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税金のお話

税金恐怖症で11年間闘病生活を送った、無職おじさんです。

はじめに、私は税理士でもなければ、会計士でもないので、法律についての詳しいことはわかりません。この記事内の税法や法律に関する正誤は、ご自身でお調べください。

所得税・法人税と消費税の違い

経営をしていると、さまざまな税金があることに気づきました。見出しにあるように、個人事業主だと所得税、法人化した後は法人税というのが、一番大きな税金だと思います。そのほか、事業所税や消費税、そして個人にかかる住民税などです。

個人事業主の所得税と法人税は似たものなので、以後法人税と書きますね。さて、法人税と消費税の違いってわかりますか?

ざっくり説明すると、法人税は利益にかかる税金で、消費税は売上にかかる税金です。ということは、利益が0以下(つまり赤字)だと法人税は0円なんです。対して消費税は売上にかかる税金ですから、たとえ赤字で資金が無くても、売上の10%は納めなければなりません。実際は、経費として支払った消費税を差し引くので、売上のまるまる10%ってわけではありませんが。

上記の説明は若干間違っていて、売上と同時に発生した消費税は、別にしておかなければなりません。売り上げとともに受け取った10%の消費税は、売上ではなくお客様からお預かりした税金だからです。

んなこたぁ百も承知だっちゅーの! おっと、心の声が漏れてしまいました。ホント、大赤字の時にこんな建前は通じないんですよ……

日々押し寄せる請求書の山。従業員への給与。店と自宅の家賃。とりあえず、毎日の営業を回していくためには、毎月発生する経費を支払わなければなりません。この経費を超えるだけの売上を確保しなければ赤字となります。経費の支払いが滞ると営業ができなくなります。あー、今こうして書いているだけでも背筋が凍る思いです……

とにかく、赤字が続くと現実的に消費税の支払いが非常に困難になるんです。

消費税って、いつから払うの?

これも、ざっくり言うと、開業してから2年間は免除。3年目からはその年の決算もしくは確定申告で発生するよ! と明るくポップに言ってみました。

年商が1,000万円以下だと3年目以降も免税となりますが、飲食店で年商1,000万円を下回るのは稀でしょう。ちなみに、フリーランスの方だと年商1,000万円以下というのは妥当なラインだと思います。しかし、インボイス制度が実施されるとこの免税が難しくなるので、いま騒がれているわけですね。

一つの手段として、3年目を迎えるタイミングで法人化すると、新たに法人として事業をスタートすることになるので、さらに2年消費税を免税することができます。ですから、個人で2年、法人で2年の合計4年間は、消費税を免税できるので、なんとかその期間に事業を軌道に乗せることが必要となります。5年目まで赤字を引きずっていると、消費税を支払うのはほぼ無理でしょう。

ちなみに、私は法人化するタイミングをミスって、累積赤字が800万円ほどある状況下で、330万円の消費税を課税された年がありました。

みなし税率って?

正しくは「みなし仕入率」もしくは、「簡易課税」といいます。

消費税は、売上とともに受け取った消費税から、経費として支払った消費税を差し引いて申告します。経費として支払った消費税というのは、例えば飲食店だと、家賃や食材など経費として支払うものには、ほとんど消費税も一緒に支払っているわけです。非課税なのは人件費くらいでしょう。ですから、それら支払った消費税もすべて計算して、売上とともに預かった10%から差し引いた金額が、納付すべき消費税となります。

しかし、この計算ってめんどくさいですよね。そこで、業種ごとにみなし仕入率が決まっていて、例えば飲食業だと60%なので、売上と一緒に預かった消費税が100万円だった場合、60万円は経費として支払ったとみなします。納める消費税は40万円でいいですよ、ってことです。だから、“簡易”課税なんですねー。

私の場合は、途中から業務委託契約でしたので、売上も仕入れや経費もFC本部が管理していました。ロイヤリティを差し引かれた利益を報酬という形で受け取っていたため、経費が存在しなかったのです。私の売上は、すべての経費を差し引かれた報酬なので、消費税は売上の10%ほぼ満額でした。

フリーランスでデザインやライターをしている方も、経費と言えば交通費や通信費、家賃、PC代くらいで、あまり経費がないので、消費税が発生するとキツいでしょうね。原価のかからない技術職には、インボイスってマジで迷惑だと思います。

しかし、簡易課税で申告すると、少しは節税できるでしょう。

と・こ・ろ・が! 簡易課税には注意点が2つあります。

まず、事前申告が必要ってことです。←ココまじで重要! たしか課税対象年が始まる1ヶ月前までに申告が必要だったはず…… 1ヶ月前かどうかは記憶があいまいですが、課税対象年が始まる前ってのは確かです。

これって、事前に知っておかないと取り返しのつかないことになりますよね。私の場合、年商が7,000万円近くありましたから、消費税が700万→280万という違いです。ヤバいですよね……

あと、簡易課税を選択すると、2年間は簡易課税から変更できません。まあこれは、あまりにも事業内容に変化がなければ、関係ないかもしれないですね。

さて、これらの税金に関する知識は、私の場合すべて問題が発生した時に調べて理解したので、後手後手の対処となり、まったく節税なんてできませんでした。自己紹介で書いた通り、独立開業したときから資金繰りに困っていたので、顧問の税理士さんを抱えることもできず、めちゃくちゃ苦労しました。

もしこの記事に辿り着いて、一人でも役に立ったよ! という方がおられるなら、私の苦労も報われると思います(泣)。

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