#09 一番好きで、一番最低だった
-現実-
目が覚めて、意識が朦朧とする中いつものように携帯を開きました。
彼との通話履歴をみて、一瞬で現実に戻りました。
やっぱり夢じゃなかったか...
そして、その後彼から何も連絡は来ていませんでした。
連絡がこなかったということは、本当に彼はもう私に好きという感情はないのだなと察しました。
でも、別れないって言ってくれた。
私を落ち着かせるための言葉だったとしても、
別れないって言ったんだから、私たちはまだ別れてないよね。
私が別れることを認めなければいいんだ。
そうすれば、いつかまた楽しい日々が戻ってくる。
失恋経験が無かった私は本気でそう思っていました。
というか、そう思うしか自分の心を守ることが出来なかったのです。
しかし、今まで通りの関係に戻れるわけはありませんでした。
むしろ関係は悪化していく一方。
おはようとLINEをしても、返事が来るのは夜。
何気ないLINEのやり取りもそっけない返事しか返ってきません。
俺たちはもうだめなんだ。早く気付いてくれと言われているようでした。
しかし、私はそのことに気づきたくなくて、気付かないふりをしました。
ー--
数日が経ち、だんだんと今の状況に虚しさを感じざる負えなくなりました。
必死に彼にくらいつく私が惨めにみえて、このままの関係をずっと続けても
意味が無いのだと、虚しいだけなんだと。
ようやく決意をした私は彼に直接会って話がしたいと伝えました。
そして、彼の部屋で会うことになりました。
彼の家まで母におくってもらったのですが、
家を出る時、母に「別れ話をしてくる。」と伝えました。
彼氏がいることも母には伝えて無かったですが、
母は「そうなのね。大丈夫お父さんもお母さんも家で待ってるから。」
と言ってくれました。
その言葉で、少し心が軽くなりました。
しかし、いざ彼を目の前にするとそんな決意なんて一瞬で崩れました。
やっぱり別れたくないと伝えると、彼はごめん。と言いました。
私はまた過呼吸になり、彼は背中をさすりながら落ち着かせてくれました。
でも、今回は別れないからとは言ってくれませんでした。
落ち着いた私は、彼の強い意志に、やっと別れることを決意しました。
「わかった、別れる。でも、私はずっと好きだと思う。」と言うと
彼は、それは嬉しいよと言ってくれました。
そして今までありがとうねと言いあって、私は親に迎えをお願いしました。
最後は笑って終わりたいと、良い彼女のままで終わりたいと、
頑張って涙を堪え、笑顔で最後の時を過ごそうと思いました。
しかし、彼の口から衝撃の一言が放たれました。
「最後にやっとく?」と。
え...最後はやって別れるものなのか?
男という生き物はこの状況でも発情するものなのか?
理解し難い彼の発言に戸惑いましたが、彼に依存していた私は少し違和感を感じつつも断ることができませんでした。
そして、ことが終わり、
母から到着したと連絡がありました。
私は服を着て、本当に最後の別れをして彼の家を出ました。
泣くのを堪え、笑って「ばいばい」と伝えることが出来ました。
家を出た瞬間、涙が溢れました。
車に乗ると、泣く私に母は頑張ったねと言ってくれました。
もうこの部屋に入ることができないんだ。
彼と一緒にテレビを見ることも、二人でシングルベットでくっつきながら寝ることも出来ないんだ。そう思うと涙が止まりませんでした。
失恋てこんなにも苦しいものなんだと知りました。
ーーー
そして、彼がいない生活がはじまりました。
時間が解決してくれるってみんな言うけど私は少しも、ひと時も、彼を忘れることが出来る気がしませんでした。
気づけばネットで復縁について調べていました。
・冷却期間を置く(3か月くらい)
どのサイトを見てもそうかいてあったので、とりあえず3か月は連絡をせず我慢することにしました。
その間、彼から連絡がくることはありませんでした。
そして大学2年生になり、別れて3か月ほど経ちました。
未だに彼への気持ちは少しも変わっていませんでした。
そして、意を決して連絡することにしました。
タイミングよく連絡するきっかけができました。
私が車を持つことになったのですが、
私の大学は4年生しか学校の駐車場を借りれなかったので、
個人で月極駐車場を借りなければならなかったのですが、
彼のアパートの駐車場が空いていて、お金もかからないことは知っていました。
なので、駐車場を借りていいか聞いてみることにしました。
「久しぶり!実は車もらえてさ、学校まで車で通いたいんだけどアパートの駐車場って借りれないかな?」
すると彼から以外とすぐ返信が来ました。
「久しぶり!そうなんだ、空いてるし使っていいよー」
それから彼とのLINEが再開して、別れる前のように、常にLINEをするようになりました。
そして徐々に彼との関係が変わりはじめたのです。
#10 一番好きで、一番最低だったへ続く...
PS.
別れ話の電話があった次の日、鏡をみると案の定目がぱんぱんに晴れていて人ってこんなにも目が腫れるんだと驚きました。
その目を見て「僕等がいた」という漫画で、七美が矢野を電車のホームで見送るときに七美が泣きすぎて目をぱんぱんに腫らしていたシーンを見て、こんな腫れないだろ!と思っていたことを思い出し、現実におこったわ(;・∀・)と思ったことを、
これを書きながら思い出しました笑
「僕等がいた」わかる方いらっしゃいますかね?
そして私事ですが、今週からコロナ自粛が明け、普段の生活に戻りました。
なかなか思い通りに投稿できなくなってしまったのですが、
自分のペースで書かせていただきます。
これを書いている時間は別の世界に行ったような、
昔に戻ったような感覚で、楽しいです(*'▽')
一つでもスキ!をもらえると頑張ろう!と思えます。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。
引き続きよろしくお願い致します。