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今こそ、「インパクト」の歴史を学ぶ時。SIIF工藤七子氏、ImpactFrontiers須藤奈応氏登壇!

はじめまして!株式会社UNERIインパクトキャタリストの繋です。

8/21(水)19:30-21:00、「インパクト投資」を日本に持ち込んだ2人が語る。“インパクト“上陸から10年、スタートアップはどこに向かうのか 〜『J-Startup Impact』や『インパクト投資』が地域にもたらすもの〜【スタサポ・オープンDAY】を名古屋会場とオンラインで開催します。

▼イベントの詳細・申込はこちら

 この記事は、本イベントの魅力を1人でも多くの方々に知って頂くことを目的にしています。

1. なぜ今、先駆者と「インパクト投資」を考えるのか。

本イベントでは、世界・日本で注目を集めている「インパクト投資」をテーマに、その可能性と今後の展望を深く議論します。インパクト投資とは、財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的及び環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資行動を指します。

この1年で、日本政府を中心に「インパクト投資」や「インパクトスタートアップ」に関する内容が急激に増加しました。
内閣府では「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)「骨太の方針2024原案」において「インパクト投資の促進」や「インパクトスタートアップの支援」が言及されました。
また経済産業省では、2023年10月にインパクトスタートアップを認定する制度「J-Startup Impact」が開始され、500社近くの応募の中から30社を認定、金融庁では2023年11月に「インパクトコンソーシアム」の発足が宣言され、2024年5月には第1回の総会・フォーラムが開催されました。合わせて中小企業庁からは2024年4月から「ローカル・ゼブラ企業」の実証実験の募集が開始され、20社が採択されました。

日本政府による取り組みに影響を受け、全国の地方自治体や、各種民間企業の中では「インパクト投資」「インパクトスタートアップ」「ゼブラ企業」という内容に関する知見を高めることは必須条件に近づいてきており、経済活動のメインストリームへと昇華する過渡期になっていると我々は考えています。

市場が開かれていくこのタイミングだからこそ、「インパクト」「インパクト投資」「インパクトスタートアップ」の歴史を振り返ることが重要なのではないでしょうか。今、我々がいる現在地を客観的に見つめ直した上で、これからの歩みを再び進めていく、そんな機会が必要なのではないか?という思いから今回のイベントの開催を決定しました!

いつ「インパクト」「インパクト投資」は日本に持ち込まれ、誰によって普及・推進され、昨今のインパクト投資の広がりへと変貌を遂げてきたのでしょうか。

本イベントでは、日本におけるインパクト投資業界の先駆者である、一般財団法人社会変革推進財団(以下SIIF)常務理事 工藤七子氏とImpact Frontiers ディレクター 須藤奈応氏をゲストに招き、インパクト投資業界やインパクトスタートアップの未来について話します。両氏の視点から、インパクト投資の歴史、アメリカや日本の現状、そして「J-Startup Impact」や「インパクトIPO」といった新しい取り組みが生み出す社会の未来像について深めます。

【登壇者紹介】

工藤 七子 氏
一般財団法人SIIF 常務理事
【経歴】
大学卒業後、三井物産を経て米クラーク大学大学院国際開発学部の修士号を取得。大学院在学中、インパクト投資ファンドのパキスタン事務所でのインターンに参加。帰国した 2011 年より、日本財団へ入所し、日本ベンチャーフィランソロピー基金、ソーシャルインパクトボンド事業、GSG国内諮問委員会など様々なプロジェクトに携わりました。2017年4月に日本財団からスピンアウトする形で当財団を設立し常務理事に就任。インパクト投資全般の企画・推進をリードしてきました。

