モチベーションの源泉は2つ。「愛」か「恐怖」か
わたしがいま勤めている会社で人事部門を管掌するようになってから3年目。
入社初日でガッチガチの新卒社員に、オリエンテーションで「行動モチベーション」の話をすることにしています。
たとえば今から始まる2週間の新卒研修。
「新しいことを学ぶのが楽しみ!」
「自分が成長できるのがうれしい」
「役員が自分たちのために話してくれるなんてありがたい」
「早く知識やスキルを身に着けて、組織に貢献したい」
「初任給で親にプレゼントを贈って喜ばせたい」
みたいな、
自律的にものごとに取り組もうとする
「ワクワク感」「感謝」「期待」=「愛」。
そして、この「愛」のモチベーションにはキャップ(上限)がない。
どこまでも頑張れる。
愛のモチベーションは、「成長マインドセット」とも言い換えられます。
どのみちやる研修なんだから、
「機会を活かして成長しよう」とか
「学びの機会をくれた会社に感謝しよう」
「研修するのに給料もらってありがたいなぁ」
「失敗からもきっと経験から学べるはず」
って思うことができたら、楽しいし、気持ちがいいし、そして何より成長しないわけがありませんね。
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一方で、
「社会人になったから規則正しい生活を送るべき」
「緊張が続いてつらいけど、叱られないように頑張らなければ」
「〇〇しろと言われたからなんとかやらねば」
「新人らしいふるまいをせねば」
のように
「ねば」「べき」の強制感・やらされ感=「恐怖」。
この「恐怖」のモチベーションの行動は、自分以外の誰かが決めたゴール(上限)に、なんとか達したらそれで終了。
そして、とても苦しい。
日本人は真面目で、親のしつけや学校教育の枠組みに従順だったり盲目だったりして、自分の感情に向き合うことに慣れていないところがあります。
長年そうしてきているから、自分が恐怖のモチベーションで行動していることに気づかないことも多いんです。
自分の感情に気づくことから始める。
何かをやるときの、自分の気持ちに向き合ってみる。
そこにあるのは「愛」か?「恐怖」か?
それがもし「恐怖」の「ねばべき」だと気づいたら、それを自分の心からいったん取り出して、目の前においてみる。
そして、その「ねばべき」を、「感謝」や「成長機会」として変換できるか考えてみる。試してみる。
すぐに全部は難しくても、少しだけベクトルを変えることができたなら、心は少し楽になるし、成長スピードも変わっていく。
まずは自分の感情に気づいてみよう。
そのための便利なものさし(エイブラハムの感情の22段階)も使ってみよう。
そんな話を今年の新入社員にもしました。
日報に学びのメモで書いてくれた子たちもいたから、少しは役に立っているといいなと思っています。
よかったら、エイブラハムの感情の22段階についてのの記事も見てくださいね。