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40歳時短ワーママの転職活動 #6
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適正テストを受けてから
2週間経つけれど
なーーんの音沙汰もない
応募しても全く反応がない会社は多々あるが
テストを受けたからには
何かしら返信が欲しいものだ
気持ちを切り替えて次の募集を探す
おっ!
業務委託で完全在宅
しかもいまより給料が高い好求人を発見
営業メインの仕事で
営業から営業事務まで幅広くこなすらしい
業務時間は9時から18時のフルタイム
在宅ならフルタイムでも働ける
働き方を変えたいのに
給料をしっかり確認して
フルタイムで働けるならと
正社員のプライドがある自分がまだ出てくる
18年培ってきたものは
そう簡単には崩れないものなのだ
良い結果が出ますようにと
願いを込めて応募する
無事に書類審査をパスして
面接当日を迎えた
ドキドキしながら
画面を見つめる
web面接は今回で2回目
前回の面接のときに
キャリアプランを答えられなかった
反省を踏まえて
回答はバッチリ作っているつもりだ
11時30分
定刻になる
しかし
始まらない
11時33分
ようやく相手側が映った
若い男性だった
画面いっぱいに映った相手の面接官は
無表情で
「えー遅れて申し訳ございません」と
早口で言った
そのまま
「志望動機を教えてください」と
続ける
自己紹介すらないパターンだ
画面に映ったどアップな無表情は
圧がすごい
ひと通り話した後
「なんで転職したいんですか」
無表情が言う
子どもがいて
働き方を変えたいなどの話をした
その後もいくつか早口で質問されたが
無表情の圧がすごく
私と話す気すらないのが伝わってくる
正直
あまり気分は良くない
履歴書には子どもがいることも書いている
書類選考をパスして
面接に進む連絡はそちらから来たのだ
そちらも時間を使っているが
私も仕事を休んで
面接の時間を作っている
「子どもがいるとのことですが、
仕事と家庭のバランスは?」
無表情は言う
「まだ子どもも小さいので、家庭を優先にします。
ただ仕事もしたい。
家庭を大切にしつつ、しっかり働きたいんです」
企業が求める回答としてはきっと0点だ
しかし
それが私の本心なのだ
面接は11時38分に終了した
わずか5分だった
どアップの無表情から解放されたら
はぁーーっとため息が出た
不毛な5分だったが
無表情な面接官は
私に本心を気づかせてくれた
「家庭が最優先。けれど仕事もしたい。」
果たして
私の転職のゴールはどこなのだろうか
ゴールテープは遥か向こうにあるようだ
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