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オリックス シーズン1/4を終えて

昨日でオリックスは30試合を終え、シーズン120試合のうち1/4を消化しました。キリがいいので30,60,90のタイミングで途中経過的に見ていくと、包括的な視点でチームを分析できるのではと思いnoteを書くことにしました。チーム全体、先発投手、リリーフ投手、ポジション別攻守とシーズン前に挙げたキーマンの行方を追い、残り試合に向けた展望で結ぶという論旨展開で書いていきますね〜。

1.チーム成績

30試合を終え、まずは順位を見てみましょう。

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オリックスは現在、11勝16敗で借金5の最下位。

序盤の6/23〜28の千葉ロッテ戦での6連敗が響いています。6月は1勝9敗の借金8。今年もダメかと思ったところで7月は10勝7敗3分と月が変わってから持ち直しました。昨年、魔の日曜日と言われた日曜日に山本由伸投手が先発することで、今年は3勝2敗。ローテーションが回る中でどこか特定の曜日に負けるということがないのは去年からの成長でしょうか。

チーム防御率は4.09でリーグ4位チーム打率も.241でリーグ4位得失点差は-19で、リーグ1位の楽天が+47と大きな差がありますが、ゲーム差は4.5。一点差ゲームでは4勝8敗と接戦を取れていないのは気になります。

2-1.先発投手

激動の2020年、開幕時の先発ローテーションは山岡→田嶋→山本→アルバース→K-鈴木→村西でした。それから約1ヶ月、現在のローテーションは榊原→田嶋→山本→アルバース→鈴木優→山崎福となりました。山岡選手は腹斜筋の怪我で離脱、K-鈴木選手と村西投手はともに初登板で打ち込まれローテーションから脱落しました。

ここまでの先発投手の成績を見てみましょう(※保存し忘れたため7月24日終了後(31試合)になってしまいました汗。榊原選手が7/24登板し7回1失点です)。

BS先発

防御率は3.66でリーグトップ。山岡投手の負傷交代が2/3イニングでありながら、平均5.4イニングで高いクオリティで試合を作れるピッチングができています。圧巻なのはその被打率で、被打率.212は12球団でもトップの成績です。K%もリーグトップの20.4%。BB%は二桁台ですが、被打率の低さと奪三振の多さでwhipもリーグトップ。一方で、この内容でありながら先発投手は8勝9敗で負け越してしまっているのは攻撃陣に問題を抱えていることを示唆しています。個別に見ていきましょう。

元々、山岡選手と山本選手の二本柱と言われていましたが、山岡選手の離脱後、山本選手と双璧を為しているのは左腕の田嶋大樹選手でしょう。

高卒4年目のシーズンとなった山本投手は5試合36イニングで3勝1敗防御率2.21。最優秀防御率を獲得した昨年よりもK%・BB%が良化し、K-BB%はリーグでダントツの25.2という異次元のピッチングを見せています。

平均151kmのフォーシームと150kmのツーシームが全体の42%を占め、カットボールとスプリットはそれぞれ平均146kmと143km、さらにカーブとスライダーも投げるなど極めて高いレベルで打者と勝負できています。カーブについてはRob Friedman氏(@PitchingNinja)から絶賛と共に紹介され、MLBでもストローマン投手が反応するなど大きな反響を得ました。普通に投げるだけで打者を寄せ付けず、コンタクト率70%、空振りでのストライク率15%という数字はともに二位と5%程度離した圧倒的な数値となっています。

こちらの記事では各ボールをプロットしていますが、とにかく真ん中に行くボールが少ない。多くの球種を四隅に高いクオリティで投げ分けることのできるコマンド力は既にNPBで別格といわざるを得ません。MLBからも既に注目されるエースの行方に目が離せないですね。

2番目にイニングを稼いでいる田嶋投手は5試合31イニングで1勝1敗防御率2.27。未だ被本塁打一本に抑え、被打率は驚異の.161。オープン戦〜練習試合の打ち込まれた姿とは打って変わって、新たな柱としてチームを支えています。フォーシームの球速は平均138.7kmで、一年目の142kmから4キロも落ちていますが、被打率.128。昨年までの違いは今年からカウントされているツーシームで、投球の7%を占め、球速も136kmとフォーシームとほぼ同じ球速帯となっています。落ちるボールとして、スライダーとチェンジアップの二球種も安定しています。

