【遊戯王】純勇者デッキ構築紹介!《迷い花の森》による完全耐性!【出張じゃないよ】
ご閲覧いただきありがとうございます。
遊戯王マスターデュエルの24年10月10日に施行された制限改定にて、《聖殿の水遣い》が無制限に緩和され、勇者関連カードが完全に緩和されました。
というわけで、本記事では【純勇者】デッキを紹介したいと思います。
…………"純"と言いつつ、多少ほかのギミックも組み込んでいます。
なるべく【勇者】らしさや強みを出せるように意識したつもりですので、お目こぼしください。
コンセプト
勇者の強み -《迷い花の森》-
勇者の強みといえば『召喚権なしで万能無効を立てる出張ギミック』が代表的です。
説明不要の強力なギミックであり、それが勇者の最大の強みであるという点に異存はありません。
ですが、実は勇者にはもうひとつ、勇者独自の強みがあります。
それは《迷い花の森》と《星空蝶》です。
注目すべきは《迷い花の森》の以下の効果です。
完全耐性付与です。
”発動した効果を受けない”なので、永続効果などの適用される効果は通してしまいますが、それでも耐性付与としてはこれ以上ないほどの品質です。
《星空蝶》は『勇者トークン』以外にも装備可能なので任意のモンスターに完全耐性を付与することができます。
また、それだけではありません。
皆さんご存じ《運命の旅路》には以下の効果があります。
これにより、効果に対する耐性のみならず、戦闘破壊からも守ることができるのです。
本記事ではこの完全耐性付与に注目して、「こいつを維持できれば強いぞ!」というモンスターと【勇者】を組み合わせたデッキを紹介しようと思います。
基本展開
《アラメシアの儀》1枚(と手札コスト1枚)から、《迷い花の森》と《星空蝶》を揃えることができます。
《アラメシアの儀》を発動。
勇者トークンの特殊召喚と《運命の旅路》が場に置かれる
《運命の旅路》の効果で《聖殿の水遣い》をサーチし、手札を1枚捨てる。
《聖殿の水遣い》の効果で自身を特殊召喚
特殊召喚に反応して《運命の旅路》の効果発動。《星空蝶》を手札に加える。
《聖殿の水遣い》の効果発動。デッキから《迷い花の森》をフィールドに置く
誰に《星空蝶》を装備するのか
完全耐性を付与するならば、《No.41 泥睡魔獣バグースカ》のような、そのカードを維持すること自体が妨害になるモンスターが好ましいです。
色々ソリティアするのも選択肢ですが、それなら《流離のグリフォンライダー》を立てたほうが賢明に見えるので、なるべくコンパクトに……
幸いにも勇者は召喚権が余りますので、単純に召喚して出せるモンスターも選択肢に入ります。
そのなかで最適なモンスターは……
というわけで、《虚無の統括者》と《天岩戸》を召喚してイージーウィンしたいと思います。
《天岩戸》は永続効果でスピリットモンスター以外の効果を封じることができます。
エンドフェイズに手札に戻る強制効果がありますが、《アラメシアの儀》の制約により、召喚したモンスターの効果の発動が封じられるので、手札に戻りません。
《虚無の統括者》は相手だけ特殊召喚を封じる最上級モンスターです。
基本展開で『勇者トークン』と《聖殿の水遣い》が場に出るので、それを生贄にアドバンス召喚できます。
また、同系統に《虚無魔人》というお互いに特殊召喚を封じる上級モンスターがいます。
生贄が1体少なくて済みますが、こちらの特殊召喚も封じられる点が痛いため、基本的には《虚無の統括者》でよいと思います。
デッキレシピ
勇者の基本展開に加え、《彼岸の黒天使ケルビーニ》を出す動きと、それに関連して【ランク3】と【御巫】の動きを取り入れています。
また、《スモール・ワールド》を採用することで《天岩戸》などへのアクセスを狙っています。
《エフェクト・ヴェーラー》《原始生命態ニビル》《剣神官ムドラ》は《スモール・ワールド》の優秀な中継札としての採用です。
基本の展開と最終盤面
勇者
展開自体は先述の繰り返しになりますので省略します。
もしも《天岩戸》などを引けなかった場合は《流離のグリフォンライダー》を立てます。
《天岩戸》や《虚無の統括者》を出せた場合の理想盤面としては以下のようになります。
基本的には《ハーピィの羽根箒》+《サンダーボルト》などのバック除去魔法とモンスター除去(or無効)魔法を両引きされない限りは突破されません。
《天岩戸》に装備された《星空蝶》の以下の効果で相手モンスターの打点が500下がっているため、《天岩戸》を戦闘破壊するためには打点2400以上を2体用意する必要があります。(フェンリル+ディアベルスターなど)
《星空蝶》のデバフこそありませんが素の打点が2500と高いため、戦闘破壊は《天岩戸》以上に困難です。
生贄となった《聖殿の水遣い》が墓地にいるため、返しのターンで《アラメシアの儀》をサーチし発動することができます。
また、場に勇者トークンやその他のモンスターがいないため、《魔砲戦機ダルマ・カルマ》や《拮抗勝負》を打たれても《虚無の統括者》を生かすことができます。
