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【ユニファ】家族の幸せへとつなぐ保育士支援サービス

日本国内で労働不足が徐々に深刻さを増すなか、保育士もその例外ではありません。厚生労働省によると令和5年1月の保育士の有効求人倍率は全国で3.12倍と発表されました。
保育士のなり手が少ない原因としては、低給与、長時間労働、
命を預かる緊張感のある仕事などがあげられますが、そのような保育士や保育施設への支援に情熱を燃やすスタートアップがあります。


注目されているスタートアップを取り上げ、スタートアップへの転職活動のお役に立つ情報をお届けします。
今回は、ユニファ株式会社 。求人情報や事業展開にフォーカスして考察を深めていきます。



▼ユニファとは

ユニファ株式会社。
設立2013年5月 名古屋で産声をあげた。
現在、従業員数220名。
東京永田町(本社)と北九州にオフィスを構える。
今年、シリーズEラウンドで、5億円を調達し、
累計資金調達額は93億円となった。
保育・育児関連の社会課題解決を目指す“Childcare-Tech”領域の
スタートアップです。

「家族の幸せを生み出す
 あたらしい社会インフラを世界中で創り出す」

をパーパスとしている。

ビジネスモデルの概要は以下のイメージ

ユニファのフライホイール/筆者作成

保育士の働き方を支援するため、
主に直接・間接的な保育業務をDX化するパッケージを販売、
急成長している。

▼ユニファの社風

取り組んでいる事業が保育支援であることからも、社員は人の良さそうな人が集まってきてそうな想像はできる。
実際、社員インタビューの記事から、社員たちは自分の仕事が直接現場の負担を軽減し、子どもたちや家族の幸せにつながることに誇りを感じているようだ。

もちろん、エンジニアも現場のニーズを吸い上げたプロダクト開発が進められており、ICTツールの進化が保育現場でどのような影響を与えているか手応えを感じながらプロダクトづくりができるのは、ある意味とても幸せな時間かもしれない。

これらのことから、ユニファは社会課題解決を通じて、社員それぞれの成長と満足感を大切にする企業であることがわかる。

▼ユニファの主要サービス

サービス展開としては、

・保育施設向け総合ICTサービス「ルクミー」の
 企画、開発、販売、運営
・「スマート保育園・スマート幼稚園・スマートこども園」構想の
 推進・展開
・AIやIoT等を用いた保育関連テクノロジーの研究開発

を行っている。

ちなみに「ルクミー」は、英語の "Look at me"(私を見て)から
きており、
子どもたちの「もっと、ぼくたち、わたしたちをみて」と
保育者たちの「子どもたちをもっと見てあげたい」という思いが反映され、テクノロジーの力を使って、保育者が子どもたちと向き合う時間を増やすサービスです。
サービス詳細は、こちらを御覧ください。

▼ユニファの採用・人材募集の状況

ユニファは、資金調達の目的の一つに組織体制の強化をあげている。
特に、プロダクト開発のPdMやエンジニア、そして、営業人材をメインにターゲットとするようだ。

勤務先は、永田町。

募集情報はここにある

事業企画経験者採用を見てみよう。
最重要のユニファのパーパス、バリューへの共感は必須として、

尚可条件を見ると

・スタートアップでの経営企画/事業企画等での実務経験
・会計、KPI分析の知識
・IT×保育or教育等の業界での経験
・Excel、PowerPoint等を用いた資料作成スキル
・SFA・BIツールを用いたデータ分析、運用設計
・SQLやVBAなどの利用経験

といったものがあげられているが、変わった条件は見当たらない。
面接も書類選考→1次面接→2次面接→最終面接とごく一般的。

事業開発として、前職で経営企画/事業企画の実務経験を持つ
即戦力が欲しい、できればスタートアップでの就業経験がよいようだ。
そして、給与。

400万円~649万円

これが一番、厳しい。
採用基準を額面通り 1)パーパスの共感 2)業務経験
相当1)の比重を大きくし、2)は、ともに成長するような人材に的をしぼらないと応募は難しいかもしれない。

売り手市場のエンジニアポジションも400万円~600万円を中心レンジとする掲載が見えるので、まだ、経営上人件費に多くの費用を割り当てられる段階にないかもしれない。(※PMクラスは~800万円の記載もある)

▼ユニファの事業評価

最後にユニファをとりまくマーケットの現在と未来について
見ていきたいと思います。

事業の見立て/筆者作成
  • 現在の市場規模: 2点
    (100~300億円以上)
    今後3~5年の市場成長の見立て: 2点
    (2倍以上CAGR15%以下)

    日本の保育市場全体は2020年時点で約3兆円とされており、ユニファはこの市場の中でデジタル化や効率化を進めることで
    シェアを拡大しようとしています。
    2018年度は186億円、2025年度には、保育業界のICT化関連市場は382億円に達すると予測されています。

シード・プランニングのサイトより引用
  • 変化する外部環境との親和性: 5点
    (外部環境変化と親和性高い)

    ユニファのビジネスは、「少子化の進行」「女性の就業率上昇」「ICT補助金」「共働きのニーズ」「子育て支援」などの外部環境と親和性高く、今後も追い風は続きます。

  • 支配的なプレーヤーの存在感の低さ: 2点
    (4社程度でシェアを争っている)

    コドモン(株式会社コドモン)が市場で支配的な位置を占めています。東京商工リサーチの調査で5年連続シェア1位を獲得し、導入施設数、契約自治体数、自治体導入施設数の3部門でNo.1となっており、4社程度の主要プレイヤーが確認できます。

  • 現状の顧客が活用している代替案の未充足度: 5点
    (代替案の未充足度が非常に大きい)

    シェアNO1のコドモンも含めて、現在の保育ICTサービスを利用している55%が他のサービスへの切り替えを希望があるという調査があります。これは、市場全体で顧客の未充足度が高くユニファを含めて、保育ICTサービス市場がまだまだ改善の余地があると言えます。

  • 総合評価: 16点(25点中)

▼まとめ

【独断!】ズバリ、この会社はおすすめできるか

正直、給与レンジはそれほど高くない。会社として、エンジニアと営業はスケールするために必要な時期に入り、給与よりもパーパスでつながるメンバーを多く集めたいということが分かる。組織体として満足度の高い仕事をしたい!という方にはおすすめできる。

【独断!】こういう人にチャレンジしてほしい

市場のシェアはまだ、それほど高くないが、これほど、毎日ソーシャルインパクトを体感できる仕事もそれほど多くはない。
早晩、海外にも打って出るのは間違いないだろうし、AIの爆発的なテクノロジーの力をテコに、更に効率化や高付加価値のサービスラインナップが増えていけば、社員の給与待遇ももっと良くなっていくかもしれない。NTTコミュニケーションMIXIとの業務提携も追い風になる。

保育の世界を支援して、国内外の共働き家族を幸せにしたいとパーパスに共感したいという人は、まずは、カジュアル面談で、社員と会って話してみてはどうだろうか。きっと引き込まれるような気がする。


ユニファは、これまでに国内の著名なアワードを複数受賞しているが、2017年にStartup World Cup初代チャンピオンに選出されたエピソードは、ユニファを語る時にいつも対になる。
ニーズはあるとは言え、国内事情のマーケットは早晩頭打ちになるはずだ。それよりもアジア各国も少子高齢化の日本を追いかけてきている。日本でよいモデルを作り、ユニファモデルを輸出して、海外の家族も幸せな笑顔にしてほしいと切に願う。

ライター 山本 智史



※引用参照サイト





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