🦎CM『戯曲 蜥蜴どもの晩餐』劇団コメディ・ジャポネーズ(🎙️映画のCMトレーラー風)
🎙️この段がTwitterで最もインプレッション引いていますので、映画のCMトレーラー風に宣伝用ディレクターズカットにしました。どうぞご一読下さい。
🦎劇団コメディ・ジャポネーズ
『戯曲 蜥蜴どもの晩餐』
《文芸誌レヴェイユ連載
✍️小説家のデッサン
🎭三島由紀夫 『二元物語』
より抜粋》
🍸“貴様は貴様が一体何者なのか判っていないが、それでいいのかもな…”🚬(ミシマ)
《以下17段目からの抜粋》
三島:自白する時間を与えてやる。答えろ
戸陰:えっ?えっ?私はただの三文物書きの戸陰杜夫といいます
(三島、溜め息を吐く)
三島:やはり自白せんか。それとも…憑依している事を気付かせない様に暗示が掛かっているのか?判らんが…まあいい。おい、ディーバダッタよ。正体を見せろ
戸陰:は?
(三島、低く戸陰を見る)
三島、独白及び台詞:用心深い…どうしたらこいつの本性を暴けるのか?…おい、ディーバダッタよう!今なら大丈夫だろう?早い所、本性を出せ。
戸陰:…
三島、独白及び台詞:出んか…まあおいそれと出んとは思ったが…俺の勘違いか…いや?確かにこいつは…
戸陰:あのう…先生?
三島、独白及び台詞:…どうすれば出る?うーん…しかし…おい、戸陰よ
戸陰:はい!
三島:貴様、見えるよなぁ
戸陰:は?何がですか?
三島:おう、この止まった連中がだ
戸陰:はい…
三島:貴様は物を書いてる、それは俺も知った。しかしな、お前、自分で書いた物、覚えているのか?
戸陰:えっ?
三島:何でもいい、自分で書いた物の筋を、喋ってみろ
戸陰、独白及び台詞:えっ?ええっと…急いで答えねば…そうですね、はい、主人公が絶望して自殺する物なんか書いてみました
三島:それはいつ?
戸陰:えっ?ええっと…二十歳かそこらで
三島:それは出版出来たのか?
戸陰:えっ?ええ、何とか自費で…しかし売れ行きは無しの礫でした
三島:…戸陰、俺がこれから書こうとしている物は何だ?
戸陰、独白及び台詞:えっ?それは確か…ディ、ディ…ん?言えん?何だ?おかしいな…ディ、ディ、ん?
(三島、刮目)
三島:やはり!おい!出てこんか!ディーバダッタ!俺は今、貴様と話したいのだ!
戸陰:ん?ん?どういう事ですか?
三島:うーん!ここまでか?時間もないな…クソッ!少し周遊し過ぎたな!だがまあ…いいだろう。お前が“お前”だという事は判ったからな。ああ、戸陰、戸陰よ!
戸陰:はい?
三島:貴様はこの会に参加したのは?どういう理由だ?
戸陰:それは…以前、先生へのインタビューをして…
三島、独白及び台詞:そうか、そうだったな。よくこの会に潜り込めたものだな。しかし、それはある者の作為だ。まあ、こんな事言っても判るまいが…運の良かった事は、良かったな。そして…俺も若干、楽しかったぞ…うむ、ディーバダッタの作為によるものなのだろう…こいつを俺にけしかけて、何が真意だったのか…
戸陰、独白及び台詞:では…ああ、そろそろ時間なんだな…終わりなんだ…では…
三島:この意気地の腐ったのが!ではではでは、と。貴様、何か俺に対してないのか?
戸陰:う、う…私も楽しかったです!
(三島、ニコッと)
三島:ではな…
(三島、背を向けかける)
・・・・・
🎙️戯曲『蜥蜴どもの晩餐』本編は当文芸誌『レヴェイユ』連載、『✍️小説家のデッサン 🎭三島由紀夫/二元論』内にて公開しております。どうぞ御一読下さい。