おもえばむかしから。
おもえば昔から。
自分の髪の毛のために都内へまででかけるということは
なかったかもしれません。
中学生の時は自分だったり、母の行きつけの小さなマルチーズがいつも出迎えてくれる(これ聞くとほっこりな美容室をご想像されるかもしれませんが、決して違います。このマルチーズくんは毎回すごい剣幕でわたしに噛みついてきていました。ずっとどうにかしてくれよ飼い主さんと思っていました。)そんな美容室へ行っていたし、高校生の時は都内某有名な(今も若い子は結構行ってるんじゃないかな)ところからこんな田舎へきた人に切ってもらっていました。
なのでわざわざ都内へ行くという選択肢はなかったわけです。
それがとうとう、子どもらと一緒に都内で探すことになりました。
わたしのメッシュ事件もそうだけど、我が家の次女はたいそうな癖っ毛でした。
もうくるくる。小さな頃はかわいいですむくるくる。
成長するにつれまとまらないどうしていいかわからないくるくるになるわけです。
癖っ毛あるあるかもしれませんが、中学生まではそのくるくるをどうにか少しでもマシにするべく、伸ばして一本結きをしていました。でも顔の両サイドは毎回くるくるが出現していたけど。
もうすぐ中学校を卒業するってときにメッシュ事件の美容師さんに相談してみたんです。
「これってどうしたらいいんですか?」
わたしも長女もまっすぐのストレートだったわけなので、癖っ毛の対応に全く慣れていなかったのです。
美容師さんからの回答がこちら。
「縮毛矯正ですね。癖っ毛の子はみんなそれしかできないし。でも、すごく痛むんです。」
でた。すごく痛む。
もともと癖っ毛でどんなにまっすぐにしても少しばかり痛んで見えている髪の毛なのに、これ以上痛んで見えるのはなんか嫌だろうな。
そこで。都内です。
都内に行けば絶対にどうにかしてくれる。なぜかそんな勝手な思い込み&みんな髪型変えたい欲求が高まったと同時に都内に救いを求めたわけです。
まずは口コミ。
でてくるでてくる。でてきすぎてわからない。
場所はできれば原宿、表参道がいい。なぜだかわからないけれど。
でもたくさんありすぎてわからない。
もうこうなったら直感しかない!
と一つ気になった美容室のサイトを開き、美容師さんたちの写真が掲載されているのをじーっとみつめ、この人!と決めました。すっごい笑顔で写ってる可愛い人。
予約をとってれっつごー。
当日。
なんかでっかい!なんかすっごい!いや、入りづらい。。綺麗すぎない?
地元にこんなのなかったぞ。しかも中見えない!
子どもたちと3人、かなりビビりまくりながら入店。
出迎えてくれたのはかなりおしゃれなお店の方。
美人。イケメン勢揃い。意味がわからない。
長女なんて緊張しすぎて固まってるし、次女なんて帰ろうとしている。
いや、まて。落ち着けうちら。もしかしたらいけるかもしれないぞ。
生まれ変われるかもしれないぞ。
奥に通された、田舎者3人衆。
みんな目の前にある見たこともない鏡に恐怖心丸出しの顔面で美容師さんをまっておりました。
「こんにちは〜♪」
かなり小柄なふっかる女子。女性が登場。
やばい。かわいい。かわいすぎる。
「はじめましてですね!よろしくおねがいしやーす!」
ん?しやーすって言わなかった?今
ばっちり固まっている2人には到底説明ができなそうだったので、
わたしが口を挟みながらの会話スタート。
「えっと。君がお姉ちゃん?髪の毛長いねー!しっかりしてる!
どうする?」
ぱくぱくしている長女。
都内の美容室が初めてなこと。お姉さんの笑顔が素敵すぎてここに決めたこと。
卒業したから思いっきりおしゃれをしたいことを伝えて長女の意見も踏まえ
とりあえずシャンプー開始。
次。次女。癖っ毛の話、地元では縮毛以外の選択肢はないと言われたことを伝えると
「縮毛?しなくていいでしょ?短くしたいの?じゃ、切ろう!」
もうびっくりしっぱなし。いいですか?姉さん。切っても。癖っ毛だから切らない方がいいと言われ続けて早数年。切っていいんですか?しかもそんなふっかるな感じで。と戸惑うわたしを尻目に次女もシャンプー。
さて、わたし。メッシュ事件の話を伝えどうにかしてほしいと説明。
「んー。。まぁメッシュもありですけど、白髪目立たなくしたいってことですよね。で、できれば若く見えたい。じゃ、金髪でどうですか?」
金髪。白髪隠すために金髪。どんな発想だよ。最高じゃないか。
ということでわたしもシャンプー。
3人でシャンプーしながらどんなことを考えていたんだろうか。
きっとそれぞれわくわくしていただろうよね。だってママなんて
白髪隠すために金髪よ。そんなこと言われたの人生で初めてよ。なによ金髪って。ウケる。
美容室へついたのは午前10時。
終わったのは午後5時くらい。
どうなったと思います?
最高だったんです。
長女は嘘だろってくらい前髪を短く切られなんだかすごくかわいい。
後日長女はピンクになりました。
次女なんて、あなた癖っ毛でしたよね?違かったんですかねってくらい
ショートボブの真っ直ぐストレートになってる。
後日彼女はみどりの髪色になりました。
わたしは金髪。ここから今の今まで金髪人生が続くなんて思ってなかったよ。
今でも不思議。次女のあれだけのくるくるが今もなおストレート。
縮毛しかないって言われてたのに、ドライヤーだけであんだけつやつやのストレートになるなんて、途中泣くかと思ったくらい。
初めて美容師さんってすごいなって思いました。
長女が言っていたけれど本当に魔法使いみたい。
ほんとうだよね。
というわけで、今もまだ金髪です。
これになって何か不都合があったかと考えると
逆におもしろいことが増えたのでまあいっかと思っています。
夜道を歩いている途中、意味もなく怒鳴られたり、
ジロジロ見られたりすることは毎日あるけど、
いつも行っていたスーパーでなぜかレジの方に話しかけられるようになり、
最終的にLINE交換までする仲になってしまったり、
電車の中で「綺麗な色だねー」って見知らぬおばあちゃんに褒めてもらったり、
ライブ会場で歩いていてもすぐに見つけてもらえるようになったりといいことの方がたくさん起きてる感じがします。
あと。
認知症の母が、もう名前も誰だかも忘れてしまったけれど
わたしたちを見ると笑います。何がおかしいのかわからないけれど
かあかを笑わせることができているならいいかなと思っています。
いや、それだけじゃないけどね。気に入っているのは当たり前。
ほんと最高。
あ。今日は2000字超えてかけた。すごいわたし。