続くアルバース選手とも共通していますが、肩甲骨付近の柔らかさが動画から感じられます。130km後半でも打者が振り遅れてるのは出所の見辛さも多分にありますね。

田嶋選手と同じような球種構成でピッチングをしているのがアルバース投手。5試合25回とイニングは稼げていませんが、2勝2敗で防御率3.38と故障明けにも関わらず先発としての役割を果たせています。ゴロ率が昨年46.3%→今年50.6%と多くなり、打球の強さを表すHard%は36.8%→18.9%となっていることから、芯を外して打たせて取る制球力が戻ってきたと捉えるべきでしょうか。

2カード目からローテーションに入った山崎福・鈴木・榊原の3投手も調子にムラがあるとはいえ序盤でゲームを壊してしまうような展開は少なく、昨日の榊原投手のQS達成で3人とも一度はQSを達成しました。山岡選手の離脱後も先発投手陣は総合してよくやっていると言えます。

2-2.リリーフ投手

次にリリーフ陣を見てみましょう。リリーフ全体で103イニングを投げ防御率4.77はリーグ最下位。特にK%が16.8%でこれはリーグ5位の日本ハムにも2%近く差を開けられてしまっています。京セラドームという投手優位の球場がホームでありながらHR/9も1.04でリーグ最下位。やはり三振が取れず、被弾も多ければなかなかリードは守り切れないというところです。

現在の運用はクローザーにディクソン投手。主にホールドの付くような点差のリード時に出場するAグループに位置しているのは右腕のヒギンス投手と左腕の山田投手。シーズン開幕時は神戸投手・海田投手・比嘉投手の3人がA組の位置づけでしたが、故障と不調でがらっと変わりました。最も登板数が多いのは山田投手で30試合中15試合に登板。シーズン序盤で多く投げていたためいわゆる酷使が不安でしたが、結果的に各チームの最多登板数と同じ程度で収まっています。

7月24日時点で一軍登録されているリリーフ投手の成績をまとめて見てみましょう。(すみません、先発と同様で31試合でのデータです。)

BSリリーフ

先ほど書いたように最も登板数が多く頑張っているのは山田投手。15試合14イニングで防御率2.57、K%は23.6%と高くBB%は9.1%と指標上もいい投球ができています。スライダーの割合が41%と多いため左に強いイメージがありますが、対左には.320と打たれているのに対し対右には.083と実際は右打者を得意としています。昨年も対左.230、対右.177ですので、イメージとはいかにあてにならないかと思わされますね。

契約更改では次のように語っていました。

来シーズンは、スライダーに加えて、幅を広げるために新しい変化球を増やそうと考えています。一年一年が勝負だと思いますので、来シーズンは開幕から一軍で活躍できるようにしっかりと準備していきます。

デルタを見る限り、今年から新たに投げているボールはツーシーム。まだ投球割合の1%程度ですが、徐々に割合を増やしていくかもしれません。今後も追っていきたいポイントです。

6/27に一軍に昇格し、NPB初登板でいきなり9回裏ノーアウト満塁で登板させられたものの0に抑えたヒギンス投手は、ここまで9試合に登板し無失点を続けています。ただし一度も打者3人で終わったことがなく、K%=21%、BB%=15.8%という指標には若干の不安があります。被打率は.194なので、アベレージ150kmのフォーシームと、投球の40%を占めるチェンジアップのクオリティは高いと言えます。

同じく開幕後の6/24に一軍昇格したベテランの増井投手もランナーは出すものの徐々に調子を上げ、ここ5試合は無失点。入団から6年間でフォーシームの平均が148kmありましたが、今年は145.8kmとややスピードが落ちている点は今後気がかりなポイントです。フォーシームが53%、フォークが37%と投球はほぼこの2球種で組み立てられているため、どちらかのクオリティが落ちると捉えられる傾向があります。

抑えを任されているディクソン投手ですが、今年はK%が13.6%と低く(昨年は25.3%)、フォアボールも同じ数だけ出しているというかなり厳しい投球内容です。whip1.82で4セーブ防御率2.89はよく持ちこたえてるなぁというところ。投球の48%を占める変化の大きいナックルカーブが決まる/決まらないで一日のピッチングが左右されるため、ややリスキーな部分は否めません。

