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来年9月から4年間の正規留学へ。「自分の人生は自分で決めたい」

こんにちは!KAMIKITA HOUSE住民のコージーです。

KAMIKITA HOUSEには様々な職業や趣味、価値観を持った個性豊かなメンバーが暮らしています。一人ひとりにインタビューをして、よりみんなの魅力を知りたいと思い、KAMIKITA HOUSE住人インタビューをすることにしました。随時、noteで公開していきます。第1回は、大学生のゆうきさん(19)にお話を伺いました。

ゆうき(19)
都内の大学に通う大学1年生。東京都東大和市出身。中高はテニス部で、体を動かすことが好き。

大学は前期で退学。アメリカの大学で学びたい

ーー今、力を入れていることは何ですか?

お金を稼ぐことです。お金を貯めてから、自分のやりたいことに集中しようと思っています。今、色々と仕事を始めたり、探しています。8月からは週5でちゃんと働くつもりです。あ、大学は前期で退学します。

ーーえ、退学するんですか?

来年の9月からアメリカに留学しようと思っているんです。休学も考えたんですけど、日本の大学に戻る気もないので、退学の方がいいかなと。

ーー1年間アメリカ留学して、帰国するわけではない?

正規留学をして、4年間アメリカの大学で学ぼうと思っています。アメリカの大学は2年間の一般教養を学んだ後、他の大学に編入する人が多いんですね。私も2年間学んだ後に、アメリカの他の大学に編入するか、ヨーロッパに行くのもありかなと思っています。

ーー1、2年生はアメリカで、3、4年生はヨーロッパの大学に?

日本が遅れてるだけで、海外では他の国の大学の単位を認めてくれる国が多いんです。アメリカからどこにでも行けるので。私はフィンランドの教育に興味があって、いつか絶対に行きたいと思ってるので、3年生からフィンランドに行くのもいいのかなと。

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高校2年生で学校が嫌いに。ある動画が世界を変えた

ーーフィンランドの教育について知ったきっかけは?

高2のときにたまたまYouTubeで見たんです。アメリカ人がフィンランドの教育について取材している動画を見て、感動しました。日本と全然違うなと思って。

ーーフィンランドの教育のどんな点が興味深かった?

フィンランドの教育には、子どもの選択肢を減らさないで、どんどん挑戦していってほしいという考え方が根本にあるんです。先生はあくまでもサポートだから、勝手に決めつけたり、叱ったりしないんですよ。私が一番感動したのは、授業中に生徒が寝た時に先生が起こさなかったことです。後から起きた生徒が「ごめんさない、寝ちゃいました」と言ったら、先生は「大丈夫だよ。眠たい状態で授業を受けても頭に入ってこないだろうから、今日は帰りなさい」と言ったんです。日本の先生だったら「僕が授業してるのに、寝るなんて失礼だ。起きなさい」とか言うじゃないですか。でもフィンランドでは生徒の幸せが一番だから、選択権が生徒にあるんですよ。本当に驚きの連続でしたね。

ーー何気なく見た動画に心を動かされたんですね。

ちょうど、高校が一番嫌になってるときだったんです。本当に学校が嫌いでした。何でこんなつまらない授業を受けないといけないんだろう?無理矢理やらされる勉強が本当に私のためになってるのかな?とずっと疑問を抱いてました。これといった原因があったわけではないんですが、文化祭の時期くらいから忙しさとか色んなことが積み重なって病んじゃったんですよね。行ってる意味が感じられないし、精神状態も良くなかったので、学校を休むようになりました。心に余裕がなくて、どんどんネガティブになってました。

ーーそんな辛い時に、留学に行きたくなった?

