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教育学部生しおん「生徒からも学び続ける先生でいたい」

みなさんこんにちは!KAMIKITA HOUSE住民のきどみ(@kdmin)です。

KAMIKITA HOUSEに暮らす個性豊かなメンバーの魅力を伝える住人インタビュー。第9回は若者支援プロジェクト「UNINEST SUPPORT 2021」のメンバーでもある教育学部生のしおんさん(22)にお話を伺いました。ぜひ最後までお楽しみください!

※ユニネストサポートって何?という方はこちらをどうぞ。

しおん(22)
教育学部生。千葉県船橋市出身。旅を通して色んな人と出会うのが好き。カミキタハウスに来てから世界中の朝ごはんを作り始めた。

「勉強は面白いよ」と伝えたい。

ーー大学卒業後の進路は決まりましたか?

はい。インドネシアの日本人学校で小学校の先生になります。ずっと働きたいと思っていたので、ものすごく楽しみです。そこでは、海外で働く両親と一緒に来た日本人のこども達に教えます。生徒数が少なく、1学年わずか10人を1人の先生が見ることもあるんです。働き始めたらみんな遊びにきて欲しいな、と思います。

ーー珍しいですね。なぜ海外の学校で働きたいと思ったんですか?

中学の先生、教育学部の先輩など、自分の回りに海外の日本人学校で働く人がいました。その姿を見て、なんとなく考え始めたのがきっかけです。旅が好きなので、海外で働いていればすぐに旅ができるのもいいですね。あと、日本人の学校と違って、1人の先生が受け持つ生徒数が少ないのが、個人的には合ってると思うんです。生徒1人ひとりとしっかりと向き合っていきたいんで。

ーーなぜインドネシアを選んだんですか?

インドネシアの立場から日本を見てみたいと思ったからです。インドネシアの人から見た日本は、昔は戦争で悪いイメージでしたが、今は国際援助などを積極的に行っていて、マイナスからプラスの印象へ変わった国だと思います。博物館に通い、インドネシア人がどういう視点で日本を見ているか学びたいです。

ーーそもそも、先生になりたいと思ったきっかけは何でしたか?

小学生のとき給食の時間が大好きで、一生食べ続けたいと思ったんですよね(笑)。先生になったら給食を毎日食べられるし、夏休みを取れるしいいなってぼんやり思っていました。本格的に先生になりたいと考えたのは、中学生の時の社会科の授業がきっかけです。自分は面白くて勉強が楽しいと感じていたけど、他の生徒は退屈そうでした。学校生活の大半は授業を受けて過ごすので、授業がつまらないなんてもったいない。自分が先生になって面白く教えたいなって考えるようになりました。そこからずっと教員を目指しています。

ーー先生になったら、何の授業を教えたいですか?

社会科です。もともと歴史の授業が好きだったのに加え、旅をするようになってから地理にも興味を持ち始めたので。

ーー歴史の魅力は何ですか?

歴史は、点と点が繋がるのが面白いです。年表を見ると、ほとんどが政治と経済と文化で横軸が分かれていますが、縦軸で見ると全部同じ時代に起きているので、ほぼ確実に出来事や事件が繋がります。それが見えた瞬間面白いですね。こうしたストーリー性を持っているところが、歴史が好きな理由です。

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教師になってから、世界一周したい

ーー旅が好きなんですね。

好きです。中学生の時、歴史の教科書に載ってるお寺など建造物の写真を見て「いつか自分の目で見てみたい」と思ったのが始まりだと思います。20歳になった時、家族は誰も持っていないパスポートを発行して、初めて海外に行きました。

ーーどこの国へ行ったんですか?

オーストリアなど、ヨーロッパ諸国です。大学で地理を教えている教授が主催の、大学のプログラムの一環として行きました。ほとんど自由行動だったので、お城や美術館に訪れて自由に過ごした記憶があります。ただ、ヨーロッパの綺麗に整備された街並みやトイレ、建物は自分の中ではどこか物足りなさがあったんですよね。

ーー物足りなさとは?