不安を抱える中で、直近で上がってきた左の齋藤投手が7試合を投げ自責点3とまずまずのピッチングをしており、同じ左の山田投手の負担を軽減させることができればリリーフの運用も多少は楽になってくる気配があります。四球を1つも出していない制球力を今後も発揮してほしいですね。現状、一軍と二軍の入れ替えが激しく、リリーフという役柄上も短期間での結果が求められる段階で齋藤投手に続くピッチャーが求められています。

3.野手陣

続いては野手のここまでの結果を見ていきましょう。チーム打率は.224でリーグ最下位。@Deltagraphsさんが7月19日時点でUPしたポジション別wRAAはこちら。

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この表を頭に置きながら、各ポジションで見ていきましょう。

3-1.捕手

30試合のうち26試合でスタメン出場を果たしている若月選手が打率.276、OPS.726と名実ともに正捕手として収まりました。オフに声優の立花さんと結婚したこともプラスに働いているのでしょうか笑

年々下がっていたストライクゾーンのスイング率・コンタクト率ともにここまで昨年より+7%程度上がり、昨年21%あった三振率は13%まで下がっています。さらにシーズン前まで通算3本塁打でしたが今年はすでに2本塁打。昨年.219と低迷した長打率がここまで.394とまるで別人になっています。3月中旬に右脚の故障で離脱したときはどうなることかと思いましたが、ちゃんと6月の開幕に合わせて身体を仕上げてきた点も流石です。

守備面に関しても昨年と比べて低めのフレーミングが格段に向上しました。例えば山本由伸と組んだ時の11球目。

外から内へ自然にミットを動かし、ストライクをよりストライクに見せる良いフレーミングが出来ています。昨年の末からフレーミングを心がける素振りを見せており、19年途中にトレード加入した中堅捕手の松井雅人選手の影響も垣間見えますね。

3-2.内野手

先ほどのポジション別wRAAではショートの+0.1を除いた3ポジションがマイナス指標で、他球団に比べて打撃面ではやや劣っているというのが数字での評価です。現在、レギュラーとして定着しているのはセカンド大城選手、ショート安達選手の二箇所。ファーストはT岡田選手とロドリゲス選手が指名打者と交互に代わって入る運用で、サードについてはレギュラー不在です。順番に見ていきましょう。

ファーストに入るT岡田選手ロドリゲス選手とも長距離砲としての期待がかかる選手。30試合で2人で9本の本塁打を放っており、打点も37稼げているので打撃面での役割は果たせていると言えます。中でも劇的だったのはこちら。

先のwRAAでも西武の山川選手が突出している中で一塁はリーグ3位をマークしています。気になるのは7/19にスタメン落ち後、3試合連続で指名打者に入ったT岡田選手の状態です。ロドリゲス選手の一塁守備は穴が大きく、後述するジョーンズ選手とどちらかを指名打者に置きたい中で、UZR上も平均程度守れるT-岡田選手を一塁またはレフトに固定したいところです。

セカンドは福田選手の故障もあり大城選手がレギュラーを掴んでいます。ここまで打率/出塁率/長打率のスラッシュラインで.219/.299/.229と打撃面は絶不調120打席で長打は二塁打1本という"アヘ単"ぶりで、昨年長打率.364の面影がありません。昨年得意としていたフォーシームに差し込まれ、引っ張り方向への打球を表すPULL%が27%→16%と大きく下がっています。本来の引っ張り込んで左中間を割る打撃を取り戻したいところですね。一方で、セカンド守備に関してはUZR+2.9と大きく貢献しています。

このようにジョーンズ選手がライトに入っているときはかなり深く守り、ライトの介護をしながらなのでよくやっています。ここの守備負担の重さが打撃にも影響を与えている気はしますが。この地肩の強さと、セカンドベースの裏からでも正確に一塁に放れる送球能力の高さは、今後の大城選手のポジションを考える上でも重要になるでしょうね。

大城選手と二遊間を組むのは安達選手。持病があるため、週に二回程度スタメンから外れてしまう点が痛いですが、内野で唯一プラスをマークするwRAAの通りスラッシュラインは.338/.397/.380と高い水準です。Hard%が42%で強い当たりを打つことができているのと、BABIP.390から運も味方している部分は多少あります。守備面では1年目から6年連続でUZRプラスをマークしている範囲の広さは健在で、今年もUZR+1.7。

