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トランスフォーマーって何……?本当になに?

ほんの数ヶ月前まで、私のトランスフォーマーに関する知識はほとんど皆無に等しかった。せいぜい幼少期にTV放映されていた実写映画由来の「トランスフォーマーは人間とロボットのバディもの映画、なのかな……?」程度の、かなりいい加減なイメージしか持ち合わせがなかったものだ。
これはそんな、ガ◯ダムとトランスフォーマーの違いもよく分からずに生きてきた成人女性が突然ロボットエイリアンでしか興奮できなくなった経緯と、これまでに履修した作品の備忘録だ。

THE TRANSFORMERSとは

私の備忘録の前に、トランスフォーマーという作品について簡単に説明しておこう。
「トランスフォーマー(THE TRANSFORMERS)」とは
、地球人類とは無縁の遠い星で生まれた「トランスフォーマー」と呼ばれるロボット生命体たちの数百万年に渡る内戦を軸に、その争いに連なる物語を描いた群像劇だ。
彼ら(TFたち)を語る上で最も重要な設定の一つが「彼らは人間が造ったロボットではない」という点であり、それこそが多くのロボットもの作品とは異なる魅力となっている。彼らはロボットであり、エイリアンである。
こうして書くとかなり真面目で取っ付きにくそうなお話のような気がしてくるが、この作品、ものすごくトンチキでもある。戦争映画の悲しみや何やかんやをトンチキ味のパイシートで包んで丁寧に焼き上げたような作品だと個人的には思う。
内容については後でもう少し掘り下げるためこのくらいにしておく。

最初に作品が公開されたのは1984年。それまでタカラ社(現タカラトミー)が日本で商品展開していた「ミクロマン(ミクロチェンジシリーズ)」「ダイアクロン(カーロボットほか)」という変形玩具シリーズにアメリカの玩具会社Hasbroがストーリーをつけ、そして生み出されたのが「THE TRANSFORMERS」だった。
このあたりのお話はNetflixオリジナルのドキュメンタリー「ボクらを作ったオモチャたち」のシーズン2-2、トランスフォーマー回を観ると詳しく知ることができる。商戦ドキュメンタリーとしてしっかり面白いため、Netflix会員にはぜひ観ていただきたい。(多少ネタバレがあります)


トランスフォーマーとの出会い

2022年の11月某日。私は友人との通話の中でトランスフォーマーという作品(以下、TF)の断片を知ることになる。
友人はのちにあの日のことを「この人TFに向いてるな〜と出会ったときから思ってましたけど。こんな履修困難ジャンル、本当に勧めるつもりなんてなかったんです」と語った。
友人よ、勧めてくれてありがとう。それより頼むからこんな履修困難ジャンルで一人にすな。

「mocri(もくり)」という通話アプリケーションをご存知だろうか。数年前まで作業通話の定番だったSkypeやDiscordといったクローズドな通話アプリと違い、mocriは「トークルームの設定次第では、面識のない友人の友人がいても気軽に通話に参加できる」というオープンな仕様の通話アプリである。
そう、その日私が何気なく参加した友人のトークルームには、これまで面識のなかった友人のお友だちがいたのだ。TF繋がりで知り合ったというお友だちが。
オタクが二人揃うとどうなるかお分かりだろうか。
オタクトークが始まるのだ。
勧めるつもりなんてなかったと友人は語ったが、信頼できるオタクが狂っている姿が結局のところ一番宣伝効果が高いのだ。オタクという人種はその作品の良いところも悪いところも(ある種偏った認知で)知り尽くしているからだ。

友人は初めに「アメリカの白人黒人社会の対立構造の歴史を多分にオマージュしたお話……悲しい、だけどかなりトンチキかも……というのがTFなんです」と、おおよそそういった内容のことを私に話して聞かせた。
それからTFの優しいオタクたちは知識ゼロの私を交えて興味深い話を繰り広げてくれたが、中でも「ちょっと観てみようかな」と思うきっかけになった最大のポイントが、TFたちの「架空の生物としての面白さ」だった。

ここで興味深いTFたちの生態の一部を以下に記しておく。あらかじめ断っておくが、TFは作品ごとにキャラクター設定や世界観が異なる作品群であるため、以下の設定が全てのTF作品に当てはまるわけではない。

・寿命はないに等しい。だが死という概念は存在する。なんと自殺もできるという。
生まれたときに分け与えられた魂は、死ぬと同じ魂の源へ還る。
・痛みも快楽も感じることができる。つまり苦痛が続けば廃人にもなり得る一方、当然大衆的な娯楽からギャンブル、果てはドラッグも存在する。また作品によっては変形(トランスフォーム)することでしか得られない快楽があるらしく、変形中毒者もいるとか。
生殖をしないのに何故か女性型と男性型がいる。AVを観ているやつもいる。どういうこと?

