タイで免許は必要か?
レンタルバイクの料金
チェンマイの街をぶらつく程度ならソンテウもバイタクもあるから、わざわざバイクをレンタルする必要はないかも知れない。しかし街から少し離れた市場や寺院などにも行くのならレンタルバイクは有意義だ。
費用の面でもひとりならバイクのほうが高くつくかも知れないが、ふたりなら迷わずレンタルバイクでいいだろう。
安いバイクは24時間140バーツというのもある。ただここは街の中心から離れていたので、街の中心の価格で言うなら200か250バーツで借りることになる。ちなみに大きなバイクは900バーツするので、これは小さなバイク……スクーターとかセミオートマといわれるロータリー式のギアがついているバイクの価格だ。
バスキング
しょっぱなから鍵を失くしたしまったわたしだが、懲りずにわたしたちはまたバイクを借りた。わたしの連れは郊外にある寺院とモン族村に行きたいようだ。別に気まずくはなかったが、レンタルバイクはたくさんあるのでバイクは別のところで拝借した。
昨夜ステージでの演奏を終えた彼女はその後ターペー門の広場で演奏をした。ステージはイレギュラーで本来の姿はこっちだ。路上で演奏してお金を集める。
ひとりカラオケを披露していたのは中国人だったろうか? 広場には女性がいたのだが、そのカラオケのBGMがうるさくて、とてもその場ではできそうになかった。それでわたしたちはしばらく待ってみた。その女性は人気なさそうだったので、すぐ退くかと思ったのだ。ところが女性に引退する意思はなく、それどころか歌声に熱が入る一方だった。わたしなら、自分がバスキングするためにここは場所を変えるなりするところだが、わたしの連れはどうしてもこの広場でやりたいと、無理矢理太鼓を始めることにした。
BGMに合わせて太鼓を叩くというのが彼女のスタイルだ。だから最初彼女はひとりカラオケの歌に合わせて演奏を始めた。もちろん勝手にだ。すると太鼓を演奏する彼女の周りにはあっという間に人だかりができた。
そこから数曲彼女は演奏した。自分のところのBGMを流すと、カラオケBGMと歌声のほうが圧倒的に大きかったが(向こうも音量を上げてきた)和太鼓の音色は注目を集め、周りの人たちが盛りあげてくれたおけげで無事彼女は演奏を終えた。
短時間で結構な額を稼ぐ。わたしが路上で食べものを売っていたときの比にならない。わざわざ日本から和太鼓を持ってきているだけのことはある。
タイで免許は必要か?
チェンマイの街を出たところでちょうど検問をやっていた。それに出くわしたことはわたしは初めてだった。
警察官が手でバイクを止めている。わたしたちもそれに従ってバイクを車道に寄せた。
スピードでもないし、右左折でもなさそうだ。なんだろう……とわたしは思った。まさか免許? しかし、今回は国際免許まで所持しているので恐れることは何もない。
まさかの免許証の確認だった。そんなことあるんだという驚きと、持っていてよかったという安堵の気持ちだった。
別にアジアに限らずバイクを借りる際、免許証の提示は求められない。むしろ必要なのはパスポートだったりする。だからバイクに乗るのに免許の有無を案ずることもなかった。しかし、ヘルメットの着用にもうるさくないし、バイクに3人4人乗れるこの国で、これは完全に観光客用だなとわたしは思った。