高2のときに、学校をいっぱい休んでたので、ひとりで色々と調べてたんですよ。最初はこの世界から逃げたくてみたいな感じで。フィンランドの動画を見て感動して、『glee』というアメリカの高校生活を再現したドラマを見て、アメリカに留学したいなと思いましたね。日本の学校よりも楽しそうじゃんと思って。

ーー日本では「何のために勉強するか分からない」と感じていたが、アメリカの大学では学びたいと思ったんですね。

日本では受験のための勉強で、暗記することが多いと思うんですけど、アメリカではプレゼンやディスカッションを重視しているんです。「知識があるからすごい」ではなくて、知識を使ってコミュニケーションをとることを重視しているのがいいなと感じました。あと、日本では文系、理系と分かれるじゃないですか。私は理系を選んだんですけど、社会のことも勉強したかったんです。経済とか歴史とか、文系の教科も好きなんですよ。アメリカでは文系、理系と分かれてなくて、みんな全部学ぶんですよ。物理、数学、経済、心理、歴史とかが最初の2年間の一般教養として、全部入っているんです。

ーー留学に対して、両親の反応は?

高2のときに「4年間留学したい」と言ったんですけど、お母さんが全然応援してくれませんでした。「社会のこと全然分かってない」と言われて。今では、ようやく「本気でやりたいんだったら頑張りな」という感じで。周りの友達には「親は心配してくれているんだから」と言われたんですけど、やっぱり自分の人生は自分で決めたいんです。失敗しても自分の責任だから。むしろ失敗させてほしいくらいですよ(笑)

ーーとはいえ、退学という決断には相当な勇気が必要ですよね。

これまでは先生か親に決められたり、流されたりで、自分で決めることがなかったんです。でもこの家に住むのも自分で決めて、家賃も自分で払うと決めて。やっと自分で決めたことをできてるという感じです。カミキタハウスに住んで、行動力と決断力が必要だなと思いました。決断は早い方がいいなと思って、大学を辞めると決めちゃいました(笑)。変わりたいと思ったんです。

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KAMIKITA HOUSEに同じ1日は存在しない。毎日、メモしたいことがいっぱい

ーー話は変わりますが、カミキタハウスでの生活はどうですか?

4月の初めに入居したんですけど、めっちゃ楽しいです!濃すぎて、毎日メモしたいことがいっぱいあります。1日1日を忘れたくない。記録しておきたいんです。毎日が新鮮で、素晴らしい生活です。自分には吸収しきれないほど濃い毎日を送っています。

ーーカミキタハウスのどこが好きですか?

共有スペースが充実していて、内見に来た時は「こんなところに住めたら夢みたい」と思いました。映画も見まくりで、キッチンも広い。住んでいる人が多いので、いろんな人と関われるのが楽しいです。ここで過ごしていると、同じ1日は存在しないんです。朝と夜では、会ってる人も全然違いますし。

ーー将来のビジョンは?

アメリカ留学で、もっと自分の興味の幅を広げたいです。4年間で色んなことを学んだら、その時の感情に任せようかなと思ってます。将来のビジョンははっきりはないですけど、人と関わる仕事がしたいと思っています。あとは、何でもこなしちゃう完璧人間になって、時間のある豊かな生活を送りたいですね。

【取材後記】
取材前後で、ゆうきへの印象が大きく変わった。天真爛漫な大学生というイメージだった。人生を常に楽しんでいて、たいした苦労も味わったこともないのだろう、と勝手ながら思っていた。いかに自分が断片的な情報で決めつけているかを痛感した。学ぶ意味や学校に行く意義が見出せなくなった高校時代があったとは、普段の穏やかな様子からは想像できなかった。「自分の人生は自分で決めたい」「借金してでも4年間絶対に留学したい」「失敗しても自分の責任。むしろ失敗させてほしい」......。言葉の節々から意志の強さを感じた。

最近、マッサージのアルバイトを始め、KAMIKITA HOUSEでも毎晩、住人をマッサージしてくれる。これが本当に気持ちいい。「みんながリラックスしたり、元気になってくれるのは嬉しい」と笑う姿は普通の大学生。だが19歳とは思えない芯の強さも持っている。インタビューの楽しさを感じた1時間だった。


取材:コージー、きどみ
執筆、編集:コージー


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