上記は40年近い歴史を持つTFの世界のほんの一部に過ぎない。
だが、子どもの頃「ドラゴ◯ボール」のピッ◯ロさんとナ◯ック星人にどハマりしてWikipediaの無性生殖や光合成のページを読み込んでいたようなオタクにとって、この聞きかじったTFたちの生態は私の興味を引くには十分すぎる魅力を持っていた。

というわけで早速どんなもんかとTFの世界を覗いてみることにした。
以降はこれまでに履修したTF作品の感想やオススメポイントを書き記している。超個人的な評価もつけているがあまり信用しないでいただきたい。この記事は全て個人の感想です。
TFを全く知らない方にとっては半分何のこっちゃ?という内容のため、分からなければ適当に読み飛ばして「おわりに」だけ読んでいただければ幸いだ。

トランスフォーマー アニメイテッド(2007)

全42話
生態の垣間見え度★★★★
人間出しゃばり度★★
履修のしやすさ★★★★★
人間がTFたちの故郷サイバトロン星へ飛ばされる回があるのだが、ゴキブリに遭遇したときの日本人のような反応をする。最高だ! 地球にやってきたTFたちはできる限り地球人類のルールや価値観を尊重してくれようとはするものの、表面的にしか理解できない故に、時折エイリアン倫理観怖すぎ話がなんちゃって子ども向けテイストで描かれる。真っ当に怖いものとして描かないのが逆に怖いよ、いいね。私はオメガスプリームとラチェットが好き。

初めて観たTFがコレ(幼少期に金ローでうっすら観た気がする実写版を除く)。入門として勧められた作品の中で、契約している配信サービスで気軽に観られそうだったため手始めに選んだが、ぶっちゃけOP明け開始10秒で「わたしコレ最後まで観られんかもな……」と心が折れかけた。日本の声優さんがとてもフリーダムにおふざけしていてお話が全く頭に入ってこなかったのだ。しかし日本のVPNだと邦訳版しか観られず、仕方なく邦訳版で履修を進めていたら12話くらいで慣れてきて気にならなくなった。慣れってすごい。
(ちなみに勧めてきた友人は原語版で観ていたため、邦訳版の声優事情のことをすっかり忘れて純粋にストーリー性や構成の取っ付きやすさという観点で勧めてくれていた。)
お話はしっかり面白かったし、メインキャラクターの数も限られていて分かりやすい構成になっており、入門として勧められたのも今なら頷ける。30話あたりから悲しいお話としての側面が加速してくるため、最初とは違う意味で履修が辛くなるが。
メインキャラクター達の過去を小出しにしながら伏線をたくさん張っていて、それをそこそこ丁寧に回収していたから普通に65話くらいあると思い込んで観ていた。42話で「なんか急にメインキャスト全員でOP歌い出したな」と思って観ていたらそれが最終回だった。え?
衝撃のあまりSNS上で困惑していたら、勧めてきた友人から「TFの打ち切りに慣れすぎててアニテが打ち切りだったこと忘れてた、ごめん」と謝られた。TFのオタクって公式からDV受けてる?

