気になるところは千差万別・十人十色
初めての彼氏ができたのが14歳のころだった。当時はメル友なんてものが流行ってて、友達がメル友に会うからついてきてー!と言うのでついて行ったらいつの間にかその人が私の彼氏になっていた。恋愛とは不思議なものである。
彼は2歳年上で一人暮らしをしていたのだが、いつものように学校の帰り彼氏の家に行くと、いつもいる浜崎あゆみ(等身大ポスター)とは別の見知らぬ女がベッドに横になっていた。状況を理解できない私は、とりあえず「この子誰?」と聞いた。明らかにベッドの上は事を終えた様を物語っていた。「夜バイトから帰ってたら道で横たわってて、そのままにもしておけないから持って帰ってきた。」という犬や猫であれば、え!優しい!素敵!でもどうしよう?飼えないね?なんていうお話が始まるところだが、相手は人だし、女だし、何よりベッドの上は事後。しかし、彼のあまりにも悪びれないさま、むしろいいことしたくらいの勢いで話をされてしまったため、私は「んーそっかー。起きたら帰るのかな?」と謎の返しをするしかなかった。謎の女は目覚めるやいなや、もちろん私のこともいまいち理解が追い付かない様子だったが、バツの悪い顔をして「お世話になりました、お邪魔しました」と言わんとばかりに彼の家を去っていった。
普通であればここで喧嘩なり口論なり、別れ話なりが始まるのであろうが、普段通り彼の作るご飯を食べ、テレビを観て門限がやばいから帰るね。と私は帰宅した。臭い物に蓋をする精神が働いたのか、自己防衛の一つだったのか、もともとの本質として、14歳のころから女は芸の肥やしみたいな感覚が身についていたのかはわからないが、特に口外することもその後彼を責め立てることもなく終わった。
大学2年の冬、私はまたしても恋に落ちる。コンビニのバイト先でちょっと素敵だなと思っていた人。老け顔だったので自分とはだいぶ年も離れているだろうし恋愛対象にはならないだろうなと遠目で見るばかりだった。私の誕生日の話になり同い年ということを知ったら、もうすべての垣根は取っ払われたような気になって私の恋心に拍車をかけた。それから約3週間後のクリスマスはデートをし、それなりの関係になった。徐々に周囲にも知れ渡り、彼氏できたん?等聞かれるようになったので「うんできたよー順調だよ!」「まぁ、問題があるとすれば彼女がいるってことくらいかな?」と満面の笑みで答えていた。いい男には女が群がる。違う?間違ってるこの理論?
「それって恋愛において最も重要な問題と思うけど!」「そんな男はやめたほうがいい!」周囲の大反対をくらったが、正直価値観の合わない「彼女のいない男」と付き合ったり食事に行ったりするよりは、「彼女のいる素敵な男性」と付き合う方が私はいい。絶対に良い。
この辺りから、ちょっと雲丹ちゃんの恋愛観わからない…と言われることは多くなり、次第にみんなの彼氏には会わせてもらえなくなったが、私は好きな人の傍にいたいそれだけなのである。
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