須藤 奈応 氏
Impact Frontiers ディレクター
【経歴】
慶應義塾大学法学部卒業後、2005年より東京証券取引所(現・日本取引所グループ)にて、経営企画、新規事業開発や上場管理に従事。ペンシルベニア大学ウォートン校へMBA留学中に社会的インパク ト投資を専門とする機関でインターンをし、 ソーシャルファイナンスの世界に関心を持つ。アメリカのインパクト投資の業界団体Impact Frontiersにて機関投資家向けの研修開発や各種環境整備プロジェクトを担当。並行して、日本におけるインパクト投資促進のためにGSG国内諮問委員会などの活動で30以上の機関投資家とのワーキンググループのファシリテーターを務めている。著書に『インパクト投資入門』(日本経済新聞社)がある。

以下の方々には特に必見のイベントです
持続可能な社会の実現に貢献したいと考えている方々:
・社会課題解決型事業で資金調達を考えている起業家
・既存のVC投資の仕組みに限界を感じているキャピタリスト
・新しい活路を模索している地域金融機関
・インパクトスタートアップ等をテーマに施策を検討している自治体職員
・将来サステナビリティの領域で働くことに関心がある大学生

インパクト投資が拓く新たな可能性について、共に探求していきましょう。

2. 「インパクト」を巡る”今まで”と”これから”

2020年に創業した弊社は、2019年から名古屋でスタートアップ支援の事業を展開してきました。しかし当時は「スタートアップ支援」という言葉も確立しておらず、「インパクトスタートアップ」という概念や形容する言葉は勿論存在していなかったです。当時と比較すると、「社会課題×スタートアップ」にこれだけ注目が集まるとは、隔世の感を禁じ得ません。

2024年3月3日には、弊社代表の河合将樹が発起人としてインパクト業界最大規模のカンファレンス「IMPACT SHIFT(インパクトシフト)」が開催されました。

インパクト業界への入口をつくることを目的として、セクター(スタートアップ、VC、NPO、自治体、大企業など)を越えて約650名の方々にご来場頂きました。このタイミングで開催した背景の1つは、「インパクト」を全ての人のものにする地ならしです。政策実現のスピードと現場の理解や知見共有・機運醸成に大きなGAPが生まれる懸念が想像できたため、今後起きうる様々なリスクを最小化し、最大化の橋渡しになれないか、と願っての開催でした。

先述した通り日本政府も推進中の「インパクト投資」ですが、今後注視すべきこととして「インパクトウォッシュ」があると業界有識者の中では話題にあがっています。

インパクトウォッシュとは、”インパクト”に取り組んでいるように見えて、実態が伴っていない事象を揶揄する言葉です。実際はそうでないにも関わらず、広告などで環境に良いように思いこませる「グリーンウォッシュ」や、「SDGsウォッシュ」という類義語も存在しています。

これほどまでに「インパクト」が世間から注目されるようになった今、ウォッシュ的な動きは必ず出てきます。弊社目線では、2022年頃から「これは、インパクトウォッシュなのではないか?」という事象に遭遇する場面も増加していました。
しかし一方で、「インパクトウォッシュ」の問題点を精緻に指摘出来る程、共通の定義は確立されていません。実務レベルで合意形成が出来るレベルまで昇華はされていない、「模索段階」にあるという理解を弊社ではしています。したがって、ウォッシュを排斥するような行動・言動ではなく、インパクト投資を奨励・推奨する事が重要だと思っています。欧米では既にこの課題に対して様々な施策が編み出されていますが、完璧なものなど存在しません。今日よりも明日少しでも良い形がないかを全員で探求をする事が重要なのではないでしょうか。
今後、ウォッシュか否かという解釈は置いておいても、「インパクト投資」「インパクトスタートアップ」という言葉が今以上に用いられることは容易に想像できます。
だからこそ、日本のインパクト投資の歴史をつくってきた先駆者からこのタイミングで軌跡を学ぶ事は、我々が今後どこに進むべきか、何を忘れてはいけないか、というヒントが得られるのではないでしょうか。
今、私たちに求められるのは、確固たる正解はないと知り、1人1人の中でレンズを磨き、流れを見極め、セクターを超えて、自社の課題に立脚した「事例」を作り上げることだと感じています。