二遊間、三遊間どちらの打球にも素早い足捌きで対応し、肩でも魅せられる素晴らしいプレイヤーです。京セラ人工芝による速い球足にも関わらずこれだけの守備をできる遊撃手は今後なかなか出てこないのではないでしょうか。

最後の三塁手は、開幕時は中川選手でしたが、練習試合での死球の影響もあったのか攻守に調子が上がらず7/1に抹消。以降は宗選手、太田選手、山足選手らを起用していますが現時点でレギュラー定着という選手はいません。中川選手も二軍では主にセンターを守備位置としており、今年に関しては複数の選手で競わせる方針に変えたのかと思わされます。

2年目の太田選手が昇格後、プロ初ヒットをホームランで記録し、次の試合でも本塁打を放ったことからこのままレギュラー奪取かと思ったのですが、現時点でK%は30%を超えており一軍の高いレベルの投手陣に苦しんでいます。

3-3.外野手

ポジション別もこれで最後、そして問題の外野手です。まず心強いのは主にレフトに起用されている吉田正尚選手。スラッシュラインは.339/.452/.563と圧巻で、OPS1.015はリーグ4位。今年は昨年より選球眼が向上、BB%17.0に対しK%5.2という数字は素晴らしいの一言ストライクゾーンのコンタクト率は97%で、あの豪快なスイングでよくこれだけ当てられるものだと感心するばかりです。

高低に関わらずバレルを意識するようなスイング軌道でボールにバットをぶつける技術はリーグ屈指でしょう。オリックスはこの吉田正尚選手の前にどれだけランナーを出し、そして勝負せざるを得ない状況を作るかが試合の行方を左右します。

wRAAで最も大きな穴となっているのがセンター。サードと同じくレギュラー不在で、6人の選手がスタメン出場しています。開幕時は駿太選手がスタメン起用されていましたが、62打席で打率.120。K%は27.4あり、四球もそこまで選べておらず、7月に二軍落ちしてしまいました。直近では西浦選手の出場機会が増加傾向にありますが、25打席で4安打と結果は残せていません。

最後に、メジャーリーグから来日した大物ジョーンズ選手が守るライトです。スラッシュラインは.254/.306/.395でOPS.701。得点圏打率は.290あり、16打点を挙げていますが、期待していたほど打てていません。特に昨年ライトを守り楽天に移籍したロメロ選手が.320/.391/.626という圧巻の成績を残しているため、どうしてもどこかで比べてしまう部分があります。

ジョーンズ選手については来日した時点で以下のnoteを書きました。

各指標を見てみると、昨年のMLBより三振率・四球率ともに改善され、打球方向やコンタクト率などにも大きな変化はありません問題は守備で、少ない守備機会でありながらライト・レフト共にUZR-3を記録。京セラドーム特有の球足の速いゴロについていけなかったり、スライス回転するフライボールに追いきれなかったり、チャージが弱くてあっさり先の塁に進まれたりと、想像以上に守備の衰えを感じさせます

守備でのがっかり感が大きいため打撃も悪く見えがちですが、指標上は昨年のMLBとここまでほぼ同レベル。昨年はシーズン16本塁打、OPS.728だったので、大体これぐらいに収まりそうです。MLBに比べ球速が遅いのでコンタクト率がぐっと上がり、長打も増えると思ったのですが理想通りにはいきませんね。

4.キーマンの行方

さて、年末に私はオリックスの投打のキーマンとして荒西投手宗選手を挙げました。まずは荒西投手。

荒西選手のボールに着目し、球速を上げてフォーシームに偽造したカット・シンカーを投げ分けることができればMLBのサマージャ投手のように先発として飛躍できるのではないかと書きました。さて、現在の荒西投手の内容はこちらです。

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3月OP戦~6月練習試合にかけて打ち込まれ、特に被弾の多さが課題となり中継ぎへと配置転換されてしまいました。ここまで8試合に登板し、被弾2とやはりホームランを打たれている点は大きな問題です。

私のように書いている側は適当なもので、「球速上げれば活躍するじゃん」なんて言いますが、実際には難しいですよね分かっています。各球種の平均球速を19年と20年で比べたのがこちら。

