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飼い猫がコロナウイルスで病気になりました
飼い猫の「いくら」が「猫腸コロナウイルス」が原因で引き起こされる難病の、「猫伝染性腹膜炎(通称: FIP)」と診断されました。
(釣りタイトルですみません😢)
FIPとは
猫伝染性腹膜炎(以下: FIP)とは「猫腸コロナウィルス」というウィルスが強毒化し「猫伝染性腹膜炎ウィルス」に突然変異する事で引き起こされる病気です。
発症するとほぼ100%の致死率と言われる不治の病でしたが、超高額の特効薬「mutian(ムティアン)」のおかげで寛解する子も増えてきています。
今回この記事を書こうと思った理由はFIPについてのSNSの投稿やブログ記事、動画などがとても救いになったからです。
体験談がひとつでも増えれば同じ様にFIPと戦っている猫ちゃんと飼い主さんの救いになるのではと思い書こうと決めました。
FIPの症状について
FIPの症状として食欲減退、体重減少、発熱、極度の貧血、目の変色、リンパの腫れなどがあります。
またドライタイプとウェットタイプの2タイプあり、いくらはドライタイプと診断されました。
ドライタイプは内臓に肉芽腫ができたり脚のフラつき等の神経症状が出ると言われています。
ウェットタイプは胸水や腹水が溜まります。
ムティアンについて
FIP治療の特効薬と言われるムティアンを84日間飲ませ、その後3ヶ月間の景観観察を経て寛解となります。
ムティアンは日本では認可されていませんが、一部の動物病院でも取り扱われています。
そして「超高額」です。
いくらが診断を受けるまで
いくらが診断を受けるまでの経緯についてです。
■嘔吐ぐせのはじまり
2020年9月頃から食後すぐに全て嘔吐してしまうようになり、病院に連れて行ったのがこの頃ですが、特に問題は見つかりませんでした。
■食欲不振のはじまり
2021年2月頃から食欲不振がはじまりました。
ネットによると猫は食後に吐きやすい・食事にムラがある、などの記事が沢山出てくるので少し安心しながらも、
1. カリカリにお湯を掛けてふやかす
2. 別のフードを与える
3. ウェットフードに替える
4. ちゅ〜るを混ぜる
5. カリカリのサイズが小さい物に替える
6. カリカリを砕いて小さくする
7. ゆでささみを混ぜる
8. 首が下向きにならないように餌台を高くする
などの試行錯誤を繰り返し2021年5月までの約3ヶ月間食欲不振と戦いました。
■2週間で5回病院へ行く
5月の末頃になると後ろ足がフラフラしたりほとんど食事を取らない日があったり、普段行かないような部屋の片隅で寝ている事が多くなり、心配になり病院へ。
しかし病院ではなぜか元気な素振りを見せたりするので、この時点でもなにもわかりませんでした。
その後一週間経つも食事をあまりせず、突然頭に円形脱毛が発生。
慌てて病院に連れて行くと診察台の上でやはり元気に振る舞うのでなにもなし。
円形脱毛部分もカビや虫は無く、赤く傷口のようになっているのでぶつけたか何かで抜けたのかも、との事でした。
先生は親身になってくれているし、のちのちFIP治療の事を教えてくれた先生なのですが、この時点では「この人なんもしてくれねえな・・・」と不信感を持ってしまい、心配になり翌日セカンドオピニオンとして別の病院へ。
しかし別の病院でも何も問題はわからず、触診で腰か背中あたりに痛みを感じてる素振りを見せるのでオンシオールという痛み止めをもらう。
その日の夜、オンシオールのおかげか少し元気になったので「あ、痛みがあったんだ!よく走り回ってるしな〜」と思ってちょっとだけ安心してしまいました。
FIPの疑い→診断結果: FIPドライ中後期
■FIPの疑い
痛み止めで一瞬元気になったものの、それからも食事を取らずにうずくまっている毎日が続いたので、数日後にまた病院に。
・体重が4.2kg位→3.5kgまで減少していた
・検温で40度の高熱
・レントゲンによってリンパと内臓の肥大
・血液検査で極度の貧血
・後ろ足のふらつき
これらの症状をトータルして、FIPかもと言われます。
腹水などは溜まっていない為「ドライタイプ」かもしれないが組織摘出は弱っているので危険かもとの事で肉芽腫があるかは確認できませんでした。
この時はFIPについての知識がゼロだった為、激しく絶望しました。
しかし先生から「治療法はないが、一つだけ・・・」とムティアンの事とそれを取り扱っている近くの病院について教えてもらいます。
■薬が無い
帰宅後、教えてもらった病院へ電話で連絡するも5月末当時は人間用の新型コロナウィルスが猛威を振るっていた時期で「流通が止まっている為新規受付していない」と断られてしまい、再び絶望します。
その後ネットで薬の会社を調べると「協力病院」のリストが公開されており、家から近い順に電話を掛けるもどこも新規受付していない状態でした。
人間のコロナを憎み、猫のコロナも憎みました。
■FIPの診断と投薬開始
何件か電話したところでようやく在庫があると言われ、その日のうちにタクシーで1時間強掛けて病院へ。
経緯を話し検査結果を渡し、確かにFIPの可能性が高いだろうと言われました。
実際にPCR検査をして(この時に猫のコロナウイルスもPCR検査なんだ!と驚きました)結果を待つかどうか聞かれました。
待ってる間に悪化して死ぬ可能性もあるので投薬を開始しつつ検査結果が問題なければやめるというロードマップで行くことになりました。
その日は看護師さんが投薬してくれたのですが、いくらに変化はなくぐったりとしたままでした。
■投薬0日目で回復
病院で投薬してもらいその日は特に変化の無かったいくらですが、翌日朝、久しぶりに「ご飯ください!」と輝くようないくらの笑顔。
ビックリ。
劇薬すぎる!
数日?いや数週間ぶりの感触。感動。
ムティアンの効果は3日以内に大体出る(出なければ量を調整する)と言われていたのですが、1日で絶大な効果が出て驚きました。
そして数日後電話で検査結果をうけます。
組織の採取はしていないもののPCR検査によるコロナウィルス量と貧血の度合いやその他症状、腹水などの無い事からFIPのドライタイプの中後期だろうとのことでした。
最後に治療費について
この記事を書いている現在ではいくらは投薬を完了し経過観察が30日ほど、闘病生活合計で110日ほど経っています。
ご飯を食べなかったり1日うずくまっていたのがなんだったの?嘘だったの?引っ叩くよ?と思うほど元気に普通に過ごしています。
で、治療費ですが病院によって大きく差があるかと思いますが、いくらの場合は84日間の薬代と病院での各種検査費用(血液検査やエコー、レントゲンなど)併せてざっと200万円ほど掛かりました。
あまりに高額だけど助けたい!とクラファンやPayPayなどでの直接支援などを募集されてる方も沢山居ます。
この記事が「諦めないで治療できる」と言う事や「元気になるよ」と言う事を知ってもらうきっかけになればと思います。