新車の「通常ローン」と「残価設定ローン」の違いを分かりやすく解説
本記事のまとめ
新車の通常ローンと残価設定ローンの違いを一言で表すと、「最終回に大きな支払い(残価)が残るかどうか」
つまり、通常ローンは「分割払い」、残価設定ローンは「分割払い+残価分を最後にまとめて払い」
重要なのは「残価」部分にも金利がかかるということ。つまり、車を使用している期間中、車両価格全額に対して金利を支払うことになる
通常ローンとは?
通常ローンは、車両価格全額を分割して支払うシンプルな仕組みです。
毎月の支払額は比較的多くなりますが、ローンが終われば車は完全に自分のものになり、追加の支払いは発生しません。
金利は借入金額に対してのみかかります。
メリット:
・ローン完済後は車が完全に自分のものになる
・金利総額が比較的少ない
・最終回に大きな出費がない
デメリット:
・月々の支払額が比較的多い
こんな人におすすめ:
・長く同じ車に乗りたい方
・最終回に大きな出費をしたくない方
・総支払額を抑えたい方
残価設定ローンとは?
残価設定ローンは、車両価格から数年後の予想下取り価格(残価)を差し引いた金額を分割で支払います。
これが月々の支払額が通常ローンより抑えられる理由です。しかし、重要なのは、この「残価」部分にも金利がかかるということです。つまり、実際には車を使用している期間中、車両価格全額に対して金利を支払っていることになります。
最終回には、残価を一括で支払うか、再ローンを組むか、車を返却するかを選択できます。
メリット:
・月々の支払額が比較的少ない
・初期費用を抑えて新車に乗れる
デメリット:
・金利総額が比較的多い(残価にも金利がかかるため)
・最終回に大きな出費が発生する可能性がある
・走行距離制限や車の状態に関する条件がある場合がある
・車の所有権は最終回支払いを終えるまでローン会社などにある
こんな人におすすめ:
・月々の支払いを抑えたい方
・数年で車を乗り換えたい方
・短い期間だけ新車に乗りたい方
金利計算の落とし穴
特に注意すべき点は、繰り返しになりますが、残価設定ローンでは残価にも金利がかかるということです。
例えば、300万円の車で3年後の残価が150万円の場合、通常ローンでは300万円に対して金利が計算されますが、残価設定ローンでは月々の支払いは150万円に対して計算されるものの、金利は300万円に対して計算されます。
これにより、月々の支払いは抑えられても、金利総額が多くなる傾向があります。
ローン選択のポイント
どちらのローンが良いかはライフスタイル、車の乗り方や将来の計画によって異なります。以下のポイントを考慮して選択しましょう。
車の利用期間: 長く乗る予定なら通常ローン、数年で乗り換える予定なら残価設定ローンが適しています。
月々の支払い額: 月々の負担を抑えたいなら残価設定ローンが有利ですが、金利総額も考慮する必要があります。
最終回の支払い: 残価設定ローンでは最終回に大きな出費が発生することを認識しておく必要があります。
将来の計画: 数年後のライフスタイルの変化(家族構成、収入の変化など)も考慮に入れましょう。
まとめ
通常ローンと残価設定ローンは、それぞれメリットとデメリットがあります。
重要なのは、それぞれの仕組みを正しく理解し、自分の状況に合ったローンを選択することです。
月々の支払額だけでなく、金利総額や最終回の支払い、車の利用期間などを総合的に判断し、後悔のない新車購入を実現しましょう。