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フォーシーム、カットボール、シンカーともに球速がむしろダウンし、球速差も依然として10km近くあります。小さな変化な分、これだけ球速が異なると見極められるということでしょう。田嶋投手はフォーシームの球速を落とすことで制球の向上と変化球との球速差を少なくするというアプローチ方法を選んだように見えますが、荒西投手ならびに投手コーチは今後どう考えるでしょうね。田嶋投手も出力を落としていることに慣れすぎると後年の成瀬投手のようになりそうで少し不安です。

続いては打者のキーマンと予想した宗選手。

足があり、コンタクトにも優れている宗選手は1番に適任で、むしろ多少コンタクトを減らしてでも引っ張り方向に強い打球を打って秋山選手のような攻撃的な一番打者となってほしいと書きました。ここまでの結果がこちら。

2020宗

やはり極めて厳しい内容です。

ボール球スイング率は昨年22%から16%に良化し、ストライクゾーンのコンタクト率は95.7%とゾーン管理ができてK%・BB%は良くなっています。しかしながら、Hard%31.9→17.1で分かるように当てに行くようなバッティングが目立ち、ボールを自分のタイミングでとらえられていません。これでは選球眼が良くても投手はゾーンの中で躊躇なく攻めてきます。

3月と6月の映像を比べるとわかるのですが、とにかく右足でのタイミングの取り方に苦慮しています。投手が足を上げてからリリースするまでで2回着地しており、立ち遅れという印象が強いです。

勿論、プロの打撃コーチがいて指導しているのでそれが最適なのかもしれませんが、ウィンターリーグの時のような強い引っ張り方向の打球が見たいというのが素直な願望です。2回着地する足上げで成功している打者も中日平田選手ぐらいしか浮かばないので、宗選手には理想的なタイミングの取り方をいち早く見つけてほしいと心から願っています。

守備に関して、一軍でもサードで出場する機会も増えてきたことは喜ばしいことです。もともとショートでしたし、肩の強さはチーム内でも大城選手と並ぶレベルだと思いますので、送球の安定感・ボディバランス含めても違和感がありません。いずれにしても打てばポジションは与えられるので、打撃が急務ではありますね。

5.残り3/4の戦い方

さてここまで投打の各役割の結果と、事前に挙げていたキーマンの今を書いてきました。事前のキーマンのアンサーは冷や汗もので、なかなか予想通りにはいきませんが自分の追っている選手なので当然変わらず応援しつづけます。

山岡選手が2軍で練習をスタートしており、先発陣に戻ってくればさらに先発は厚みを増します。リリーフも齋藤投手に次ぐ選手が現れてくれれば今より運用は楽になります。一方、ディクソン投手・ヒギンス投手の指標があまり良くないので、今後揺り戻す確率は高いかなぁと思います。実績ある増井投手の球速復活だったり、山田投手の継続的な頑張りや、比嘉投手の故障からの復帰等が望まれるところですね。

打撃に関しては、先に書いた通り吉田正尚選手の前にどれだけ今後出塁を増やすかが更にカギとなります。現状、1番・2番が全く決まらず、11人の選手がこの2つの打順で起用されています。期待している宗選手が打撃の調子を取り戻せれば一瞬で1番に入れるのですが、大城選手や後藤選手など含めて一斉に調子が悪いので首脳陣も頭を抱えているでしょう。昨年から再三、1番に高出塁率打者(現状で言えば安達選手とか?)を置き、2番に吉田選手を置いて先制点に拘ってほしいと書いてきましたが、ここまで2番吉田をやらないからにはなんらかの意向があるのでしょうか。わかりませんが。

上がり目としては、2軍で福田選手が出場し始めていることです。昨年は1番のレギュラーとして定着していたので、彼が復帰し3割を超える出塁率をキープできれば現状よりプラスになることは間違いありません。

現状下位に沈んでいますが、まだ1位との差もそこまで開いていません。楽天6連戦はいい流れで試合をできているのでチャンスです。残り90試合、頑張ってほしいですね。

■出典

各データは例のごとく以下より引用しています。

・ESSENCE of BASEBALL(https://1point02.jp/op/index.aspx)

・nf3(http://nf3.sakura.ne.jp/index.html)

・アメリカ大手データサイトのfangraphs(https://www.fangraphs.com)






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