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映画監督になりたい10歳が、33歳までにオスカーを獲る計画を立ててみた

夏休みの自由研究ってなんなんですかね。これ、完全に親の課題になってますからね。先生もそれわかってますよね。いい加減、撤廃しませんか?

…出し抜けに大変失礼しました。U-NEXT映画部の林です。自由研究に情熱を傾けているお子さんもきっといますよね。反省。

我が家の場合は今年次男が小学5年生、ということで長男合わせて11度目の自由研究です。流石にネタも情熱も尽き果てて「ネットに自由研究のネタ転がってるから『これやりたい』っての見つけて」とiPadを渡して数時間。気づけばゴロリと横になりiPadでNET●LIXを観ている次男に「おーい」と声をかけると、既にネタをものにしたとのこと!やるやないか!

「何にするの?」
「水と油の研究ってやつ」
「おー、いい感じじゃない!水と油で何やるの?」
「これ(iPadの画面を差す)」
「水に油を入れる……どういうこと?」
「…………」
「水に油を入れて、何をするの?」
「…………(首を傾げる)」
「…………」
「…………」
「…………」

先生ー!! 小5なんて所詮こんなレベルですよー!!

ということで、11度目のネタ探しも親の仕事となりまして、ため息つきながらTVを眺めていると、大谷翔平選手の大活躍を報じるニュースが。

「そうだ。マンダラチャートでいこう」

すぐに終わらせたい一心で、ここの決断は早かったです。コンマ2秒くらいだったのではないでしょうか。

マンダラチャートとは、大きな目標を定めて、それを達成するために必要な事柄を細分化して書いていくものです。数年前、大谷選手が高1の時に作ったこれが有名になりましたね。彼はその後、ひとつひとつの項目をクリアして、もはや人類を超えてしまったかような活躍をしています。

形状は9×9=81マスの正方形。センターの1マスに最終目標を書き、その周りの8マスには最終目標に到達するための8つのファクターを記入。さらにその8ファクターを実現するための細分化された行動や姿勢を書いていくというもの。

ということで、何が「研究」なのかさっぱりわかりませんが、次男にこれを作らせて自由研究を完了しようと。しかも、たまたま彼の夢が「映画監督」だったので、今回の映画部note当番もこれで完了しようという魂胆です。

スプレッドシートでフォーマットを作って、次男に渡すこと半日。出来上がりました!

次男の最終目標はズバリ「2045年までにアカデミー監督賞を受賞する」。大きく出ました。2045年とはつまり33歳。デイミアン・チャゼルばりの若き天才です。

そしてでっかい夢を叶える魔法のチャートがこちら!

うん!
なんかこう…人柄がいい!

そしてなんだろなー。
なんとなく…他力本願!

彼が「運」と「良きスタッフ」に恵まれた監督人生を歩むことを願ってやみません。

夢はきっと変わっていくものなのでしょうが、81マスをよーく見ていくと、何を成すにも必要なことばかりだなとも思いました。彼が書いたことは、僕が普段、大切にできていないことばかりかもしれない。あぁ、課題を手伝うと、それだけ結局自分に返ってくるのだなぁ。そういえば毎年そんな感慨を得ていたような気がする…それを忘れて自分はなんて乱暴な姿勢で自由研究という概念に向き合ってしまったのだろう。……なんと次男のマンダラチャートには、汚れた魂を浄化する作用まで備わっていました。

でも、来年は手伝わない。

自由研究が手つかずの状態で夏休み残り5日を迎えてしまったお子さんを持つ親御さん。「これのどこが研究なのか?」という追及を力強くスルーできるならば、マンダラチャート、オススメです。