【ウミトロン】スタートアップへの転職を考えるハナシ
みなさん、ご存知でしょうか。
求人票に企業人事の隠しきれない本音が
明確に出ている箇所があることを。
人材サービスに携わって20年の筆者がこっそり
教えます。
ちなみにみなさんも必ずそこを読んでいます。
それはどこか。
ここです。
「さらにあると加点としたい、経験やスキル。」と読み取れます。
もちろん、すべての求人募集がそうとはいいませんが、
人事の本音を代弁するとその経験スキルが欲しいのです。求職者の皆様、努々(ゆめゆめ)、求人票の記載通りに受け取らないでいただきたい。
今、注目されているスタートアップを取り上げ、スタートアップへの転職活動のお役に立つ情報をお届けします。 今回は、ウミトロン(UMITORON)。求人情報や事業展開にフォーカスして考察を深めていきます。
▼前回の記事はこちら
この記事でわかること
要点1️⃣ ディープテック系企業の事例研究
ウミトロンは水産養殖にテクノロジーを提供している
ディープテック系スタートアップで、世界的に増加するタンパク質需要に対応するため、持続可能な新たなサプライチェーンの構築に取り組む会社。ウミトロンの技術は、現在の水産物消費量の100倍もの生産を可能にする潜在力を秘めている。要点2️⃣ 養殖事業者の課題解決に貢献
養殖事業者は餌代高騰、労働環境、環境負荷など多くの課題に直面しています。ウミトロンはIoTとAI技術を活用し、UMITRON CELLの自動給餌システムで効率化、LENSで魚体測定を自動化、EAGLEはエビ養殖を分析し、PULSEは海洋データを提供。これらにより、養殖事業者は経験や勘に頼らず、データに基づく精密な管理が可能となり、持続可能な養殖業の実現に貢献しています。要点3️⃣ ウミトロンの採用方針と採用状況
ウミトロンは「100人に1人の逸材」を求める厳選採用を実践しています。現在、採用を絞っており、特に技術系職種の必要人材はほぼ確保できたと見られます。同社の特徴は、リモートワークと現場作業のバランスが取れた働き方にあり、これが社員の高い満足度につながっています。
▼ウミトロンとは
創業はシンガポールです。スタートからグローバルに展開するイキゴミを感じます。国内拠点は五反田。
メインのお客様は養殖事業者で、現地に給餌システムを設置する業務ですが、養殖したサカナを大手スーパーや流通に販売し
「うみとろん」という世界観をつくっています。
▼ウミトロンの社風
社員の7割が技術系職員というウミトロン。
社員の傾向や特徴。
スタートアップらしい、若手中心の会社。
基本は完全リモートワーク。
転職した人の声を聞いてみよう。
こちらの記事の社員の実際の声もとても参考になります。
スタートアップは、大企業から転職するとカルチャーギャップに
驚くといいます。ウミトロンはどんな会社でしょうか。下記のキーワードで特徴が見えてきます。
8つの特徴で、ウミトロンの社内を雰囲気を感じてみたい。
離職者ゼロ
👉️少数精鋭で関係性の良さを物語っていますリモートワーク
👉️社員の中には夏はスキューバーダイビング、冬はスノボと場所を問わずワークライフバランスを楽しんでいる人もいるらしい。フラットな組織
意思決定
👉️階層や部署ではなく、基本的にプロジェクトベースで意思決定UMI合宿
👉️年に1回、シンガポール・日本のメンバー全員で1泊2日で実施 している合宿。海外出張
Google hangout
👉️シンガポール・日本オフィス両方に大きなモニターを用意し、出社〜退社まで、Google hagoutを付けっ放しにしているそうです。オンボーディング
👉️新たなに迎えた社員には1on1 ではなく、1onALLでウェルカム!