3. 地域におけるインパクト投資の可能性

現在、インパクト投資業界の発展の1つとして、「地域の役割」が注目されています。
例えば、今年度から本格的にスタートしたインパクトコンソーシアムの4つある分科会の内、1つが「地域・実践分科会」になっています。ここには、日本各地でインパクト志向の取り組みを推進している14名の方々がディスカッションメンバーとして就任しており、126名の方々が参加しています。また、弊社代表の河合はディスカッションメンバーとして就任しています。

今回は名古屋で開催する関係もあり、会場には地域金融機関、自治体、愛知県本社の起業家が多数参加いたします。地の利を活かした「事例の創出」の在り方や、それを促すためにエコシステム関係者は何をすべきか、という議論にも注目です。
名古屋を中心とした東海地域は、研究開発型スタートアップ、非上場大企業、日本を代表する製造業の集積地、豊富な農林水産資源といった多様な要素を有しており、実践の場として大きな可能性を秘めています。

インパクトスタートアップと呼ばれる社会課題領域のスタートアップには、農業・介護・医療・宇宙・研究開発型・金融包摂等といった分野が内包されています。このような企業群は、一般的なテックスタートアップと比較した際にPMFまで持っていく検証サイクルに時間がかかる /自社完結出来ない要素が多い/物理的に場所が必要といった複合的な要素が多いです。
その意味では、都内近郊に比べてリソース獲得コストが低い「地域発」のスタートアップの方が、この壁を突破する選択肢を多く持っている例は案外少なくないです。

また、地域金融機関・信用金庫の役割も重要です。地域に根ざした金融機関であれば、地域の社会課題解決に取り組む企業を支援することは、本来的な意味で創業の目的であり、預金者の願いとも直結します。ここから、新しいインパクト投資のエコシステムが構築される可能性は期待できるのではないでしょうか

4. さいごに

当初100人定員のイベントでしたが、現在すでに150名を超える方々にお申し込みをいただいております。会場参加・オンライン参加ともに増枠し、より多くの方々にご参加いただければと思っております。本イベントが「インパクト」を客観的に、自分を見つめ直す、そして新たな学びとなればと思っています。

また、社会課題を解決するような活動、学生団体などで活動をしているが、インパクトにあまり馴染みのない大学生にも是非来ていただけると嬉しく思っています。SDGsや社会課題解決、エシカル、ソーシャルビジネスといったインパクトに似た意味のワードに馴染みや興味はあるが、インパクトというワードにあまり馴染みのない大学生も多いのではないでしょうか。
インパクト業界先駆者の方々にお話を聞けるこの機会にぜひ、インパクトの世界にに触れてみてください。きっと世界が広がるはずです!

日時 :2024年8月21日(水)19:30-21:00
場所 :ナゴヤイノベーターズガレージ(中区栄3-18-1 ナディアパーク4F)
参加費 :無料
定員 :100名(想定:会場参加50名・オンライン参加50名)
※席数に限りがありますので、参加をご希望の方はお早めにお申し込みください。
参加対象 :
・起業家及び起業予定の方
・CxO
・資金提供者(VC、CVC、地域金融機関等)
・大企業及び中小企業の新規事業担当者
・行政官
・コミュニティマネージャー
・その他、スタートアップエコシステム関係者
参加申込 :本Peatixからお申し込みください。
▼タイムスケジュール
19:15-19:30 開場
19:30-19:40 オープニング
19:40-20:25 トークセッション「インパクト上陸から10年の歴史と最前線」(工藤氏・須藤氏)
・そもそも、インパクト投資とは
・日本におけるインパクト投資の歴史
・「J-Statrup Impact」設立の狙いは
・今のインパクト投資市場をどう見ているか
・インパクト投資×名古屋(地域)に期待するものは
20:25-20:55 名古屋地域発インパクト志向スタートアップとのダイアログセッション
20:55-21:00 クロージング・次回イベント告知・写真撮影

皆様からのご参加を心からお待ちしています。

執筆:繋奏太郎、中西真優
編集/校正:河合将樹

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