キューリ夫人

小学4年生の頃。
Rくんが学校を休んだ。

2、3日来なかったかも。
しれない。

帰りの会で。
先生がみんなに。

Rくんの事を。
きゅうりと呼ばないで。
と言った。


Rくんの顔は面長で。

クラスメイトや上級生から。
きゅうり。とか。
キューリ夫人。という。
あだ名で呼ばれていた。

Rくんは。
おい!と笑いながら。
つっこんでいて。

たわむれているようで。
嫌がっているようには。
見えなかった。

私もみんなに混じって。
そう呼んだ事がある。


Rくんのお母さんからで。

Rくんは。
そう呼ばれるのが嫌だから。
やめてほしい。

との事だった。


次の日から。
Rくんはまた普通に。
何ともない風に学校に来た。

2週間も経たない頃の。
学校の帰り道。

Rくんと。もう1人の子と。
3人で帰っていたら。

その子は何と。Rくんに。
キューリ夫人は?と。

また。そのあだ名で呼び出した。
私はびっくりしたけど。

Rくんは笑っていた。


そのあだ名で呼ぶのをやめてね。
と注意があったにもかかわらず。

その後も。呼ぶ奴はいて。
私は注意できなかった。

Rくんは学校に来ていた。

いいなと思ったら応援しよう!