トランスフォーマー サイバーバース(2018)

全64話
生態の垣間見え度★★★★★
人間出しゃばり度(なし)
履修のしやすさ★★
自信をもってオススメしたい。でも絶対に原語版で観てくれないと嫌だ〜ッ! 邦訳版で観てつまらんとか思われたら悲しくて泣いちゃうよ。

アニメイテッド面白かったし他の作品も何個か観てみるかなー、と思って次に手を出したのがコレ。友人から入門として勧められた作品のうち、サイバーバースはYou Tubeで全話公開されており、視聴のハードルはかなり低めで手を出しやすかった。ちなみに邦訳版はseason2で打ち切られているが、原語版はseason4まである。
兎にも角にも制作陣の愛とこだわりがすごい。キャラクターのセリフ、仕草、背景に至るまで芸が細かく何度観ても新しい発見がある。ディセプティコン側の書き文字がオートボット側の鏡文字になっていたり、喋っていない背景のキャラクターの仕草にまでこだわり、というかもはや執念すら感じる
3Dアニメーションだが3D-CGのライティングはマットでかわいいし見やすい。
アニメイテッドではメインキャラクターがかなり限定されていたが、このサイバーバースは(バンブルビーが主人公なようにも見えるが)しっかり群像劇で登場キャラクター数は多いし、物語は彼らの内戦だけに留まらない。
season1では記憶喪失のバンブルビーがメモリファイルを復元していくという形を取りながら、彼らが地球にやってきた経緯や、彼らの事情をダイジェストで紐解いていく構成になっている。回想シーンで戦前の彼らの暮らしぶりが垣間見えるのはもちろん、season3の後半からは停戦後の様子も描かれるため「生き物としてのTFたち」の魅力にグッと迫ってくれるのだ。
彼らの文明の成り立ち、娯楽、格差の匂わせ、倫理観等々よくこんなに描いたもんだよ。これ1話あたり10分そこらのミニアニメだぞ本当にありがとう制作スタッフ。
お話のクオリティ、構成は本当に素晴らしいんだが戦勝側の愚かの尻拭いを敗戦側がするし、私は最終回を観たその日の晩に体調を崩して翌日会社を休んだ。

MEGATRON ORIGIN(2007)

全1巻
生態の垣間見え度★★★
人間出しゃばり度(なし)
履修のしやすさ★★★★★
とある鉱夫が剣闘士、そしてディセプティコンの破壊大帝メガトロンになるまでを描いたIDWのコミック。1巻で完結するためお手軽。お手軽さゆえに履修しやすいとは思うがアメコミ特有の読みづらさはある。フルカラーな上に、毎コマ金属生命体たちの描き込みが凄すぎて目が疲れる。そこは根性で乗り越えていただきたい。
こちらは邦訳版も出ている上、邦訳版には「スポットライト:ショックウェーブ」と「スポットライト:サウンドウェーブ」も収録されている。なんてお得なんだ。

サイバーバースのseason1-6で脳を破壊されてしまい、しれっとメガトロンオリジンを購入して原語版で読んだ。セクター12のエナジョン鉱山から始まった、彼の怒りと革命の物語。何がとは言わないがじわじわ効いてくる。お陰様で助かっています。

ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー(2020)

全18話
生態の垣間見え度★★★
人間出しゃばり度(なし)
履修のしやすさ★★★★
話数の少なさと邦訳のクオリティから大変オススメしやすい一作。Netflix限定配信のため会員になってもらう必要はあるが、私はこれをいつでも観たいときに観るために毎月Netflixに課金している。そのくらいの価値はある。こいつまたメガトロンさんのおもちゃ買ったの? そうだよ。

これまたサイバーバースの履修途中ではあったが、昨年末実家に帰省した際、父のNetflixアカウントでちゃっかり履修した。邦訳版のメガトロン役の声優さんが大塚芳忠さんで本当にありがとう。誰に感謝したらいいんだ。
物語は、メガトロン率いるディセプティコンが勝利を目前に、オプティマス率いるオートボットと膠着状態に陥り戦況が泥沼化しているところから始まる。メガトロンのかつての聡明さの残滓が垣間見えたり、オートボット内でのオプティマスへの信頼が地に落ちていたりと他の映像作品には類を見ない描かれ方をしていて新鮮。メガトロンが聡明だった頃の面影が掻き消えていくさまが丁寧に、それは丁寧に描かれている。
3Dアニメーションで、3D-CGはかっこよくもあり、どこか玩具のようなかわいさもある。このビジュアルでえげつない行為がガンガン飛び出す。もはや暴力値が高すぎて変な笑いが込み上げてくる。ウルマグへの拷問って定番らしいね。
初めて観たときは履修済み作品が少なかったため、ぶっちゃけユニクロンってなに?という状態ではあった。ガルバトロンやネメシス・プライムについては作中で説明してくれるため、他の作品を知らなくても楽しめるようにはなっているが。何度もリブートして作品を描き直してきたTFならではの作りだなと。
他の作品をあれこれ知ってから観ると色々と心が苦しい仕様。そういう意味では玄人向けなのか。
サイドスワイプ(ランボル)がオールスパークの見せる幻影の中にサンストリーカーを見てしまうシーンとかね。お前があそこで見てしまうのはサンストリーカーなんだな。……そっか。