《拮抗勝負》に耐性を持っている点が個人的に高評価です。
《スモール・ワールド》でどちらもサーチできる場面では、基本的に《天岩戸》より《虚無の統括者》を優先するべきだと思っています。
《彼岸の黒天使ケルビーニ》
《アラメシアの儀》を引けないと何も始まらないので、《彼岸の黒天使ケルビーニ》を立てて《アラメシアの儀》をサーチする動きを取り入れています。
《彼岸の黒天使ケルビーニ》はレベル3モンスターを2体を素材にだせるリンクモンスターです。
レベル3モンスターをなんでもデッキから墓地に送ることができるので、《聖殿の水遣い》を墓地に送り、《アラメシアの儀》をサーチすることができます。
本デッキでは《SRベイゴマックス》や《珠の御巫フゥリ》を素材に《彼岸の黒天使ケルビーニ》のリンク召喚を狙います。
ランク3
すでに《アラメシアの儀》を引けている場合は《彼岸の黒天使ケルビーニ》ではなく、ランク3の展開をします。
適当なレベル3モンスターを2体で《エクシーズ・アーマー・トルピード》をX召喚
その効果で1枚ドロー
《エクシーズ・アーマー・トルピード》に重ねて《エクシーズ・アーマー・フォートレス》をX召喚
その効果で《フル・アーマード・エクシーズ》をサーチ
相手ターンに《フル・アーマード・エクシーズ》を発動して、《FA-ダーク・ナイト・ランサー》をX召喚
紹介した展開はシンプルな1枚初動です。
《運命の旅路》の効果で《フル・アーマード・エクシーズ》を捨ててしまい、自分ターンのうちに《FA-ダーク・ナイト・ランサー》を立ててしまうプレイングも有効です。
また、勇者や御巫の装備魔法がついた際も《FA-ダーク・ナイト・ランサー》の吸収効果を誘発できるので好相性です。
御巫
御巫ギミックの役割は主に3つあります。
1、《彼岸の黒天使ケルビーニ》を召喚するための素材
《オオヒメの御巫》や《緊急テレポート》の効果で召喚権を使わずにレベル3の《珠の御巫フゥリ》を特殊召喚できます。
《SRベイゴマックス》に《無限泡影》を打たれた場合の追加のレベル3として使えます。
《珠の御巫フゥリ》は風属性なので《SRタケトンボーグ》の特殊召喚条件にも対応している点でも好相性です。
2,墓地の勇者装備魔法を回収
勇者には優秀な装備魔法がそこそこあるのですが、一度墓地に落ちてしまうと意外と回収できません。(高打点相手には《騎竜ドラゴバック》におんぶにだっこなのでかなり困ります。)
そこで、《オオヒメの御巫》は墓地の装備魔法を場のモンスターに装備することができるので好相性です。
3,普通に御巫出張の動きが強い
《オオヒメの御巫》1枚(と手札コスト1枚)で以下の展開が可能です。
1妨害と厄介な耐性持ちが立つのでそこそこ強力です。
《オオヒメの御巫》の効果で《伝承の大御巫》をサーチし、手札を1枚捨てる
《伝承の大御巫》の効果。《オオヒメの御巫》を特殊召喚
墓地の《伝承の大御巫》の効果。《御巫の水舞踏》をデッキから墓地に送る
《オオヒメの御巫》の効果。《御巫の水舞踏》を自身に装備
《御巫の水舞踏》の効果。《オオヒメの御巫》を手札に戻し、デッキから《珠の御巫フゥリ》を特殊召喚
《珠の御巫フゥリ》の効果。デッキから《御巫かみかくし》をサーチ
勇者もベイゴマックスも止められた際は《珠の御巫フゥリ》に頑張ってもらいます。
スモール・ワールド
《天岩戸》や《虚無の統括者》へアクセスするための札として、《スモール・ワールド》を採用しています。
対応表は以下に示します。
主な行先である《聖殿の水遣い》、《天岩戸》、《虚無の統括者》に行けるかどうかは以下の表に示します。
$$
\begin{array}{|c|c|c|c|} \hline
手札/サーチ先 & 《聖殿の水遣い》 & 《天岩戸》 & 《虚無の統括者》 \\ \hline
《増殖するG》 & 〇 & × & 〇 \\ \hline
《灰流うらら》 & 〇 & 〇 & 〇 \\ \hline
《原始生命態ニビル》 & 〇 & × & 〇 \\ \hline
《エフェクト・ヴェーラー》 & 〇 & 〇 & 〇 \\ \hline
《聖殿の水遣い》 & - & × & 〇 \\ \hline
《オオヒメの御巫》& 〇 & 〇 & 〇 \\ \hline
《珠の御巫フゥリ》 & ベイゴマなら可 & 〇 & × \\ \hline
《SRベイゴマックス》& 〇 & 〇 & 〇 \\ \hline
《SRタケトンボーグ》 & 〇 & × & × \\ \hline
《剣神官ムドラ》 & 〇 & 〇 & ×\\ \hline
\end{array}
$$
不採用札
採用札についてはあらかた説明したのですが、「なんでこのカード入ってないの?」という点についていくつか説明いたします。
汎用札
《無限泡影》
《スモール・ワールド》の都合上《エフェクト・ヴェーラー》を優先しました。そしてこれ以上デッキを膨らませたくありません。