よくインドへ行く知り合いがいて、その人から刺激的な話を聞いていたので、海外はもっと混沌とした場所だと想像していました。なので、ヨーロッパの後に訪れたインドは、まさに理想の海外でした。インドのマザーテレサが作った施設でボランティアのツアーに参加して、一人でガンジス川沿いを散歩したり、自由な時間を満喫しましたね。

ーーインドの他にも、印象的だった旅はありましたか?

サハラ砂漠で星空を見た経験です。大学2年生の冬に、同じ学部の社会人の先輩からモロッコで年越しをしないか誘われて、参加すると即答。現地では砂漠の中に泊まれるテントがあって、そこで寝泊まりをしました。シャワーが出なくなる、なんてハプニングもありましたが、楽しかったですね。そこで見た流れ星が飛び交う夜空は、砂漠に行けなければ見れないと思います。

ーー次行ってみたい国はありますか。

行ってみたい国はたくさんあります。なので、インドネシアで教師として3年間働いた後、世界一周するのが目標です。

ーーえ、世界一周?

インドに滞在していた時、世界一周の最中の日本人と出会いました。その時から、自分もいつか世界一周しようと決心したんです。歴史が好きなので、事前に世界の歴史を学んで、自分の目で現地を見たいな、と思ってます。

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生徒からも学んで、常に自分も成長していきたい

ーーTABIPPOの学生支部で活動していたと聞きました。

2020年の7月から約1年間、『バックパックフェスタ』や『夢を叶えるコンテスト』など、主にイベントの企画・運営を行なっていました。基本的にやりとりはオンラインでしたが、イベントに向けて何度も話し合ったので、深い関係になれたと思います。実は、学生支部の期間中にもみんなでカミキタハウスに住んでました(笑)。その時から数えると、もう半年くらいカミキタハウスにいます。

ーーカミキタハウス、半年間住んでみてどうですか?

たくさんの出会いを通して、自分の人生が変わったと思います。まず、人との出会い。面白い人がたくさん住んでいるので、話していて刺激を受けますね。あと、料理にも出会えました。実家ではほとんど料理をしませんでしたが、カミキタハウスに来てからは広いキッチンで積極的に自炊するようになりました。今は料理がすごく楽しいです。一生楽しめる趣味が見つかったなと思います。

ーー今後の人生で、他にやってみたいことや目標はありますか?

将来は海の近くで星が綺麗に見える場所に住みたいです。あとは最近カメラを頑張っているので、カメラ雑誌『GENIC』に掲載されるのが目標のひとつでもあります。

ーー最後になりますが、将来どんな先生になりたいですか?

自分は勉強することが好きなので、先生になっても生徒たちから学び続けたいと思っています。先生という立場で一方的に教えるのではなく、生徒含めてみんなで考えて意見を共有しあう。「そんな視点もあるんだ、面白い」って自分自身もアップデートしていきたいですね。
あと“旅好きな先生”として、自分が実際に行って撮った写真で授業ができたら楽しそうです。リアルなものを届けて「自分で行ってみなきゃわからないよ」と伝えることで、みんなが外に出てみたくなるような授業にしたいです。

【取材後記】
しおんといるとワクワクする。それは、彼女が常に「おもろい(面白い)」ことを探して夢中になっているからだと思う。「おもろい」はしおんの口癖で、今回の取材中でも「おもろそうだから」「おもろかった」を連発していた。そんな「おもろい」を原動力に、世界中の朝ごはんを作ったり、ゲストハウスを巡ったり、アクセサリーを作っているしおんの企画力や行動力は、見ていて尊敬する。
だからこそ、日頃会話をしていてしおんから「おもろい」と言われるとなんだか嬉しくなる。

そして、この場を借りて「採用おめでとう」としおんに伝えたい。取材時点(8/19)ではまだ結果が出ていなかったので、教師になるのも「夢」のひとつであった。その時に教師に対する強い想いを聞いていたので、採用だと知った瞬間ものすごく嬉しかった。「生徒からも学びたい」「実際に自分が旅に出て、旅の素晴らしさを伝えたい」。しおんが話す理想の先生像は魅力的で、早く先生になったしおんに会いたいと思う。目をキラキラ輝かせて歴史や地理を教えるしおんは、きっと生徒たちに大人気な先生になるんだろうな。いつか大人の学び直しの場として学校を開いてください(笑)

取材:きどみ、コージー
執筆、編集:きどみ

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