トランスフォーマー(映画シリーズ)

トランスフォーマー(2007)
トランスフォーマー リベンジ(2009)
トランスフォーマー ダークサイド・ムーン(2011)
トランスフォーマー ロストエイジ(2014)
トランスフォーマー 最後の騎士王(2017)
バンブルビー(2018)
生態の垣間見え度★★
人間出しゃばり度★★★★★
履修のしやすさ★★★★★
今年ついに最新作「トランスフォーマー ビースト覚醒(原題:Rise of the Beasts)」が公開される実写映画シリーズ。TFたちを観にきたはずなのに何故か人間同士の人間ドラマをやたらと見せられることと、メガトロン率いるディセプティコンたちのクリーチャーじみた露悪的なデザインに目を瞑れば、変形シーンなどはかっこいいし暴力値が高くてこれも変な笑いが込み上げてくる。
中でもバンブルビーは監督も違うようだし単体でも楽しめるはず。オススメです!
人間目線だと途端にパニック映画になるTF、面白いよ。

こちらも年末に帰省した際に父のNetflixアカウントで完走してしまったシリーズ。私はオタクの年末を過ごしました。
オタク気質の父はともかく、一般ピープル母のいる年末の居間でWFC(ウォー・フォー・サイバトロン)を観るのも気が引けて、母がいるときにこの実写映画シリーズを流していた。
途中から母がバンブルビーのことを「ビーちゃん」と呼び始めて、「オタクじゃなくてもごく自然にロボットエイリアンにちゃん付けして呼ぶようになることってあるんだ!?」という謎の感動を覚えた。マイケル・ベイとトラヴィス・ナイトに脳を破壊される人間を目の当たりにできて満足だ。
このときはまだ初代TF(戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー)を観ていなかったため分からなかったが、5作目の「最後の騎士王」の脚本家は、初代TF日本未放送回の「64話 サイバトロンの逆襲」でメチャクチャされた過去があるのかもしれないなと今なら分かる。”I would lay down my life for you.(あなたのためなら命を捨てる)”か。ふーんなるほどね。

戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー(1984)

全65話
生態の垣間見え度★★★★★
人間出しゃばり度★★★
履修のしやすさ★★★★
現在全ての配信サービスで邦訳版を視聴できないことを除けば、とても履修しやすいはず。やはり原点にして頂点のトンチキ面白アニメーション。作画ミスの規模がとんでもスケールで展開される。ゆるふわ作画と作画ミスの嵐の中、凄まじいスピード感でポンポン話が進むため、気を抜くと本当に置いて行かれる。

友人から入門としてオススメされた作品だったが、あらゆる配信サービスで邦訳版を視聴不可だったため後回しにしていた。だがサイバーバースを完走して以降、何が何でも観たくなってしまいDVDを購入して力技で履修した。
オープニングから着彩ミスがある。すごい。最初から最後まで面白い。これは何? トンチキすぎて何をどこから書けばいいのか全く分からない。メチャクチャ怖い回と、死ぬほど面白い回が入り乱れているし、誇張でも何でもなく10秒に1回はトンチキシーンが挟まってくる。仲間の身柄を担保にしたギャンブルで全額スっちゃうロボットエイリアンとどういう気持ちで向き合ったらいいのか本気で分からないよ。
友人が私に勧めてくれた際にこの作品を「牧歌的だ」と称していたが、なる程確かにそうかもしれないと思う。
サイバトロン(オートボット)とデストロン(ディセプティコン)の戦争の果てにエネルギー不足に陥った彼らが資源を求めて宇宙に旅立ち、太古の地球に不時着。そして長い時を経て目覚めた彼らが、現代の地球を舞台に再び争いを繰り広げる、というのが物語の大筋となっている。
他の惑星や知的生命体から無闇に奪ってはならないという考えを持つサイバトロン。地球の資源を根こそぎ奪おうとするデストロン。彼らの対立の中でロボットエイリアンたちの「人間臭さ」や、「人間とは決定的に異なる価値観」が実に牧歌的に描かれているのだ。戦争の話なのに?
とにかく地球人類の倫理なんてものは彼らにはない。誰かホイルジャックを拘束しろ。

