ヘタクソなら交響曲。
最近、学生の身でありながらも音楽鑑賞を楽しむためにアマチュアオーケストラ(アマオケ)の公演に足を運ぶことが多い。今日も某アマオケを聴きに行った。率直に言って、今回の演奏はあまり上手いとは言えなかった。ピッチが合っていないし、木管楽器、金管楽器、そして弦楽器の音量バランスが上手く取れていなかった。これには指揮者の技量も関係しているだろう。指揮者は自己陶酔的で、まるで自分が音楽の主人公であるかのように振舞っていた。
アマオケを聴きに行くことで感じたことがいくつかある。
まず1つ目は、楽団員の技量の差が天と地ほどあることだ。中にはプロ並みに上手い人もいる(実際にソロでプロとして活動している人もいる)。ただし、全員がそのレベルではないため、全体の演奏にムラが出ることがある。
2つ目は、演奏される曲目にダイナミックなものが多いということだ。特に交響曲などはその代表例だ。
今日の公演についてもう少し詳しく話そう。繊細な曲の演奏中、ピッチのズレやアンサンブルのまとまりのなさに辟易して、席を立とうかと思ったほどだった。しかし、その後の曲目である某交響曲の第一楽章(盛り上がりのある章)は、迫力があり正直楽しむことができた。
「この差は何だろう、、、」
僕の結論は、迫力のある曲であれば、多少の技術的な不備があっても目立ちにくく、誤魔化しがきくからだ。
もちろん、ラヴェルやモーツァルトのような繊細な曲ではそうはいかない。指揮者の趣味も影響しているだろうが、アマチュアオーケストラが交響曲を多く演奏する理由が少しわかった気がする。