《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》
G受けが悪くないので抜いています。うららケア札自体は欲しいのでできれば入れたいのですが、これ以上デッキを膨らませたくありません。
《強欲で金満な壺》
必須のEXは《彼岸の黒天使ケルビーニ》のみなので、できれば採用したいです。ただ、ケルビーニが飛んだ時が怖すぎて不採用にしています。
URのカケラたくさん持っている方はケルビーニ生成して採用したほうが良いと思います。
勇者関連カード
(効果知らない方多いと思うのでカード画像も載せます)
《遺跡の魔鉱戦士》
勇者の仲間なので縁故採用してあげたいですが、罠サーチするのがバトルフェイズ終了時というのは遅すぎてさすがに許容できません。
採用するならレベル4戦士族炎属性を活かす形になると思います。
《外法の騎士》
弱くはないのですが、同レベルの除去は《騎竜ドラゴバック》でも可能です。妨害としても《流離のグリフォンライダー》を優先してしまうので不採用です。
《テセア聖霊器》
魔法サーチなら《聖殿の水遣い》か《運命の旅路》でいいです。しかもなんか意味わからん制約かかるのがちょっと…
地属性天使族なので《スモール・ワールド》で『G→テセア→虚無』のルートのために以前は採用してましたが、《剣神官ムドラ》で代用できました。
《禁呪アラマティア》
勇者トークンを絶えず供給できるのはそこそこ強力ですが、起動効果でのトークン生成に手札コストを要するのが弱いです。
《スモール・ワールド》などで手札が減りやすいので余計に苦しく感じます。しかもなんか意味わからん制約かかります。
《アラメシアの儀》を引けなかった場合を補うほどのカードパワーはありません。
《暗黒神殿ザララーム》
普通に採用に値する効果ではありません、が、バトルフェイズ限定の制圧効果は天盃龍に刺さる可能性があるかもしれません。
《光の聖剣ダンネル》
パンプ量(装備モンスターのみ+500)は悪くないのですが、《星空蝶》のデバフ(相手全体-500)のほうが有用に見えます。
《リザレクション・ブレス》
モンスターを出力しつつ装備魔法つけられるのでかなり強力です。
制圧モンスターを墓地に送ってから、《リザレクション・ブレス》で蘇生して《星空蝶》を装備する動きを当初は考えていました。
ですが、罠サーチ役の《遺跡の魔鉱戦士》がバトルフェイズ終了時にしかサーチしないのが致命的過ぎます。
《サンダー・ディスチャージ》
妨害罠ですが、上述したように先攻でサーチできないのでダメです。
素引き前提の罠カードなら《ハーピィの羽根吹雪》のほうが5億倍強力です。
確率計算(初手ドロー100回)
マスターデュエルの機能である『お試し5枚ドロー』を100回やって、指定の盤面を作れる確率はどの程度か、手札誘発は平均何枚引けたかを以下に示します。
$$
\begin{array}{|c|c|} \hline
勇者+(虚無or天岩戸) & 40% \\ \hline
勇者+FA展開 & 12% \\ \hline
勇者+フゥリ & 12% \\ \hline
勇者のみ & 23% \\ \hline
フゥリ単騎 & 6% \\ \hline
事故 & 7% \\ \hline
手札誘発平均枚数& 1.0枚 \\ \hline
\end{array}
$$
理想盤面(勇者+虚無or天岩戸)こそ強力ですが、確率が40%と不安定なので、妥協盤面で戦うことのほうが多いですね。
誘発受けに関しては、G受けはギミックの都合上良好です。
一方でうららや泡に関しては、相手がマストカウンターを見極めにくい点はありますが、基本的に急所に食らえばその展開は終了です。
他に展開できるギミックを持っていれば展開可能ですので、まあ一応誘発1枚であれば60%位の確率で妥協盤面は作れそうです。
ちなみに『《流離のグリフォンライダー》で誘発をはじく』というのはあまり期待できません。
その時点でこちらの貴重な妨害を1つ失っていますし、何より《流離のグリフォンライダー》をサーチしてしまっては《迷い花の森》を引っ張ってこれません。
結言
というわけで、《迷い花の森》の耐性付与に注目した【勇者】デッキの紹介でした。
【勇者】というテーマの世界観が好きなので、テーマ独自の良さを活かした構築にできて良かったと感じています。
反省点としてですが、勇者の仲間である《遺跡の魔鉱戦士》に採用理由を見いだせなかった点が心残りです。
炎戦士なので《聖騎士の追想イゾルデ》を絡めて何かできないかと思ったのですが、それならイゾルデに対する誘発ケアのため《流離のグリフォンライダー》を優先するべきなので…
好きなテーマですのでまたいろいろ考えてみたいと思います。
長くなりましたが、以上で本記事を締めたいと思います。
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ここまでご閲覧いただきありがとうございました!