知られざるディーラーの裏側:店長が語る値引きマニュアルの真相

本記事の要約

  1. ディーラーは利益確保のため、値引き以外(ローン金利、オプション)で利益を上乗せ。値引き額は本社管理で店舗差は小さい。顧客によって値引き額を変える「駆け引き」も存在する。 (ディーラーの利益構造と値引きの裏側)

  2. 「大幅値引き」に注意。高金利ローンや下取り価格操作で実質的な損をする可能性あり。目先の値引き額だけでなく、総支払額や下取りの実際のお得度を総合的に判断すべき。 (高金利ローンと下取りの落とし穴)

  3. オンライン販売(例えば「ユニモビ」)は、透明性の高い価格設定(限界値引き公開、均一金利)で、従来のディーラーと異なる顧客本位のサービスを提供。 (オンライン販売(例えば「ユニモビ」)の取り組み)

はじめに

新車購入は大きな買い物。誰もができるだけ安く買いたいと思うのは当然です。
しかし、ディーラーでは一体何が行われているのでしょうか?
今回、特別ルートから入手した路面ディーラーの店長向け値引きマニュアルを参考に、その実態を明らかにします。

利益至上主義:一台あたりの利益率13%の衝撃

ある路面ディーラーでは、本社から一台あたり利益率13%を確保するようノルマが課せられているそうです。
例えば200万円の車であれば、26万円の利益を確保する計算になります。
その内訳は、車両値引きで13万円、ローン金利で6万円、ガラスコーティングやメンテナンスパックなどのオプションで10万円といった具合です。

「ガラスコーティングとメンテパックはお勧めです!」という営業トークの裏には、「儲かるから勧めたい」という本音があるのです。
「現金払いにされるんですか?では値引きは7万円までです!」という言葉も、ローンで得られる利益がないため値引きを抑えたいという意図が透けて見えます。

営業マン一人あたり月4~5台の販売ノルマがあることも、一台あたりの利益を重視する要因となっているようです。

値引きの限界は本社主導:横並びの裏事情

驚くべきことに、各店舗の店長に与えられる値引きの限界額は、本社によって厳格に管理されています。
注文書は本社で一括管理されており、限界値引き以上の値引きは見積書にすら入力できない仕組みになっているのです。

さらに、その限界値引き額は、各県の本社でネッツ、トヨタ、カローラなどの営業担当取締役たちが協議して決定しているとのこと。
時にはゴルフをしながら情報交換をしていることもあるとか。つまり、複数のディーラーを回って交渉しても、値引き額に大きな差は出ないのです。

お客様によって変わる値引き額:駆け引きの舞台裏

ディーラーでは、お客様によって値引き額を変えるという、いわば「駆け引き」が行われているのが実情です。

  • 最初は値引きなしの見積もりを提示

  • お客様の勤務先や他店を回っているかどうかを尋ねる

  • 交渉を嫌がる人や公務員、新車購入が初めての人には値引きをしない傾向がある

  • 他店の見積もりを持っている場合、1通だけならある程度の値引きを出すが、3通以上持っている場合は値引きを抑えて遠回しに断る

これは、他店を多く回るお客様はメンテナンスパックなどのオプションを購入しなかったり、車検や修理を他の安い場所で行ってしまうため、利益が確保できないというディーラー側の事情があるようです。

「値引き」に目がくらむと高金利ローンの罠

「値引きを多く!」と要求するお客様には、高金利ローンを勧めるという手口も存在します。
例えば「アルファード80万円値引き!」という言葉に惹かれて契約してみると、ローン金利が100万円を超えていた、というケースも。ディーラーによっては、利益に応じてローン金利を3.9%~9.8%まで変動させているところもあるようです。

下取り価格の裏側:見せかけの高査定に注意

「値引きはありませんが、査定は50万円付きます!」という言葉にも注意が必要です。
買取店での査定が40万円だった場合、高く感じるかもしれませんが、実際には限界値引きが20万円だった場合、10万円損をしていることになります。さらに、下取り料や印紙代が別途請求される場合もあります。

オンライン販売の取り組み:透明性と顧客本位

上記のようなディーラーの慣習に対し、オンライン販売(例えば「ユニモビ」)では以下の取り組みを行っています。

  • 利益率は2%程度に抑え、販売台数で勝負

  • ウェブサイトに限界値引きを掲載し、初めから交渉不要

  • 他店の見積もりは不要。人によって値引き額を変えることもない

  • 最終金額で案内するため、値引き交渉は受け付けていない

  • ローン金利は一律1.9%

  • 新車も下取りも限界価格で提示

オンライン販売(例えば「ユニモビ」)は、透明性の高い価格設定と顧客本位の姿勢で、従来のディーラーとは異なるサービスを提供していると言えるでしょう。

この記事が、新車購入を検討されている皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。


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