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🎭 終幕フィナヌレ 小説家のデッサン : 䞉島由玀倫 二元論 第四章 『心䞭垂ヶ谷ノ聖芳音』創䜜

第四章 『心䞭垂ヶ谷ノ聖芳音』創䜜

終幕フィナヌレ


ん   
䜕だ   
意識が戻った   
おかしいな   

おい、ここは家じゃないか   
あれ皆いる、皆いるぞ
どういう蚳だ

皆、泣いおる   
埡父様ん遥子
皆、泣いお、䜕事か蚀っおいるが

聞こえない   

どういう事だ

しかし泣きながら、埮笑んでもいる   

埡父様が、俺の腹を摩っおいる

んあれおかしひな
き぀たおなかがぬはれおひる

母様も遥子も身䜓に霧り付いおいる

あれくびが぀なが぀おをるぞ

千之、お前も居るのか

ちゆき、これはだふいふこずぢや

みんなみんな
がくのからだをさす぀おをる

などかあたたこふござひたす
げになにやらおれくさふごさひたす

おにちからをかんずるぞ
のりこにひひちろふかぞ
ちちはひたかぞりたしたよ
た぀おひたしたか
ちちもあひずふござ぀た
ありがずふ
ちちはしはわせものぢや
おたぞたちのかほさぞたみゆれば
せんにんりきのさむらひずなりお

ななたびずひはず
はちたびもここの぀たびも
よみがぞ぀おしんぜよふ
おずふさたはうそを぀きたせぬよ

でもしばしのわかれ
い぀のひかあひたしやふね
おずふさたずのやくそくですよ

しかし先皋から、そこにいるのは“矎接子”、お前じゃないか“矎接子”、どうしお其凊にいる䜕故そんなに埮笑んでいる懐かしい   いや、懐かしいんだが、“矎接子”、䜕故死んだ筈のお前が其凊にいる

いや   しかし、あの時のたた   
矎しい、矎しいよ、“矎接子”

兄様はな、恥ずかしくおずおもお前に面ず向かっお蚀えなかったが   

“矎接子”、お前は兄の自慢の矎しい効だったのですよ。䜕故死んでしたったのですか、ああ、“矎接子”。ずっずずっず兄はお前に逢いたかったのです。だがしかしお前が其凊にいる、ずいうのは詰たり   

“兄様”

「䜕だ」

“行きたしょう”

「“矎接子”、䜕凊ぞ」

“りフフフフ   ”

「こら、“矎接子”。兄様を揶揄うんじゃありたせん。こらこら、“矎接子”。そんなに匕っ匵るんじゃありたせん。兄様は   」

“兄様、やっず䞉島由玀倫ゎッコをおやめになったのねお楜しかったりフフ”

「こら、“矎接子”。兄様に向かっおそんな事蚀っお。この」

コツン

「“矎接子”。䜕だい、ベロなんお出しお。端ない。埡婆様に芋られたら怒られたすよ。でもそんなに匕っ匵るんじゃありたせん。兄様は、もう兄様は、お前ず䞀緒ですよ。もう寂しく思う事をさせたせんよ。ねえ、“矎接子”。䜕だい、これは僕達は䜕だか宙に浮いおいるじゃないか“矎接子”、お前、宙に浮いおいるじゃないかどうしたっお蚀うんだいそしお僕も   “矎接子”、お前は䜕だい欧矅巎の魔法䜿いにでもなったのかい䜕お䞍思議な女の子なんだ。兄様はちょっず驚いおいたす “矎接子”、そしおこれは䜕凊ぞ行くず蚀うんだい“矎接子”、兄様の行く所はお空の䞊じゃないんだ。暗い暗い地の底の底の冥府の王ハデスが統べる囜に行くのです。決しお決しおあんな明るい青い所には行く資栌がないのです。“矎接子”、よしなさい。こら、“矎接子”。よしなさい   」

“りフフフフフ”







「䜕だい、“矎接子”。ここはたるで垌臘の建物みたいな物が建っおいるね。しかし“矎接子”、雲の䞊ずいうのは歩けるのだね。兄様は初めお知りたした。䜕あの䞭ぞ行くのこら、こらこら、“矎接子”。そんなに走るんじゃありたせん。兄様は疲れおしたいたす」







「い぀か来たかここはあれ“矎接子”」

“りフフフフフ”

「䜕凊ぞ行く“矎接子”。こら、“矎接子”」







「䜕だ お前は」

誰だ柱の偎の癜い怅子に座っおいる。癜い䞞テヌブルに氎の入ったカラフを眮いお。たるで垌臘の哲孊者のトル゜ヌみたいな男だ。

「すみたせん」

「䜕しに来たか」

「いえ、それが 効に手を匕かれるたた、歀凊に来お」

「効」

「はい 」

「たあいい。歀凊ぞ。座ったがいい」

「良いんですか」

「ああ、䌑め」

「はい」

僕は圌の察面にある怅子に腰掛けた。

「䜕だ、どこを治しお貰いたい」

「治しおいいえ、僕は別に」

「ふっふっふ」

「あ、䜕をするんですか」

圌は腕を䌞ばしお来た。僕は倖科医の扱うメスの様な物で、圌に胞を瞊に切られた。しかし䞍思議な事に血は飛び出なかった。

「ほら芋おみろ。真っ黒だ」

「えっ   」

僕は自分の開かれた肺を芋た。本圓だ。

「苊しかっただろう」

「えっそれは 」

「囜が䜕だ、あれやこれや   はっはっは、たあいい」

「   」

「䜕故、お前の効が歀凊にお前を連れお来たのか」

「それは 」

するず倖科医の様な哲孊者の様なその人は今床は僕の切った胞を瞫合したした。手付きが慣れおいお神技の様でした。

「たあ   歀凊には居たいだけ居ればいい。もう時間の抂念の無い次元だ。ではな」

圌は垭を立ちたした。

「あの、ちょっず埅っお。あの、ちょっず   貎方のお名前を䌺っおも宜しいでしょうか」

「名前」

「そう 貎方のお名前 」

僕はずおもこの人の名前を知りたく思いたした。䜕故かは知りたせん。でも匷くそう思いたした。

「䞉島由玀倫」

「は」

「“䞉島由玀倫”、ずでも名付けられた様な気がする。それ以来、“䞉島由玀倫”ず名乗っおいる。䜕故かは知らん」

「   」

「ではな」







䜕だ、やっぱり実圚しおいた。“䞉島由玀倫”。芋぀けた。僕はずっずずっず長い間探しおいた。芋぀けられないなんお刀り切った䞊で、探しおいた。けれど、“矎接子”が歀凊に連れお来おくれたお陰で、僕は今やっず、“䞉島由玀倫”に逢う事が出来たした。

“矎接子”や、有難う、有難うね   

いや   聖芳音様

埡有難う埡座いたした。

公嚁は平岡公嚁ずしお、やっず䌑たれそうです。

   そしお
   さようなら
   “䞉島由玀倫”

〈了〉

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💻WEB文芞誌『レノェむナ』線集者 柳井䞀平
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