説明がないと怖い
茶封筒の中には。
ペイズリー柄の。
細い布が入っていた。
リボンだろうか?
それだけだった。
母宛の封筒の中身。
心当たりがないらしい。
封筒の裏には。
住所と会社名。
検索しても。
出てこない。
地図アプリで。
住所を入力したら。
どこかの倉庫が出てきた。
何だこれは?
なんか怖いな。
詐欺かな。
商品を送りつけて。
お金を要求されるのかな?
警察に相談は。
どうしよう。
モヤモヤして。
再度検索してみる。
楽天のショップが。
引っかかった。
おかーさん?
こないだの楽天の。
買い物の履歴見せて。
んー違うな。
ん。ちょっと待って。
妹から誕生日に。
バックが贈られてきてたよね。
見せて。
ビンゴ!
会社名が合致した。
わかった瞬間。
不安は消えた。
面白いもんだ。
バッグのおまけで。
送られてきたのかもしれない。
でも普通。
手紙とか入ってるよね。
入れ忘れたのかな?
妹のほうに。
連絡が来ているのかな。
最初から。
リボンは後から。
送られることになっていたのかな。
その辺はまったくわからない。
何か送られてきて。
何も知らなかったら。
怖いなってだけの話。
町中で。
裸にブリーフ一丁で。
ゴミ拾いをしている人。
がいたら。
良いことをしてるのに。
怖いよね。
でも。
〇〇市衛生美化活動。
と書かれたビブスを。
着ていれば。
ああスタッフさんなのか。
と安心できるよね。
でも。もしかしたら。
説明とか肩書きとかって。
嘘の可能性もあるよね。
いや。町中で。
裸にブリーフ一丁の人は。
別の意味で怖いよね。
でも知ってる芸人さんだったら。
怖くないかも。
でもカメラが回ってなかったら。
怖いかも。
人は自分の中で。
積極的に不快感や不審を。
解消しようと試みる。
ときに。
予想という形で。
自分で説明を補足して。
納得させる。