは、埋めたところにお菓子をおいたりお供えをするんだって。すると赤ちゃんが泣き止んだり、元気になったり・・・不思議~~
埋めた胎盤は、掘り起こすことなく、そのまま自然に還っていく・・・
だからバリ・ヒンドゥーの人は何歳になっても自宅が恋しい んだって!
ちなみに、引っ越ししなくてはいけないときは、埋めた場所の土を少し持っていくんだってさ。
バリの庭には、たくさんの人々の胎盤が眠っているんだね!!
面白い~~~
日本人の夫は、胎盤を洗えただろうか・・・
考えてしまったよ笑!
でも夫にこの話をしたら「ふ~~ん」だって。
もっと驚かないのかい~と不満でした笑。
こちらの方のブログに、写真つきで子供の儀式についてたくさん載っていました。ぜひ参考に^^
また興味深い話をきいたらこちらで紹介したいと思います。
ありがとうございました。