ちゃんぽんからアイデンティティとは何かを考えさせられた
こんにちは、西荻ぷれまのうにひこです。
本業は内装業をしており、他のメンバーの真面目さに比べたらフラフラと不真面目に活動しています。
不真面目さゆえに日頃仕事をしながらもくだらない事を考えて生きているのでその一端を。
アイデンティティとは、同一性、すなわち「《他ならぬ》それそのものであって他のものではない」という状態や性質のこと、あるいは、そのような同一性の確立の拠り所となる要素のことである。
出典 Wikipedia
先日西荻駅近くの、言うなれば自分の家の近くの現場で仕事をしていた時、仕事仲間は皆昼飯に弁当持参だったが自分だけ弁当を持ってきていなかった。
家は近いし帰って、先日同僚の姉からインスタントちゃんぽんの袋麺を貰った事を思い出し、それをどうこうして食べようかなぁ、と昼飯前にぼんやり考えていた。
姉が作ったオススメの食べ方は、魚介と豚肉と野菜を炒め、茹でていた麺を早めに上げ、先に炒めていた具材を溶かしたスープに入れて少し煮込んだらとても美味しかった、というもの。
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そりゃうまいよ、手間暇も金もかかってるし、自分がその「オススメの食べ方」を実践したら昼休みが全部潰れるし金もかかる、スーパーで揃えたら一食1000円を超えてしまう。
なによりインスタントを名乗っている袋麺にそれだけの手間をかける意味も分からず、完全にインスタントのお手軽、簡単、美味しいを蔑ろにしている。
袋の裏には「一層おいしく召しあがれる食べ方」としてその様な一例があるものの、それをインスタントの袋麺でガチにやる人間がいるとは思っていなかった。
『味のマルタイ』(福岡県の有名な製麺メーカー、代表作「アベックラーメン」)がインスタントながらも家で手軽に、かつ美味しいちゃんぽんの袋麺を開発、商品化した努力が無駄になる。
インスタントとは、そんなに手間暇とお金をかけてはいけない、開発チームに失礼だ。
では、インスタントちゃんぽんの作り手に敬意を払った食べ方とは何か。
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「素ちゃんぽん」だろう。
具材を一切入れず、開発した人々に敬意を表する食べ方はこれしか無い。
麺とスープだけで勝負する潔さ、それでいて本格的な味が楽しめる。
今日の昼はインスタントの「素ちゃんぽん」を心ゆくまで味わおう。
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ちゃんぽんとは、さまざまな物を混ぜることを意味する「攙(chān)」と、食物を油で炒めて調味料を入れ、すぐに火からおろし煮る料理法を意味する「烹(pēng)」 が語源。
出典 Wikipedia
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うん、なんか薄々感づいていたが「素ちゃんぽん」は有り得ない食べ物だった。
「具沢山かけそば」くらい有り得ない。
「素ちゃんぽん」はちゃんぽんがちゃんぽんとしてちゃんぽんたる理由を見失った。
これでは「素ちゃんぽん」は正しいちゃんぽんに失礼である。
ただ同時に「素ちゃんぽん」でも、あの麺とあのスープさえあればちゃんぽんとして認識する位には我々の生活に根付いている事に気付いた。
その引き金を軽やかに引いて、我々の心に突き刺したのは紛れもなく『リンガーハット』(長崎県長崎市鍛冶屋町に本店を置く外食チェーン、最近頭が混乱したメニュー「旭川風醤油ちゃんぽん」)であろう。
チェーン店ながらも本格的なちゃんぽんが東京でも味わえる、ちゃんぽんを全国レベルにまで引き上げた功績は素晴らしい。
そしてちゃんぽんの名に恥じぬ、さまざまな炒めた具材と濃厚なスープが織りなすハーモニーは秀逸で他に類がない。
これぞちゃんぽん!と言える王道だろう。
「素ちゃんぽん」という紛い物を作り出そうとしていた自分が恥ずかしくなった。
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お昼休みになり、ちゃんぽんで頭がオーバーヒートしていた自分は、クールダウンする為に近くのスーパーで日本の伝統的な食べ物である「海老カツロール」(海老フライの入った海苔巻き)と、冷やしざるラーメンの生麺を買って、家の冷蔵庫にあったゆで卵、ゆでた鳥もも肉、もやしを添えて昼食を終えた。
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あれから2週間程経ったが、未だにインスタントちゃんぽんの袋は開けていない。
どう食べるか、試されている気がする。
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