THE MOVIE(1986)

生態の垣間見え度★★★★
人間出しゃばり度★
履修のしやすさ★
何を隠そう、私はこれの宣伝がしたくてこの記事を書いたのだ。こんな素晴らしいアニメーション映画を日本で観る手段が、もはや阿呆ほど高騰した邦訳版DVDか、海外リージョンの原語版リマスターしかないというのはどういう了見だ。
いいから配信してくれ。一体誰に頼めばいいんだ。

初代TFを駆け抜けた私が次に観るべきは、もはやこの作品しか選択肢はなかった。
私は35周年に発売されたリマスター版のディスクを2,500円ほどで購入した。比較的安価ではあるが日本のディスクではないため、邦訳版の音声も日本語字幕も入っていない上に、再生するには対応する再生機器が必要となる。PlayStationなどがあれば手っ取り早いかもしれない。

WFCを観たためガルバトロンのことは知っていたし、初代TFの特典映像の中に「コンボイが死んだキャンペーン」のプロモーション映像が収録されていたため色々と覚悟はしていたものの、映画を観終わった私は心がズタズタになってしまった。
そう、この記事は私流のコンボイが死んだキャンペーン(2023)なのだ。

愛ゆえに描きました。この元絵、本当に大好きすぎる。

コンボイが死んだキャンペーンについては調べたらいくらでも出てくるであろう情報のため割愛する。
Netflixのドキュメンタリーを事前に観てあれが「新しいラインナップの玩具の販促としての側面が強い」ということを理解していたから堪えられたものの、正直1986年の米国キッズだったら私は「そんなの知るかッ!! 最悪だ…………」と咽び泣いたに違いない。
2023年ジャパニーズ成人女性の私も咽び泣いたが。
この映画、ストーリーの面白さはもちろんだが、作画がどこを切り取っても素晴らしい上、音楽がとてもいい。己が東映アニメーションに足を向けて寝てはならなかったことに今更気付かされてしまった。
人生の中でアニメーション映画の作画に感動した経験は何度もあるが、個人的には「AKIRA」や「RED LINE」、「メトロポリス」に並ぶ感動があったことをお伝えしておこう。セル画なんだよなあれ。ユニクロンの変形シーンだとか、ジャンキオンのあのビークルモードとロボットモードのライダーのペアが入れ替わるシーンだとか本当に何度でも観たい。

おわりに

TFの履修を始めて半年足らずでこんなところまで来てしまった。
正直もはや有機生命体に萌え萌えになれる真っ当な感性は二度と帰ってこないかもしれないと思っている。代わりに有機生命体では得難い萌え(本当にそう)と、ニッチな友人たちとの謎の絆を手に入れた。

ここまでわけの分からない感想文を散々書き連ねてきたが、TFを全く知らない初心者はひとまず「トランスフォーマーごーごー」を読んで「あれ?TFって意外とかわいいし親しみやすいかも?」などと思っていただきたい。
基本的にはトンチキ面白作品のため、是非とも身構えずに気軽に楽しんでいただけたら幸いだ。

また、作品の感想に特化した記事のため触れる折がなかったが、TFは元々ホビーアニメのため当然ながら玩具が存在する。本当に変形する玩具はもちろん、ビジュアル重視で変形しないものまで様々だ。近年は大人向けの商品ラインナップもあり大変愉快なことになっている。
私はMPスカイファイアーの変形が出来なさすぎて1時間かかった成人女性です。

随分と長くなってしまったがここまで読んでくださった方、本当にありがとう。
私はこれから2010やビーストウォーズなどを履修しつつ、夏のビースト覚醒を楽しみに過ごすことにしよう。
‘Til all are one!

(2023/05/14)

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