50名の社員がとてもイキイキと働いている姿が見えてきませんか。
▼ウミトロンの採用・人材募集の状況
採用方針
ウミトロンの採用は非常にユニークだ。
ボードメンバー3人と必ず面接
3人が一緒に働きたい思った人しか採用しない既存メンバーにはないスキル・経験・知識がある候補者を採用
100人より1人の逸材
いまのいるメンバーを補完したり、プロジェクトを加速させる人材か。みんな違ってみんないい。
ウミトロンの求人票“歓迎”から見える人事の本音
現在(2024年10月5日)下記の職種を募集しています
📣【契約社員/天草・長島エリア(熊本県・鹿児島県)】
営業・ユーザーサポート
必須条件では、興味がある、臨機応変に、コミュニケーションが云々ととても幅広い表現になっているのは、たくさんの人に応募してほしいから意図的にハードルを下げている。毎月70名近く応募があるというから、狙いは成功だろう。
そして、思い出して欲しい、「100人より1人の逸材」の法則。
必要条件だけで選考する訳がない。恐らくボード3人全員の合意も意外とハードルがあると思う。
歓迎条件の機械電気系、電気機械の取り扱い、二級船舶免許を持っている人を必須にしたら、応募は激減するだろう。本当はこの人材が欲しいのだから、一つも歓迎条件が当てはまらない人は、考え直した方がいいかもしれない。(あくまで参考意見ですので、ご自身でご判断ください)
求人状況から見えるウミトロンの状況
7割が技術系社員である、ウミトロンが今、上記の1職種しか募集していない。事業に必要な経験やスキルをもった人材でスキマは埋まり、離職率も低いし、一旦急ぎで必要な人材は確保できたのだろうと推察できる。
情報が欲しい人は、オープンポジションやカジュアル面談の門戸は開いているようなので、WEB面談を申し込んでみてはいかがでしょうか。
▼ウミトロンの事業評価
最後にウミトロンをとりまくマーケットの現在と未来について
見ていきたいと思います。
現在の市場規模: 5点
(1000億円以上)
ウミトロンが事業展開する世界の水産養殖市場は、2024年現在、約2400億ドル(およそ36兆円)規模に達しています。そのうち日本国内市場は約650億ドル(およそ9兆円)を占めています。ウミトロンは近年、アメリカ市場への進出を積極的に推進しており、日本産養殖魚の販売拡大に注力しています。この市場は、物流の効率化やコスト削減の取り組みが進められていることから、今後さらなる成長が期待されています。今後3~5年の市場成長の見立て: 1点
(2倍以上CAGR15%以下)
世界の次世代養殖市場は着実な成長を続けており、年平均成長率(CAGR)5.69%で推移しています。この成長率を維持すれば、2036年には市場規模が4,810億ドル(約72兆円)に達すると予測されています。この成長の主な要因としては、世界的な人口増加に伴うタンパク質需要の拡大や、天然水産資源の減少が挙げられます。このような市場環境の中、ウミトロンはAIとIoT技術を駆使したスマート給餌機「UMITRON CELL」を開発し、養殖業の効率化に貢献しています。同社はこの成長トレンドを捉え、革新的な技術を通じて事業拡大を図っています。
変化する外部環境との親和性: 5点
(外部環境変化と親和性高い)
世界人口は2050年までに97億人に達すると予測されており、ウミトロンは人口動態の変化や規制緩和、社会的変化に対応しています。特に、持続可能な漁業や養殖業に対する関心が高まる中で、ウミトロンは「うみとろん」というブランドを通じて持続可能な水産物を提供しています。
支配的なプレーヤーの存在感の低さ: 5点
(支配的プレイヤーはいない)
特定の支配的プレーヤーは存在していません。特に、ウミトロンが注力するAIやIoTを活用した養殖技術の分野では、まだ市場をリードする企業が確立されていない状況です。これは、ウミトロンにとって市場シェアを獲得する好機といえます。現状の顧客が活用している代替案の未充足度: 5点
(代替案のみ充足度が非常に大きい)
従来の水産養殖業は、以下のような課題を抱えており、現状の手法では十分に解決できていません
☑️効率の低さ:従来の給餌方法では餌のロスが多く成長速度も最適化されていません。
☑️環境負荷:過剰な餌やりや抗生物質の使用が海洋環境に悪影響を与えています。
☑️労働集約性:多くの作業が手作業で行われており、効率が悪く、人手不足も問題となっています8。
☑️データ活用の不足:魚の成長や環境条件のリアルタイムモニタリングが不十分で、最適な養殖管理ができていません4。
これらの未充足ニーズは、ウミトロンのAIやIoTを活用したソリューションによって解決できる可能性が高く、新技術への需要は非常に高いと考えられます。
総合評価: 21点(25点中)
▼まとめ
【独断!】ズバリ、この会社はおすすめできるか
おすすめできます!調べれば調べるほど、魅力が溢れてくる会社だ。シンガポールと日本以外、アメリカへも国産養殖魚の売り込みも始め大きくグローバル展開しているし、海と魚に無限の可能性を感じる若者の集団。出資会社からの期待の大きさも感じる。
入社できればこんなに楽しいところはないだろう。
【独断!】こういう人にチャレンジしてほしい
正直、理系の高学歴で地頭のいい、しかも海という一次産業に向き合うバイタリティも備えた語学堪能な少数精鋭の集団。そこは狭き門だ。一度カジュアル面談を受け必要な能力を確認することをおすすめする。語学とテクノロジーで海に夢を持てる人は、是非、何度でもチャレンジしてほしい。
スタートアップ企業では、
「プロアクティブ」な行動を求められることが多い。
自ら企画立案を行う
問題解決に向けて主体的に行動する
新しいアイデアや改善案を積極的に提案する
ウミトロンの社員がYouTubeで、「自分で行動し進めていく、止められない限り」と言っていた。これは、事前承認、許可、根回し前提に生きてきた大企業から転職する人にとって大きなカルチャーショックかもしれない。
“事後承認”でよいかは会社によると思うが
それぐらいの勢いがスタートアップで働くには必要。
最近、40代のスタートアップ転職が増加傾向という。
あなたもそんな世界に飛び込んでみませんか。
ライター 山本 智史
※引用参照サイト
▼このウミトロン社員さんがぶっちゃけ話満載の動画はすごく参考になりました。ウミトロンの社風を知ることはもちろん、スタートアップってこういう企業なんだということがよく分かる動画でした。
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