埼玉イオンで実際に稼働も。中国メーカーが提供する、個性豊かな配膳ロボット
飲食店には人手不足という課題があります。帝国データバンクが企業に向けて実施した調査(2019年)によると、飲食店では6割が「正社員」の不足、8割が「非正社員」の不足を感じているそうです。さらに現在、コロナ禍で対面での接客をできるだけ避けたい状況が続いています。
働き手の確保と非対面接客を実現できるとして、注目されているのが配膳ロボットです。 今回は2016年に中国で設立されたPudu Robotics社が提供する、3つの配膳ロボットについて紹介していきます。
株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。このマガジンでは、海外の情報を中心に様々な社会課題の解決のために開発されたロボットを紹介しています。
また弊社では最新ロボットの導入支援も行っております!今回ご紹介した製品に興味がございましたら、お気軽にご相談ください。
スタンダードでシンプルな「PuduBot」
Pudu Robotics社は、2016年に設立された中国の企業です。ロボット市場の需要拡大に伴い、同社のロボティクス事業にも注目が集まり、2021年にはシリーズC1~C2で総額170億円の資金調達に成功しています。
1つ目に紹介する「PuduBot」は、自律走行で料理を運ぶ配膳ロボットです。3つのトレーがあり、その上に料理を乗せてテーブル番号をタップすれば、指定のテーブルへ料理を届けてくれます。複数のセンサーにより周囲の状況を知覚し、自動で障害物を回避する機能がついています。
他にも、緊急停止時にもトレーの安全性を確保する機能や音声のカスタマイズ機能、稼働中の「PuduBot」のステータスを確認できる機能があります。同一ネットワーク内で連携し、2台以上を同時に使うことも可能です。
▲「PuduBot」紹介動画 PuduRobotics公式Youtubeチャンネルより
日本で代理販売をしている株式会社正興サービス&エンジニアリングのWebサイトによると、とある北京ダック店では、「PuduBot」などの導入でピーク時の配膳に必要なスタッフが10人から4人に減ったそうです。より多くの時間をお客さんへのサービスに充てられるようになったといいます。
キュートな猫のデザインが目を引く「BellaBot」
同社が提供するロボットで、2つ目に紹介したいのが「BellaBot」です。
基本的な機能は「PuduBot」と同じではありますが、「BellaBot」はよりコミュニケーションを得意としています。スタッフが話しかけて指示を出すこともできますし、「BellaBot」自身がAI音声で様々なおしゃべりをします。
非常に表情豊かで、お客さんが「BellaBot」の頭を撫でると嬉しそうな表情を浮かべることも。このように、配膳だけでなくコミュニケーションの面でもお客さんを楽しませるサービスを行うのが特徴です。
▲「BellaBot」 Pudu Robotics公式サイトより
また同社公式サイトによると、「BellaBot」は埼玉県のイオンモールで実際に稼働したこともあります。スマホで注文すると「BellaBot」がフードコートまで商品を運んでくれるため、お客さんが店舗で並ぶ必要がありません。
さらに可愛らしいデザインや、ロボットが配膳をするという珍しい光景が人々の興味を引き、特に子どもたちに人気だったようです。
広告機能付き。案内もできる「KettyBot」
3つ目に紹介するのは「KettyBot」です。最大の特徴は18.5インチの大きなディスプレイ。おすすめメニューやインフォメーションを表示させることができ、広告宣伝の役に立ちます。ボディはコンパクトで、わずか55㎝の幅を通り抜けられるため、さまざまな環境下で活躍するでしょう。コミュニケーションも得意で、すれ違う人に話しかけて対話をする機能も備えています。
▲「KettyBot」 Pudu Robotics公式サイトより
また「KettyBot」は、お客さんを席まで案内することも可能。その他、広告や音楽を流しながら無料のスナックやドリンクを提供する「クルーズモード」という機能があるなど、多機能なロボットなのです。
作業効率をアップし、集客力も向上させる配膳ロボットたちは人間の心強いパートナーとなります。食べ物以外も運べるため、工場や病院、図書館などでも使用されているそうです。配膳ロボットの今後の活躍が楽しみですね。
株式会社ユニキャストは、人とロボットによる未来の共創を目指すソフトウェア開発会社です。当社では、新規ロボット・ITシステムソフトウェアの開発や最新ロボットの導入支援を行っております! 今回ご紹介した製品含め、ご関心がございましたら、こちらのページから気軽にご相談ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?